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2016/2/20 Billboard Chart

time 2016/02/17

2/20付

★HOT100史上26曲目の初登場1位は、エルトン、アデルに続き、べリンダ・カーライル以来の記録って何?

★ドレイクはR&Bで史上3組目の記録達成。アルバムは4月発売

★IFPI2015年アーティスト・オブ・ザ・イヤー

★リアーナ2枚目のNo.1

★ケヴィン・ゲイツ、シーア、チャーリー・プースが初登場

★アデル、女性アーティストで3人目の記録とは?

★第58回グラミー賞主な受賞結果

★グラミー賞授賞式での圧巻のトリビュート・パフォーマンス

 

 
2/20付。今週のビルボード・シングル・チャートから。

 
今週の第1位は史上26曲目のHOT100初登場1位(ビルボードは”I’m Your Angel”を初登場1位と認めていないため25曲目と発表)となったゼインの「Pillowtalk」です。267,000ダウンロードでデジタル・セールス初登場1位。ストリーミングも第1週目としては史上4番目となる2230万ストリームスで初登場1位でした。ラジオ・ソングス・チャートはまだ登場していません。

 

ゼイン。英語表記はZaynです。本名はZain Malik。元ワン・ダイレクションのメンバーです。1993年1月12日(いらない情報ですが私と同じ誕生日、33歳違い)、イギリス、ブラッドフォード生まれで23歳です。2010年にイギリスの人気音楽オーディション番組『Xファクター シーズン7』の中で結成されたグループ、ワン・ダイレクションが世界中を席巻してアルバムはアメリカでデビューから4枚連続第1位。UKでは2枚目のアルバムから3枚連続第1位を続けていた2015年にツアーからはずれ、3月に突如グループ脱退、そして引退を発表しましたが、7月にRCAと契約してソロ活動を表明しました。3月25日にソロ・デビュー・アルバム『Mind Of Mine』をリリースします。それにさきがけてリリースされたシングル「Pillowtalk」がアメリカ、UKで初登場1位に輝きました。

 

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http://item.rakuten.co.jp/americanpie/a0121034101

HOT100では、UKアーティストのデビュー曲が初登場1位を飾ったのは史上初で、UKアーティストとしての初登場1位もエルトン・ジョン(「Candle In The Wind 1997/Something About The Way You Look Tonight」1997年)、アデル(「Hello」2015年)に続いて3人目なんです。デビュー曲の初登場1位は2013年のバウアー「Harlem Shake」以来。バウアー、今どうしているんでしょう。また、元所属していたグループには1位がなく最高位は2位(「Best Song Ever」13年)でしたが、ソロとなって1位を記録したのは1987年のべリンダ・カーライル以来とのことです。彼女が所属していたゴーゴーズはNo.1ソングがなく、「We Got The Beat」(82年)の2位が最高順位でした。その後ソロとなってリリースした「Heaven Is A Place On Earth」が87年に1位になりました。

 
さて、今週はTOP10にドレイクが2曲。
6位に初登場したのが4月に発売が決まったニュー・アルバム『Views From The 6』からのシングル「Summer Sixteen」です。16曲目のTOP10ヒットです。215,000ダウンロードでデジタル・セールス初登場第2位。R&Bヒップホップ・ソングス・チャートでは初登場1位でした。こちらのチャートは先週の1位がリアーナ・フィーチャリング・ドレイクの「Work」。ということで2曲連続で1位を独占しました。また、1958年10月20日にこのチャートがスタートしてから初登場1位はたった13曲(HOT100は26曲)しかなく、初登場1位を2曲もっているのはたった3人しかいないとのことです。

 

The Notorious B.I.G. / One More Chance (1995), Hypnotize (1997)
Rihanna / The Monster (w/Eminem) (2013), Work (Feat. Drake) (2016)

「One More Chance」はこのチャートで、当時は HOT R&B Singles チャートでしたが、最初の初登場1位でした。

 

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http://item.rakuten.co.jp/americanpie/sny518753

下の方では、アルバム『Wildfire』からのセカンド・シングル「Stand By You」が最高位37位にいるレイチェル・プラッテンですが、アダルト・ポップ・ソングス・チャート(アダルトTOP40チャート)で「Fight Song」に続いて2曲目の第1位となりました。このチャートには縁があって、HOT100に入らなかった2012年の「1000 Ships」という曲も最高位23位を記録しているんです。

