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11/15 最新全米ヒットチャート解説

time 2014/11/17

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http://www.rakuten.co.jp/americanpie/

 

 

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11/15付。今週の全米アルバムチャートから。

 

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今週の第1位はさまざまな記録を作って初登場したテイラー・スウィフトの『1989』です。なんと発売第1週で128万7000枚売れました。これは今年発売されたアルバムでこれまでに一番売れたアルバムだったサム・スミスの『In The Lonely Hour』(6/17発売)の74万6000枚をたった1週であっさり抜いてしまいました。今年以前に発売されたアルバムも含むと2014年に一番売れたアルバムはサウンドトラック『Frozen』(アナと雪の女王)の320万枚です。おそらくこれが11/29付で締め切られる2014年の年間第1位となるでしょうから、『1989』は年間第2位確定ですね。

 
2002年6/15付ではエミネムの『The Eminem Show』は発売第2週目に132万2000枚売れました。発売1週目は金曜日だったので285,000枚のセールスで初登場1位で、発売2週目に1週間分の売り上げが132万2000枚だったのです。今回は1週間の売り上げではこれ以来のセールスでした。

 
さらに、テイラーは発売第1週に100万枚以上のセールスを記録したアルバムが3枚目(『Red』(2012年 120万8000枚)、『Speak Now』(2010年、104万7000枚)となり、女性アーティストでは最多枚数です。100万枚2枚も女性アーティストではいませんでした。5枚目のスタジオ・アルバムですが、発売第1週のセールスではデビュー・アルバム『Taylor Swift』(2006年)が39,000枚、セカンド・アルバムの『Fearless』(2008年)が592,000枚でした。サウンドスキャン集計となった1991年5月以降で発売第1週目に100万枚のセールスを記録したアルバムはこれで19枚目となりました。最近の400万枚を超えるセールスを記録しているアルバムは2010年以降では4枚あるそうですが、そのうちアデルの『21』以外の3枚はすべてテイラー・スウィフトです。このアルバムがテイラーにとって4枚目の400万枚のセールスを記録すること間違いなしでしょう。

 
今週のアルバム・セールス全体は579万枚でしたが、『1989』1枚で全体の22%を占めてしまいました。これは今週の2位から107位の合計に匹敵するそうです。また、『1989』はCDで647,000枚、デジタルで64万枚売りました。CDではやはりテイラーの『Red』の743,000枚以来のセールスで、デジタルでは歴代2位となる記録になりました。歴代1位はレディ・ガガの『Born This Way』の662,000枚なのですが、この時は99セントでのセールス分がかなり含まれています。この後、ビルボードは発売4週間で3ドル49セント以下で発売された分は、アルバム・チャートの集計には計算に入れないとルールを変えています。

 

 

今週のTOP10にはあと5枚が初登場しました。

 

 

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第2位が、『Now 52』。このシリーズの数字のシリーズはすべてTOP10に入っています。103,000枚売れました。

 

 

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第3位が、サム・ハントのデビュー・アルバム『Montevallo』です。7万枚のセールスでした。1984年12月8日ジョージア州セダータウン生まれ。大学ではフットボールの選手として活躍しました。2012年からケニー・チェズニーやキース・アーバン、ビリー・カリントンなどが彼の曲をアルバムに収録して、ソングライターとして彼の名前が広まっていきます。そして今年の1月にMCAナッシュヴィル・レコードと契約して、このアルバムでデビューとなりました。アルバム発売の前に「Leave The Night On」でカントリー・ソングス・チャートにデビュー。今週この曲がカントリー・ソングス・チャート、カントリー・エアプレイ・チャートの両方で同時に1位になりました。アルバムもカントリー・アルバム・チャートで1位とデビュー・アルバム、シングルの3つのチャートでの同時1位という男性アーティストとして史上初の快挙を成し遂げています。22年前にビリー・レイ・サイラスがデビュー・アルバム『Some Gave All』、デビュー・シングル「Achy Breaky Heart」が92年6/6付で同時1位になっていますが、この時はシングルチャートがひとつでしたので、カントリーの3つのチャートでの同時1位は初めてです。

 

 

