Bay City Rollers ㊙日記リターンズ(64)

ベイシティーローラーズ

1978年

January 19th Thursday ③

 

(続き)

 

でも本当に悔しかった。

 

私たちはもう言う気力も無く、ただファンの子が

チケットを持って開場しているのをボ~と見ているだけ。

 

周りではまだ諦めきれないファンが叫んでいる。

時たま売るなんていう子がいると(2人位だったカナ)

もう大変。その子のまわりは黒だかりになるのデス。

 

どんどん開演時間は迫ってくる。

 

あせって開場するファンたち。

それを横目で見ている私たち。

この時の悔しさなんて、もう口でなんて表せない・・・・。

そんな時、中でチケットを持って開場する子にだけ

Rosetta Stoneの写真つきハガキを配ってるのを

見つけたのです。

 

 

私たちはガラスのドアを叩いて配っている人に

くれるように頼んだんデス。

そしたら内緒だよって顔してドアの隙間から

渡してくれたのデス

4枚も・・・・私2枚もらっちゃった!

 

 

それで少しは心はなごんだんだけど、やっぱりダメ。。。

 

会場のドアが開いてた時、あのステージの

Rosetta Stoneっていう白い文字が見えるのデス。。

 

こんな外から見てあんなにあの文字が大きく見える位

なんだから本当に近いんだなぁ~と思うと

もうホントにダメなのデス。。。

 

 

とうとう入口のドアは閉まってしまいました。

もうなんとも言えない気持ち・・・。

 

しばらくすると、そう!

Terryのドラムの音が聞こえたのデス!

 

その途端、ファンは「入れて~~~!」

もう大混乱になってしまいました。

 

私も思わず涙がどっとあふれ、泣きながら叫んで

いたっけ・・・。

ほんとにあんなに悲しいコトは今までに無かった・・・

 

もう辛いなんてもの通り越していた。

ファンの「入れてェ~~~!」という叫び声は

鳴り止まず、とうとうあの上野さんが出て来て抗議。

早く帰ってくれってサ。

 

いろいろと理屈こねまわしていたけど、

私そんなのムシして泣きじゃくっていたんだ。

mukaもおんなじだった・・・

 

だから私、他のファンの子も泣いてんのかなと思って

ちょっと後ろを見たら

これがみんな必死な顔して叫んでいるだけで

泣いてないんですヨネ。。。

 
私が泣き虫なのかなぁ・・・。

だって、でも悔しくて泣かずにはいられなかったもん。

 

時間が経つにつれてファンの子も少しづつ帰っていった。

でも私たちは動かないでずーーと待っていたのでス

 

私はまだ泣きじゃくっていて、その上すごぉく寒くて

ぶるぶる震えていたっけ。

足も凍り付いてしまった感じで、足全体が棒のように

なっていた。

 

なんだか知らないけど私、ものすごく寒かった。

 

自分でも何でこんなに震える必要があるんだろうと

思ったくらい。

あの時本当に私、ひきつけを起こして倒れると思った。

この中でIanがギターを弾いて歌っているかと思うと

本当に本当に耐えられなかった。

 

私が震えて涙を流している最中に

Rosetta Stoneを見て感激している人もいるんだと

思うとなおさら・・・・

 

あの壁さえ無ければ、それでなくてもあのドアくらい

開けてくれたなら・・・

彼らを見ることができたのに・・・。

 

(続く)