 
IFPI(=国際レコード産業連盟 International Federesion of Phonogram and Videogram Producers)が2015年のアーティスト・オブ・ザ・イヤーを発表しました。全世界でのセールスが対象です。1位は「Hello」がYouTubeで11億3000万回以上の再生を記録し、アルバム『25』は発売後わずか1ヶ月余りで全世界で1500万枚のセールスを記録したアデルでした。TOP10は以下の通りです。

 

 
1. Adele
2. Ed Sheeran
3. Taylor Swift
4. Justin Bieber
5. One Direction
6. Coldplay
7. Maroon 5
8. Sam Smith
9. Drake
10. The Weeknd

 
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2/20付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。

 

 

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今週の第1位は、先週の27位から一気に1位にあがったリアーナの8枚目のスタジオ・アルバム『ANTI』です。166,000EAU、実売は124,000枚のセールスでした。2012年の『Unapologetic』以来2枚目の第1位です。先週はTIDALだけでのリリースで27位に初登場。しかも集計期間は27時間でした。今週は1/29から他店でもデジタル・セールスがスタートしましたのでそのセールスが集計されての第1位です。CD発売は2/5ですのでCDセールスは今週の集計には含まれておりません。また、サムソンがスポンサーとなって数量限定で無料でこのアルバムのダウンロードを提供したところ、開始から15時間で147万枚がダウンロードされたそうです。しかし、これは無料ですのでビルボードの集計対象にはなりません。レディ・ガガの『Born This Way』が99セントセールで枚数を稼いで1位になった後に、発売4週間以内に3ドル49セント以下で販売された分は、チャート集計にカウントしないというルールができました。リアーナはスタジオ・アルバム8枚がすべてTOP10入りを果たしています。

 

アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。EAUは換算枚数をあらわしています。

 
今週のTOP10内初登場は3枚です。

 

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第2位に初登場したのは、ケヴィン・ゲイツの『Islah』です。112,000EAU(実売93,000枚)のセールスでした。ケヴィン・ゲイツは1986年2月5日ルイジアナ州ニュー・オーリーンズ生まれの30歳。マスターPが大好きで、2007年ごろからウェビーやリル・ブージーらとともに曲を作り始めました。その後ミックステープをいくつか製作した後に2013年2月にアトランティックと契約。その後もミックステープを発表して2014年の『By Any Means』はビルボード200で最高位17位を記録しました。今回このアルバムがスタジオ・アルバムとしてのデビュー・アルバムになります。

 

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第4位にはソングライターとしても有名で、オーストラリアでは7枚のアルバム、34枚のシングルをリリースしているシーアの、アメリカでは4枚目のアルバムとなる『This Is Acting』が初登場しました。2014年の前作『1000 Forms Of Fear』は初登場1位でした。今作品はもともとは他アーティストのために書かれたのですが、最終的にシーア自身で歌うことになった楽曲を集めた作品とのことです。ファースト・シングル「Alive」はアデルのために書かれたナンバーでした。。

 

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第6位にはチャーリー・プースのデビュー・アルバム『Nine Track Mind』が初登場です。昨年8月にEP『Some Type Of Love』がリリースされて37位を記録しました。すでにHOT100では4曲がヒットしていますが、フィーチャリング・アーティストとして参加したウィズ・カリファの「See You Again」は2015年に12週間の第1位を記録。現在は「One Call Away」が22位上昇中です。8月20日、21日に開催される『SUMMER SONIC 2016』に出演が決まっています。

 
ところで今週の第3位はアデルの『25』なんですが、今週実売で89,000枚のセールスを記録して合計セールスが803万枚と800万枚を突破しました。1991年にサウンドスキャンの集計方法がビルボードのアルバム・チャートの集計に取り入れられてから女性アーティストで800万枚以上のセールスを記録したアルバムを2枚以上持っているのは3人目とのことです。

 
* Celine Dion:
Falling Into You (96年) 1080万枚
Let’s Talk About Love (97年) 960万枚
All The Way: A Decade Of Songs (99年) 810万枚

 

* Britney Spears:
Baby One More Time (99年) 1060万枚
Oops!…I Did It Again (00年) 920万枚