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第4位にはバリー・マニロウのコラボ・アルバム『My Dream Duets』が初登場しました。51,000枚売れました。ベテラン・アーティストのアルバムとして、カバー・アルバムが多く登場していますが、最近はコラボ・アルバムも増えてきました。今回はマリリン・モンロー、ルイ・アームストロング、ホイットニー・ヒューストン、ジョン・デンバー、アンディ・ウィリアムス、サミー・デイヴィス・ジュニアなど故人のそれぞれのヒット曲にバリー・マニロウが参加しています。15枚目のTOP10アルバムとなりました。

 

 

第8位はクリス・トムリンの3枚目のTOP10入りとなった『Love Ran Red』です。クリスチャン・アルバム・チャートで初登場1位です。

 

 
第10位にはブラック・ヴェイル・ブライズの『Black Veil Brides』です。2006年に結成、2010年にアルバム・デビューしていますが、デビューの時からゴシック・ファッションでキッスに影響を受けたとのことです。2枚目のTOP10入りです。

 

 

ところで、11/5にナッシュヴィルのブリジストン・アリーナで第48回CMAアワードの授賞式が行われました。司会はブラッド・ペイズリーともうすぐご出産のキャリー・アンダーウッド。受賞作品は以下の通りです。Vocalist Of The Year は夫婦で獲ってしまいました。

 
Entertainer of the Year: Luke Bryan

 

Female Vocalist of the Year: Miranda Lambert
Male Vocalist of the Year: Blake Shelton
Vocal Group of the Year: Little Big Town
Vocal Duo of the Year: Florida Georgia Line

 

New Artist of the Year: Brett Eldredge

 

Album of the Year: Miranda Lambert / Platinum
Song of the Year: Follow Your Arrow / Kacey Musgraves
Single of the Year: Automatic / Miranda Lambert

Music Video of the Year: Drunk on a Plane / Dierks Bentley
Musical Event of the Year: We Were Us / Keith Urban & Miranda Lambert

Musician of the Year: Mac McAnally

 
1977年に「It’s A Crazy World」でHOT100で最高位37位とヒットをもっているマック・マカナリーは7年連続でミュージシャン・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。

 

 

 

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11/15付。今週の全米シングルチャートから。

 

 

なんとなんと、今週の第1位は9/6に初登場1位、翌週13日付も1位のあとメーガン・トレイナーの下で8週連続2位のテイラー・スウィフト「Shake It Off」が1位に返り咲きました。1位への返り咲きとしては連続チャートインしている曲では、中9週あけての返り咲いたのが最長で、マイリー・サイラスの「Wrecking Ball」なんです。2013年9/28と10/5に1位になって、その後2位と3位を繰り返して12/14に1位に返り咲きました。この時はファンが作ったビデオがYouTubeでうけての1位返り咲きでした。

 
HOT100の決定要素は4つあって、デジタル・セールス、エアプレイ、ストリーミング、オンデマンドの4つです。「Shake It Off」はラジオ・ソングスで4週目の1位、オンデマンドで6週目の1位、ストリーミングは2位変わらずでしたが、デジタル・ソングス・チャートでは先々週1位、先週15位から今週はTOP50圏外へ消えました。それなのにトータルで1位なんです。なぜか。デジタル・ソングス・チャートで圏外へ消えた理由は先週お伝えした1位から15位へ下がった理由と一緒です。iTUNESでアルバムが発売される前に「Shake It Off」をダウンロードしていた人が、『1989』の発売で他のアルバム収録曲もすべて買った場合、アルバムセールス1枚とカウントされます。その時、「Shake It Off」のシングル・セールスは1枚消えます。そのため純粋に「Shake It Off」を購入した枚数から消えた枚数を差引した結果、先週は6万ダウンロードで15位でしたが、今週はこの差引がTOP50に入る数に足らなかったのですね。それで圏外へ消えた。しかし、HOT100の決定ルールは違うんです。このデジタルをそのままポイント化して集計したら当然1位にあがることはありません。ところが、HOT100では純粋にこの曲が1週間で売れた枚数だけを集計ポイントにしているため、HOT100で1位に返り咲いたというわけです。

 
今週はテイラー・スウィフトの曲が4曲HOT100に初登場しています。デジタル・ソングス・チャートで初登場1位となった「Blank Space」(18位)、「Style」(60位)、「Wildest Dreams」(76位)、「Bad Blood」(80位)です。デジタル・ソングス・チャートでは9曲目の第1位となり、リアーナ(13曲)、ケイティ・ペリー(10曲)に次ぐ1位曲数となりましたが、初登場1位ではテイラー(9曲全部)が歴代1位、2位がリアーナ(8曲)となりました。

