★HOT100で2位にいきなり初登場!
★カニエ・ウエスト、マイケル、フランキーを抜いて歴代10位
★ブリトニー、8/26発売
★出所して6日間でアルバム・レコーディング、2位初登場!
★祝!ELO、35年ぶり全英第1位!
8/13付。今週のビルボード・シングル・チャートから。
今週も第1位はシーア・フィーチャリング・ショーン・ポールの「Cheap Thrills」。2週連続第1位です。126,000ダウンロードでデジタル・ソングス・チャートは2位変わらず。ラジオ・ソングスは3位から2位、ストリーミングは6位から7位です。
第2位はいきなり初登場。メジャー・レイザー・フィーチャリング・ジャスティン・ビーバー&ムーの「Cold Water」が飛び込んできました。ダンス・エレクトロニック・ソングス・チャートでは13位から一気に今週1位になっています。169,000ダウンロードでデジタル・セールス初登場1位。ストリーミングも初登場1位。ただラジオ・ソングスが49位から25位と急上昇しているものの、合計ポイントでシーアを抜けず、初登場1位とはなりませんでした。
メジャー・レイザーのディプロはジャスティン・ビーバーのNo.1ソング「What Do You Mean?」や「Sorry」をてがけたプロデューサーで、スクリレックスとジャックUというユニットでも活動して、こちらでも「Where Are You Now」でジャスティン・ビーバーがフィーチャリングされていました。またメジャー・レイザーがDJスネイクと組んだ大ヒット曲「Lean On」でデンマーク出身のムーがフィーチャリングされていました。「Lean On」はYouTube再生回数が15億回を超えました。この曲はそのジャスティン・ビーバーとムーがフィーチャリングされた豪華曲になっています。
初登場2位はこれまで2曲記録したアーティストが最多曲数でしたが、この曲でジャスティン・ビーバーは、「Boyfriend」、「Sorry」に続いて3曲目の2位初登場となり2位初登場曲数では単独1位となりました。またTOP10内初登場は6曲目となって男性ソロ・アーティストではエミネムの10曲に次いでリル・ウェインと並んで2位タイとなりました。TOP10内初登場曲数はオール・アーティストではテイラー・スウィフトの12曲が最多です。
今週40位には42位からアップしたスクールボーイQ・フィーチャリング・カニエ・ウエストの「THat Part」が入りました。「That Part」ではなく、「THat Part」なんですね。カニエ・ウエストにとっては40曲目のTOP40となって、これまでマイケル・ジャクソン、フランキー・ヴァリと39曲で並んでいましたが、彼らを抜いて男性アーティストではHOT100チャートで歴代10位となりました。
男性ソロ・アーティストTOP40ヒット曲数ランキング
1位 80曲 Elvis Presley
2位 69曲 Lil Wayne
3位 57曲 Elton John
4位 53曲 Drake
5位 46曲 Stevie Wonder
6位 45曲 Jay Z
7位 44曲 James Brown
8位 42曲 Chris Brown
9位 41曲 Marvin Gaye
10位 40曲 Kanye West
44位には53位からアップしたエリック・チャーチの「Record Year」が好調です。この曲は5枚目のスタジオ・アルバム『Mr. Misunderstood』からの2曲目のヒットで、カントリー・ソングス・チャートで5位から2位、カントリー・エアプレイ・チャートでは7曲目の第1位となりました。ファースト・シングルの「Mr. Misunderstood」がともに最高位15位だっただけにこの曲のヒットでファンも一安心ですね。
ところで先週17位にブリトニー・スピアーズの久々のシングル「Make Me」が初登場しました。今週は52位にダウンしています。8/26発売の9枚目のスタジオ・アルバム『Glory』からのカットです。
1981年12月2日ルイジアナ州ケントウッド生まれ。34歳になりましたか。98年に「…Baby One More Time」でデビュー。最高位1位を記録。アルバム『…Baby One More Time』は全米で1060万枚のセールスを記録して彼女の最大のアルバム・セールスとなっています。全米で記録したアルバム、シングルのセールス合計は7000万枚以上。8枚のスタジオ・アルバムはすべてTOP5以上でNo.1が6枚。この6枚ともすべて初登場で1位を記録しました。
シングルではHOT100に登場した曲が「Make Me」まで34曲。No.1が5曲。リアーナの「S&M」でフィーチャリングされて1位になったのでこの1曲が入っているんですね。そのうち初登場1位が2曲あります。2008年に1位になった「Womanizer」は96位から1位という当時の1位へのジャンプアップ記録(現在では歴代2位)でした。ダンス/クラブ・ソングス・チャートでは「Gimme More」、「Break The Ice」、「Pretty Girls」なども1位を記録して合計9曲のNo.1があります。今回はどんな曲がヒットするか期待しましょう。