 

* Adele:
21 (11年) 1150万枚
25 (15年) 803万枚

 
また、2001年以降では800万枚超のアルバムは6枚目です。

1150万枚 Adele / 21 (2011)
1110万枚 Norah Jones / Come Away With Me (2002)
1060万枚 Eminem / The Eminem Show (2002)
1030万枚 Usher / Confessions (2004)
840万枚 50 Cent / Get Rich Or Die Tryin’ (2003)
803万枚 Adele / 25 (2015)

 
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第58回グラミー賞の授賞式がアメリカ時間2/15にロス・アンゼルス、ステイプル・センターで行われました。司会は5年連続でLLクールJ。主な受賞作品・アーティストは以下のとおりです。

 

* Record of the Year: Uptown Funk / Mark Ronson Featuring Bruno Mars
* Album of the Year: 1989 / Taylor Swift
* Song Of The Year: Thinking Out Loud / Ed Sheeran & Amy Wadge (Ed Sheeran)
* Best New Artist: Meghan Trainor

 

* Best Pop Solo Performance: Thinking Out Loud / Ed Sheeran
* Best Pop Duo/Group Performance: Uptown Funk / Mark Ronson Featuring Bruno Mars
* Best Pop Vocal Album: 1989 / Taylor Swift

 

* Best Rock Performance: Don’t Wanna Fight / Alabama Shakes
* Best Metal Performance: Cirice / Ghost
* Best Rock Song: Don’t Wanna Fight / Alabama Shakes (Alabama Shakes)
* Best Rock Album: Drones / Muse
* Best Alternative Music Album: Sound & Color / Alabama Shakes

 

* Best Country Solo Performance: Traveller / Chris Stapleton
* Best Country Duo/Group Performance: Girl Crush / Little Big Town
* Best Country Song: Girl Crush / Hillary Lindsey, Lori McKenna & Liz Rose (Little Big Town)
* Best Country Album: Traveller / Chris Stapleton

 

* Best Dance Recording: Where Are U Now / Skrillex And Diplo With Justin Bieber
* Best Dance/Electronic Album: Skrillex and Diplo Present Jack U / Skrillex And Diplo

 

* Best R&B Performance: Earned It (Fifty Shades Of Grey) / The Weeknd
* Best R&B Song: Really Love / D’Angelo & Kendra Foster (D’Angelo And The Vanguard)
* Best Urban Contemporary Album: Beauty Behind the Madness / The Weeknd
* Best R&B Album: Black Messiah / D’Angelo And The Vanguard

 

* Best Rap Performance: Alright / Kendrick Lamar
* Best Rap/Sung Collaboration: These Walls / Kendrick Lamar Featuring Bilal, Anna Wise & Thundercat
* Best Rap Song: Alright / Kendrick Duckworth, Mark Anthony Spears & Pharrell Williams (Kendrick Lamar)
* Best Rap Album: To Pimp a Butterfly / Kendrick Lamar

 

* Producer Of The Year, Non-Classical: Jeff Bhasker
* Best Music Video: Bad Blood / Taylor Swift Featuring Kendrick Lamar

 

* Best Opera Recording: Ravel: L’Enfant Et Les Sortileges; Sheherazade
Seiji Ozawa, conductor; Isabel Leonard; Dominic Fyfe, producer (Saito Kinen Orchestra; SKF Matsumoto Chorus & SKF Matsumoto Children’s Chorus)

 
今年は83部門が発表されました。テイラー・スウィフトが2010年の『Fearless』に続いて2度目の最優秀アルバム賞を受賞しました。これは女性アーティストでは史上初です。合計3部門で受賞しました。11部門にノミネートされていたケンドリック・ラマーは最多の5部門で、またアラバマ・シェイクスが4部門で受賞しています。

 

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http://item.rakuten.co.jp/americanpie/4114062248

日本のニュース番組でも取り上げられましたが世界を代表する指揮者、小澤征爾氏が指揮をしている作品『ラヴェル:歌劇《こどもと魔法》』(2013年に長野県松本市で開かれた音楽祭『サイトウ・キネン・フェスティバル松本』で小澤氏が指揮をした公演を収録。)が最優秀オペラ・レコーディング賞を受賞しました。この賞は指揮者の小澤征爾氏とメゾ・ソプラノのイザベル・レナード、プロデューサーのドミニク・ファイフの3人に贈られます。小澤氏は8回目のノミネートで初受賞とのことです。

