2015/11/14 Billboard Chart

11/14付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。

 

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今週の第1位はオーストラリアでも1位になったファイヴ・セカンズ・オブ・サマーの『Sounds Good Feels Good』です。190,000EAU(実売179,000枚)のセールスでした。初めて彼らがアルバム・チャートに登場したのが昨年のEP『She Looks So Perfect』で最高位2位でした。つづけて発売されたデビュー・アルバム『5 Seconds Of Summer』は初登場1位!フル・アルバムとしてはデビューから2作連続初登場1位はバンドとして史上初だそうです。

 
アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。EAUは換算枚数をあらわしています。

 
今週のTOP10内初登場はあと3枚です。

 

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初登場第2位はキャリー・アンダーウッドの5枚目のスタジオ・アルバム『Storyteller』です。177,000EAU(実売164,000枚)のセールス。これでビルボード200では2005年のデビュー・アルバムが最高位2位の『Some Hearts』でその後の3枚がNo.1。そしてこのアルバムが2位と5枚のスタジオ・アルバムがすべて2位以上という輝かしい成績を収めました。これに昨年の最高位4位の『Greatest Hits: Decade #1』を含めた6枚が、カントリー・アルバム・チャートではすべて初登場1位なのです。カントリー・アルバム・チャートではデビューから5枚連続初登場1位でミランダ・ランバートと並んでいましたが、キャリー・アンダーウッドが一歩リードしました。すごい記録です。カントリー・アルバム・チャートで6枚のNo.1はリーバ・マッキンタイアの12枚、ロレッタ・リンの8枚に続いて、ドリー・パートンと並んで女性アーティストでは歴代3位タイとなりました。

 

 

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第5位はブレイク・シェルトンの2作目のベスト盤『Reloaded: 20 #1 Hits』です。カントリー・エアプレイ・チャートでのNo.1ヒット20曲と新曲「Gonna」が収録されています。2011年に発売されたベスト盤『The Best Of Blake Shelton』は最高位18位でした。

 

 

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第10位には1958年9月22日イタリア・トスカーナ生まれの世界的テノール歌手、アンドレア・ボチェッリの8枚目のTOP10アルバムとなる『Cinema』です。12歳の時に失明し、大学卒業後は弁護士として活躍していましたが、ルチアーノ・パヴァロッティやイタリアの代表的歌手ズッケロから高い評価を受けて1994年に歌手としてデビューしました。同年のサンレモ音楽祭の新人部門で優勝し、その後もトリノ・オリンピック閉会式、ダイアナ元妃の葬儀、上海国際博覧会など世界的イベントでもその歌声を披露しています。今回は『ウエストサイド物語』の「Maria」や『ドクトル・ジバゴ』の「Lala’s Theme」などの映画挿入歌を歌っています。アルバムにはアリアナ・グランデやニコール・シャージンガーなどが参加。スペイン語バージョンのアルバムも同時に発売されました。クラシック・クロスオーバー・アルバム・チャートでは歴代1位となる11枚目のNo.1となっています。ちなみに歴代2位は7枚でイル・ディーヴォとサラ・ブライトマンが続いています。

 

今週のチャートではアデルのアルバム2枚が急上昇しているのが目立ちます。3枚目のアルバム『25』が11/20にいよいよ発売になりますが、それに先駆けてリリースされたシングル「Hello」が驚異的なセールスを記録。シングルのコーナーでじっくり取り上げますが、それに引きずられるように2枚のアルバムもセールスを伸ばしました。前作『21』(最高位1位)は、1100万枚のセールス、245週目のチャートインで先々週114位、先週79位から今週は一気に11位です。またデビュー・アルバム『19』(最高位4位)は189週目のチャートインで36位に再登場しました。

 

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この2枚のアルバムの間、20位に初登場したのが42枚目のエントリーとなるロッド・スチュワートの『Another Country』です。イギリスでは2位に初登場して34枚目のTOP10入りを果たしました。2013年『Time』以来のアルバムですが、ファースト・シングル「Love Is」のビデオはハリウッドにあるキャピトル・レコード本社ビルの屋上でのジャム・セッションでした。またほとんどの楽曲は自宅でレコーディングされているとのことです。

 
さて、キャリー・アンダーウッドとブラッド・ペイズリーが8年連続で司会を務めた第49回CMAアワードの授賞式が11/4テネシー州ナッシュヴィルのブリジストン・アリーナで行われました。受賞結果は以下のとおりです。これで来週のチャートは大異変!

 
Entertainer of the Year: Luke Bryan

 

Album of the Year: Traveller / Chris Stapleton
Single of the Year: Girl Crush / Little Big Town
Song of the Year: Girl Crush / Little Big Town
New Artist of the Year: Chris Stapleton

 

Female Vocalist of the Year: Miranda Lambert
Male Vocalist of the Year: Chris Stapleton
Vocal Duo of the Year: Florida Georgia Line
Vocal Group of the Year: Little Big Town

 

Music Video of the Year: Girl in a Country Song / Maddie & Tae
Musical Event of the Year: Raise ‘Em Up / Keith Urban & Eric Church
Musician of the Year: Mac McAnally, Guitar
新人クリス・ステイプルトンがなんと3部門で受賞。それにしてもミュージシャン・オブ・ザ・イヤーはマック・マカナリーのためにある賞ですね。

 

 
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11/14付。今週のビルボード・シングル・チャートから。

 

 

