佐藤直人の今週の洋楽この1曲!(第20回)

佐藤直人の今週の洋楽この1曲!(第20回)

私が独断と偏見で毎週1曲ずつご紹介します。

 
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http://item.rakuten.co.jp/americanpie/iscb001867902

 

HOT100で12週1位で今年の年間1位か2位は決まり!というロビン・シック・フィーチャリング・T.I.+ファーレルの「Blurred Lines」。ご存知の方も多いかもしれませんがマーヴィン・ゲイの遺族に訴えられていましたね。「Got To Give It Up」に似ていると。

 
マーヴィンの遺族側は、息子はマーヴィン・ゲイ3世というらしいですが、ロビンからの数十万ドルでの和解の申し出を断ったらしいです。プロデューサーで曲にも参加しているファレルは、「譜面を読むことだ。そうすればまったく違う曲だと分かる。譜面が読めて演奏できる人は、ピアノの前に座って両方を演奏してみればいい。一方はマイナー・コードで、もう一方はメジャー・コードだ。音の高さですら一緒じゃない」って言っているそうです。ロビン側も自らの主張が正しいことを証明するためにマーヴィン・ゲイ遺族を相手に訴えを起こしています。まだまだ結論が出るまで時間がかかりそう。

 

その「Got To Give It Up Part 1」ですが、77年6月25日に第1位を記録しました。当時は2枚組LP『Live At The London Paradium』のD面(2枚目のLPの裏面)全部にスタジオ録音されたこの曲が1曲だけ収録されていました。アルバム・バージョンは
11分52秒もありました。それを4分6秒に縮めてシングル・カットされ発売されると、4月16日にいきなり50位に初登場。アルバムはその2週間前にチャートインしていました。アルバムの最高位は3位。翌週36位にアップして全米TOP40でこの曲を聴いた時は感動しましたね。最初のガヤガヤしたところから始まって、ドラムとベースでスタートしてマーヴィン・ゲイのファルセット・ヴォイス。かっこよかった。

 

その後5週目で9位とTOP10に入り、11週目の6月25日に1位に輝きました。この時は8週間毎週1位が変わる真っ只中にいて1位は1週のみでしたが、1973年に1位になった「Let’s Get It On」以来のTOP10ヒット、そしてそれ以来のNo.1になったのです。

この頃はTOP40を聴いてまだ半年ぐらいだったので、マーヴィン・ゲイがすごい人とは知りませんでした。この曲が入っている間にTOP40でその凄さを知って過去のヒット曲が入っているベスト盤のLPを買いました。

 

その後の彼のTOP40の登場は1982年の「Sexual Healing」(最高位3位)まで待たされるのですが、ちなみに「Sexual Healing」でマーヴィン・ゲイは、第25回グラミー賞で最優秀R&B男性ヴォーカリストに選ばれました。これだけ活躍した人なのに初受賞だったのです。さらにこの曲のB面のインストゥルメンタル・バージョンの方も最優秀R&Bインストゥルメンタルに選ばれちゃったのです。シングルのA面とB面で別々のグラミー賞を獲ったわけです。

 

話がちょっとそれましたが、マーヴィン・ゲイは1984年4月1日に父親と口論になって父親に拳銃で撃たれ亡くなりました。45歳の誕生日の前日でした。このニュースには驚かされました。そろそろ新曲が出るのではと思っていた頃でした。

 
ということで今週の「佐藤直人の今週の洋楽この1曲!」は、マーヴィン・ゲイのの「Got To Give It Up Part 1」、邦題が「黒い夜」(パート1)です。

 
ロング・バージョンが入っているオリジナル・アルバム Marvin Gaye / Live At The London Paradium です。

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http://item.rakuten.co.jp/americanpie/a0122025105

 

ベスト盤はこちらをお勧めします。

Marvin Gaye / Gold
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http://item.rakuten.co.jp/americanpie/a0122025100

 

ボックスセットも出ています。とにかくヒット曲が多いのでベスト盤にはとても収まりきれません。

Marvin Gaye / The Master 1961-1984

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http://item.rakuten.co.jp/americanpie/mot530492