 
この1年に亡くなったアーティストたちへのメモリアル・トリビュートが行われました。まず、画面にこの1年に亡くなったロック、R&Bからブルース、ジャズなどのアーティストやソングライター、プロデューサー、クラシックの指揮者、レコード会社関係者など音楽業界の発展に尽くした方々が映し出されました。

 
アラン・トゥーサン、セリーヌ・ディオンの夫で元マネージャーのルネ・アンジェリル、スコット・ウェイランド、ベン・E.キング、レスリー・ゴーア、リン・アンダーソン、イエスのクリス・スクワイア、ジェファーソン・エアプレインのポール・カントナーとシグニー・アンダーソン、ダン・ヒックス、ビリー・ジョー・ロイヤル、バディ・エモンズ、パーシー・スレッジ、マイケル・マッサー、ゲイリー・リッチラス(REOスピードワゴン)、ジョニー・ギンブル、ウィリアム・ゲスト(グラディス・ナイト&ザ・ピップス)、イヴォンヌ・ライト、クラーク・テリー、オーネット・コールマン、フィル・ウッズ、ジェームス・ホナー、コリー・ウェルズ(スリー・ドッグ・ナイト)、スタン・フリーバーグ、ミック・ジレット(タワー・オブ・パワー)、ポール・ブレイ、ロバート・スティグウッド、そしてナタリー・コールなど。

 
さらにここにも映し出されていたグレン・フライ、デヴィッド・ボウイ、モーリス・ホワイト(アース・ウインド&ファイアー)、レミー・キルミスター(モーターヘッド)、B.B.キングにはアーティストによるパフォーマンスでのトリビュートが行われました。

 

B.B.キングのトリビュートでは、クリス・ステイプルトン、ボニー・レイット、ゲーリー・クラーク・ジュニアがパフォーマンス。

 
レミー・キルミスターではアリス・クーパー、ジョー・ペリー(エアロスミス)と俳優のジョニー・デップが組んでハリウッド・ヴァンパイアーズとして、モーターヘッド「Ace of Spades」とバンドの新曲「Bad As I Am」をパフォーマンスしました。

 
モーリス・ホワイトへのトリビュートではスティーヴィー・ワンダーがペンタトニックスを従えて「That’s The Way Of The World」を歌いました。

 
レディ・ガガはデヴィッド・ボウイのトリビュートをナイル・ロジャーズと一緒にパフォーマンスして大好評でした。「出火吐暴威」と書かれたガウンを着て登場。「Space Oddity」、「Changes」、「Ziggy Stardust」、「Suffragette City」、「Rebel Rebel」、「Fashion」、「Fame」、「Under Pressure」、「Let’s Dance」、「Heroes」のメドレーを披露しました。この時のために、ハリウッドの有名タトゥー店、シャーロック・ソーシャル・クラブで、左あばら骨から腰にかけて『アラジン・セイン』のジャケットに使われたボウイの稲妻メイクのタトゥーを入れたそうです。

 
グレン・フライへのトリビュートでは、まだイーグルスが成功する前、彼とJDサウザーとともにルームメイトだったジャクソン・ブラウンがイーグルスのメンバーとともに登場。グレン・フライとともに書いてイーグルスの初のHOT100ヒットとなって72年最高位12位を記録した「Take It Easy」を歌いました。メンバーはジャクソン・ブラウンの他にドン・ヘンリー、ジョー・ウォルシュ、バーニー・リードン、ティモシー・B.シュミット、そしてドン・フェルダーに代わってツアー・メンバーとして加わっているスチュワート・スミスの6人です。また、1978年の第20回のグラミー賞で「Hotel California」が最優秀レコードにノミネートされていましたが、当時はイーグルス側が受賞するなら演奏するという条件を出したため、グラミー側で彼らのパフォーマンスを断念して彼らは来場しませんでした。最優秀レコードは彼らが受賞しましたが、当時ステージではトロフィーが渡されなかったため、今回トリビュート・パフォーマンスの後にイーグルスにトロフィーが渡されました。

 

 

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