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今週の第1位はビルボード新記録!発売第1週のデジタル・セールス記録を大幅に塗り替えたアデルの「Hello」です。初登場第1位はHOT100では25曲目の快挙!この曲の登場で今年のチャートの空気が一気に変わってしまったかのような雰囲気さえ感じられます。

 

これまでのデジタル・セールスの記録は2009年2月28日付で記録されたフロー・ライダー「Right Round」の636,000ダウンロードでした。今回はこれを大きく上回る111万2000ダウンロードでデジタル・セールス初登場第1位。またストリーミングも6160万ストリームスを記録してこちらは歴代第2位となりました。こちらの歴代1位は曲を30秒間だけ使っていろいろなビデオがアップされて1週間に合計1億300万回のストリーミングを記録したバウアーの「Harlem Shake」です。アデルの方は完全なミュージック・ビデオですのでバウアーとはちょっと違いますね。ラジオ・ソングスは集計期間の違いで先週45位に初登場していました。今週は第9位です。

 
「Hello」という単語を使ったHOT100のNo.1ソングは5曲目となりました。

Hello, Dolly! / Louis Armstrong (1964/5/9)
Hello Goodbye / Beatles (1967/12/30-1968/1/13)
Hello, I Love You / Doors (1968/8/3-8/10)
Hello / Lionel Richie (1984/5/12-5/19)
Hello / Adele (2015/11/14)

 
またアデルの1位で、今年テイラー・スウィフトの「Bad Blood」しかなかった女性アーティストのNo.1は2曲目となり、男性アーティストの1位は22週連続でストップとなりました。

 
1991年にサウンドスキャンのデータを採用して以降のHOT100の週間セールス・ランキングは以下の通りです。

 

1位 3,446,000 Candle In The Wind 1997/Something About The Way You Look Tonight  / Elton John (1997/10/11)
2位 1,212,000 Candle In The Wind 1997/Something About The Way You Look Tonight  / Elton John (1997/10/18)
3位 1,110,000 Hello / Adele (2015/11/14)
4位   787,000 Candle In The Wind 1997/Something About The Way You Look Tonight  / Elton John (1997/10/25)
5位  636,000 Right Round / Flo Rida (2009/2/28)
6位  632,000 I Will Alwyas Love You / Whitney Houston (1993/1/9)
7位  623,000 We Are Never Ever Getting Back Together / Taylor Swift (2012/9/1)
8位  610,000 TiK ToK / Ke$ha (2010/1/9)
9位  582,000 I Knew You Were Trouble / Taylor Swift (2013/1/12)
10位 577,700 I Will Alwyas Love You / Whitney Houston (1993/1/2)

1、2、4、6、10位はCDシングルのセールス。他はデジタル・セールスの記録です。

 

エルトン・ジョンの「Candle In The Wind 1997/Something About The Way You Look Tonight」は10/11付でいきなりRIAA公認の800万枚のマークが付き、10/18には900万、10/25には1100万枚のマークが付いていました。1997年8月31日に36歳の若さで交通事故で亡くなったイギリス王室ダイアナ元妃の葬儀が9/6に行われ、そこでエルトン・ジョンが73年にリリースしたアルバム『Goodbye Yellow Brick Road』に収録され当時はシングルカットしていなかった「Candle In The Wind」の歌詞を変えて歌いました。この曲のスタジオ・バージョンをジョージ・マーティンのプロデュースで製作して発売し、HOT100では合計14週間の1位を記録。また、集計期間わずか8週間の1位で1997年の年間HOT100シングル第1位となりました。

 

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今週は第2位も初登場です。第2位はジャスティン・ビーバーの「Sorry」。HOT100で1位と2位がともに初登場だったのはアメリカン・アイドル・シーズン2の準優勝クレイ・エイケン「This Is The Night」が1位で初登場し、優勝のルーベン・スタッダードの「Flying Without Wings」が2位に初登場した2003年6月28日以来とのことです。またこの曲は11/13発売のアルバム『Purpose』のセカンド・シングルですが、ファースト・シングルの「What Do You Mean?」は初登場1位でした。1枚のアルバムからHOT100での初登場2位以上が2曲以上あるのは4枚目とのことです。

 
マライア・キャリー (1995-1996)
アルバム『Daydream』
シングル「Fantasy」、「One Sweet Day」ともに初登場1位、「Always Be My Baby」初登場2位。

 

マライア・キャリー (1997-1998)
アルバム『Butterfly』

シングル「Honey」(初登場1位)、「My All」(初登場2位)

 

エミネム (2010)
アルバム『Recovery』
シングル「Not Afraid」(初登場1位)、「Love The Way You Lie」(初登場2位)

 

ジャスティン・ビーバー (2015)
アルバム『Purpose』
シングル「What Do You Mean?」(初登場1位)、「Sorry」(初登場2位)

 
ところで今週の100位はザ・ゲーム・フィーチャリング・ドレイクの「100」です。最高位は82位。このように曲のタイトルが数字でその数字の順位を実際に記録した曲はどれくらいあるのでしょう。いくつかご紹介します。

 
7 / Prince & The New Power Generation 93年最高位7位を記録。
19 / Paul Hardcastle 85年最高位15位。途中で19位にランキング。
23 / Mike Will Made-It Feat. Miley Cyrus, Wiz Khalifa, Juicy J 14年最高位11位のあとに23位にランキング。

また、ピート・ウィングフィールドの「Eighteen With A Bullet」(75年最高位15位)は最高位を付ける前の11/22付で本当に18位赤丸付でした。
なお、ブリトニー・スピアーズ「3」(最高位1位)やテイラー・スウィフト「22」(最高位20位)はその順位を記録しませんでした。

 

 

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