ところで、ビルボードHOT100が誕生したのが1958年8月4日。今年で58年たちました。HOT100の前にはメインとされるチャートがいくつか分かれていましたが、1位から10位までランキングを付けて発表された最初のチャートが『Best Sellers』チャート。正確には『Best Selling Retail Records』チャートで1940年7月27日付からスタートしています。ただ、その前にもチャートがあるのですが、30年代からのチャートというのは曲名だけでアーティスト名が載っていないものでした。初めてチャートにアーティスト名が記載されたのが1938年10月22日付。『Record Buying Guide』というチャートで、順位は付けられていません。ジョエル・ホィットバーンのレコード・リサーチ社から出ているこの当時のチャート本に付けられているランキングは、レコード・リサーチ社の独自の判断でつけられているものが含まれています。また、ランキングといっても曲が上から並んでいて、その曲のコメントが書かれていて、その中にアーティスト名が登場するというものでした。ただ、この順番が毎週変動するため、チャートとして認識されています。
余談ですが私は30年代からのチャートを集めていて、『Record Buying Guide』から『Best Sellers』、『Juke Box』、『Jockey』、『TOP100』、『HOT100』、『HOT100 Airplay』などの毎週のチャートをすべて集計して2年後にオールタイムTOP100を出すべく、毎日少しづつ入力しています。仕事が終わってからの作業なのでゆっくりしか進みませんが、45年分は入力が終わっているのであと35年分頑張ってみます。私自身がどんな曲が80年間オールタイムTOP100を構成するのかを知りたいための集計作業なので、整合性や合理性はありません。私のちょっとした楽しみの一つなんです。
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8/13付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。
今週の第1位は12週目の1位となったドレイクの『Views』です。85,000EAUのセールス。11週間の1位を記録したテイラー・スウィフトの『1989』を1位週数で抜きました。次は13週でサウンドトラック『Frozen』が控えてますが、この先1位から落ちたりまた上がったりで1位週数を増やせるか注目です。
アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。EAUは換算枚数をあらわしています。
今週のTOP10内初登場は1枚です。
第2位に初登場したのが、グッチ・メインの2011年『The Return Of Mr. Zone 6』以来5年ぶりのスタジオ・アルバム『Everybody Looking』です。68,000EAU、実売は43,000枚でした。1980年2月12日アラバマ州バーミンガム出身の36歳。過去最高順位は2010年の『The Appeal: Georgia’s Most Wanted』の4位でしたからこのアルバムで更新しました。実は彼は2013年9月に銃の所持、マリファナの所持などで逮捕されて、刑務所へ。予定より4ヶ月早く5/26に出所したそうですが、その24時間以内に新曲「First Day Out Tha Feds」をリリースし、このアルバムは出所後たった6日間でレコーディングしたそうです。
第6位にはシーアの『This Is Acting』が11位からアップしました。初登場が今年の2/20付の第4位でしたが、その週以来のTOP10返り咲きです。「Cheap Thrills」のトラック・セールスも寄与していると思いますが、ABC-TVの『Good Morning America』に出演したり、iTUNESで6ドル99セントセールをしたりでTOP10返り咲きです。
先週2位に初登場したニードトゥブリーズの『HARD LOVE』ですが、今週はなんと52位まで落ちてしまいました。1963年8月17日に2つに分かれていたアルバム・チャートが統一されてから2位以上からの最大の下落幅だそうです。これまでは今年の5/7付で2位から40位へダウンしたデフトーンズの『Gore』の38ポイントダウンが最大だったとか。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/a0103120099
ところで、8/13付のUKのアルバム・チャートではELOの『All Over The World – The Very Best Of Electric Light Orchestra』が1位になりました。このアルバムは2005年に発売されたもので、これまでの最高位は6位。それが、昨年11月の『Alone In The Universe』のリリース、それに伴う33年ぶりのワールド・ツアー、UKでは02アリーナ4公演すべてソールド・アウトだったそうで、人気は再び高まっていたところに、6月のグラストンベリー・フェスティヴァル出演で順位を上げ、遂に今週1位に上り詰めました。ELOの全英アルバム・チャート1位は、1979年『Discovery』、1981年『Time』以来、35年ぶり3枚目の第1位です。
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