 
さらに4曲がHOT100に登場したことでテイラー・スウィフトのHOT100登場曲数は66曲となりました。女性アーティストではアレサ・フランクリンの73曲に次いで歴代2位。3位が56曲のマドンナとディオンヌ・ワーウィック。次のテイラー・スウィフトのアルバムが出たら、アレサ・フランクリンを抜くことになるでしょう。しかし、その時の女性アーティストの歴代1位はテイラーではないでしょう。現在では歴代5位の55曲のHOT100ヒットを記録しているニッキー・ミナージュがそれまでにフィーチャリングしまくって歴代1位になっていると思います。リル・ウェインのように。

 
さて、日本に来ないかなあ、テイラー。2015年にワールド・ツアーをするんです。まず全米ツアーの日程が発表されました。5/20のルイジアナ州ボージャー・シティ・センチュリーリンク・センターを皮切りに10/31フロリダ州タンパのレイモンド・ジェームス・スタジアムまで57公演。そしてその後、ヨーロッパとオーストラリアを回るそうです。とりあえず発表はここまで。そのまま上に上がってきてくれれば時差なしで日本に来れるのに。

 
ところで、テイラー・スウィフトはストリーミングのSpotifyから全曲を削除しました。ストリーミングは作曲者、プロデューサー、アーティストにまともな評価を与えていないので、そこに自分の曲を提供できないというのが理由のようです。アメリカではCDの売り上げが10年前の1/3、デジタル・セールスも昨年からマイナスに転じ、今年は2桁減です。Spotifyなどストリーミングを提供している会社は月10ドル程度の定額料金で何千万曲も聴き放題と謳っています。ここからアーティストが作品を引き上げると今後はどうなっていくのでしょうか。ストリーミングでは、1000回再生されて、アーティスト側には数百円程度が支払われるようです。そこからレコード会社やソングライター、アーティストなど権利保有者で分配することになるので、この評価が低すぎるという主張のようで、空気としては今後テイラーに続くアーティストが増えそうです。

 
今週はハロウィンの週の集計でしたので、マイケル・ジャクソンの「Thriller」が、ストリーミング・ソングス・チャートに430万ストリームスを集めて14位に再登場、ダウンロードも39,000DLを記録して、HOT100に35位に再登場しました。最高位は1984年の4位です。「Thriller」は昨年もこの時期にHOT100に1週間だけ登場しました。11/16付で42位でした。今後毎年1週だけ蘇るのかもしれませんね。

 
ビルボード120周年で先週60年代から2000年代までの各年代ごとのTOP20ソングを発表しましたが、今週は2010年代のTOP20をご紹介します。11/1付まで集計されているようです。

 
1. Party Rock Anthem / LMFAO Featuring Lauren Bennett & GoonRock (2011年最高位1位)
2. We Found Love / Rihanna Featuring Calvin Harris (11/1)
3. Somebody That I Used To Know / Gotye Featuring Kimbra (12/1)
4. Rolling In The Deep / Adele (11/1)
5. Blurred Lines / Robin Thicke Featuring T.I. and Pharrell (13/1)
6. Call Me Maybe / Carly Rae Jepsen (12/1)
7. Happy / Pharrell Williams (14/1)
8. Royals / Lorde (13/1)
9. Dark Horse / Katy Perry Featuring Juicy J (14/1)
10. Moves Like Jagger / Maroon 5 Featuring Christina Aguilera (11/1)
11. Just The Way You Are / Bruno Mars (10/1)
12. Thrift Shop / Macklemore & Ryan Lewis Featuring Wanz (13/1)
13. One More Night / Maroon 5 (12/1)
14. All Of Me / John Legend (14/1)
15. We Are Young / Fun. Featuring Janelle Monae (12/1)
16. Counting Stars / OneRepublic (14/2)
17. Radioactive / Imagine Dragons (13/3)
18. Sexy And I Know It / LMFAO (12/1)
19. Someone Like You / Adele (11/1)
20. E.T. / Katy Perry Featuring Kanye West (11/1)

 
これでいくと今年の年間チャートの上位の結果がわかってしまいそうですが、このランキングの集計方法は年間チャートの集計方法とは違うので、必ずしもこの結果にはならないかもしれません。

 

オフ会映像

ひたすら・・・歌い出しがタイトル!の全米トップ40ヒットを聴く飲み会

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