2016/11/19 Billboard Chart

11/19付

★「Closer」ついに史上17曲目の...

★マネキン・チャレンジで大ヒット

★ミーク・ミル、恋人と

★ラテン・チャートで史上14曲目の初登場1位誕生

★1位はR&Bヒップホップでは7枚目の1位

★2位はカントリーでは14枚目の1位

★カリフォルニア州労働法の権利を行使して移籍しました

★ピアノ・ガイズ通算143週目の第1位

★訃報:レオン・ラッセル

 

 

11/19付。今週のビルボード・シングル・チャートから。

 

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9/3に1位になってからとうとう12週連続の第1位となりました。今週の第1位はチェインスモーカーズ・フィーチャリング・ホールジーの「Closer」です。昨年のウィズ・カリファ・フィーチャリング・チャーリー・プースの「See You Again」以来の12週間第1位。HOT100では17曲目の12週以上のNo.1ソングとなりました。デジタル・セールスは今週も下がって72,000ダウンロード。それでも1位で13週目の第1位。これはこのチャートでは1位最長タイ記録です。マーク・ロンソン・フィーチャリング・ブルーノ・マーズの「Uptown Funk!」(2015年)、フロー・ライダー・フィーチャリング・Tペインの「Low」(2008年)と並びました。また72,000DLでの1位は2006年1月28日付で61,000DLで1位になったビヨンセ・フィーチャリング・スリム・サグの「Check On It」以来のレベルとのことです。ストリーミングは12週連続、ラジオ・ソングは6週連続第1位でデジタル・セールスと合わせて6週目の3冠達成です。3冠達成記録で6週は歴代2位。1位はマーク・ロンソン・フィーチャリング・ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」の9週間。

 

 

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第2位はこれで5週連続の第2位となったザ・ウィークエンド・フィーチャリング・ダフト・パンク「Starboy」。第3位が最高位2位の後、5週連続第3位のトゥエンティ・ワン・パイロッツの「Heathens」。ロック・ソングス・チャートでは13週連続第1位で、今年の1/2(「Ex’s & Oh’s」エル・キング)、5/14(「Purple Rain」プリンス&ザ・レヴォリューション)以外のすべての週をトゥエンティ・ワン・パイロッツがたった3曲で1位を独占しています。第4位は4週連続で通算5週目の最高位4位となったDJスネイク・フィーチャリング・ジャスティン・ビーバーの「Let Me Love You」。そして最高位5位を3週連続で記録しているのが、D.R.A.M.フィーチャリング・リル・ヤティの「Broccoli」。というわけでTOP5は3週間、1-4位は4週連続変動なしなんです。変動なしの記録では2年前の4月が4週連続で1位から7位までが変動なしという記録がありました。

 

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第9位には先週の16位から兄弟ラッパー、レイ・シュリマーがグッチ・メインをフィーチャリングしている「Black Beatles」が急上昇してきました。これもビルボードの集計上、「ヒット」として認められているのですが、どうも実感がわきません。ラジオで曲が流れ、シングルを買ったりダウンロードしたり、オリジナルの曲がストリーミングされて「ヒット」するというのはわかります。バウアーの「Harlem Shake」から「ヒット」の概念が変わってしまいました。この曲もフロリダ州のエドワード・H.ホワイト高校の生徒たちが、その場にいる全員が一斉に静止するマネキン・チャレンジをしてその動画をSNSにアップして、それが全米を中心に世界的に広がっているのはご存知の方も多いと思います。そのエドワード・H.ホワイト高校の動画のBGMに使われたのがこの曲なんです。ビルボードではオフィシャルのビデオでなくても、オリジナルの曲が使われていれば、ストリーミングの集計に加算されます。この場合もかなりのストリーミング数を記録したためこの曲のストリーミングにカウントされて「ヒット」となりました。タイトルに「Bealtes」が付いた曲としては本家ビートルズの「The Beatles’ Movie Medley」が82年12位。ビートルズ以外では64年にケアフリーズが「We Love You Beatles」が最高位39位を記録しましたが、これらを上回りました。
10位には先週24位に初登場したドレイクの「Fake Love」がこちらも急上昇。オンデマンドで8位から一気に第1位。2012年3月にスタートしたこのチャートでは5曲目の1位となり、ジャスティン・ビーバーを抜いて単独1位の曲数になりました。ストリーミングでは28位から6位に急騰しています。HOT100では18曲目のTOP10でラッパーではジェイZの21曲、リル・ウェインの19曲の次の歴代3位タイとなりました。もう1人の18曲はリュダクリス。そしてエミネムが17曲で第5位となっています。

 

ドレイクは今週73位に「Two Birds, One Stone」が初登場しました。12月にリリース予定で「Fake Love」も収録予定のミックステープ『More Life』からのカットですが、これでドレイクはHOT100に130曲目のチャートインとなりました。1位はグリー・キャストの207曲。第2位がリル・ウェインの132曲。単独2位も見えてきたか?リル・ウェインのリリースがあるか?

 

 

また68位にはミーク・ミル・フィーチャリング・リル・ウージー・ヴァート&ニッキー・ミナージュの「Froze」が初登場。ミーク・ミルのニュー・アルバム『DC4』からのカットで今週ミーク・ミルはHOT100に7曲エントリーしました。リル・ウージー・ヴァートは1994年7月31日フィラデルフィア生まれの22歳のラッパーで、ミュージック・ビデオが1000万回以上の再生を記録している注目のラッパーです。来年ソロでチャートに出てくるかも。そしてニッキー・ミナージュですが、この曲でHOT100に69曲目のチャートインとなりました。69曲はテイラー・スウィフトと並んで女性アーティストHOT100登場曲数で歴代2位タイ。1位はアレサ・フランクリンの73曲です。ちなみにフィーチャリングとしての登場が多いニッキー・ミナージュですが、リード・アクトとしては25曲のチャートインです。アーティスト別HOT100登場曲数の上位は以下の通りです。
1位 207曲 Glee cast
2位 132曲 Lil Wayne
3位 130曲 Drake
4位 108曲 Elvis Presley
5位  91曲 James Brown
6位  86曲 Jay Z
7位  81曲 Chris Brown
8位  80曲 Kanye West
9位  75曲 Ray Charles
10位  73曲 Aretha Franklin
11位  71曲 The Beatles
12位  69曲 Nicki Minaj
12位  69曲 Taylor Swift
テイラー・スウィフトですが、今週HOT100では54位に初登場、カントリー・ソングス・チャートでは20位から6位へジャンプ・アップしたリトル・ビッグ・タウンの「Better Man」のソングライターなんです。ただこの曲がリリースされてしばらく、シークレット・ソングライターとしてテイラーの名前は公表されていなかったとか。11/1にそれが明かされ、11/2のCMAアワードでリトル・ビッグ・タウンが最優秀グループを受賞してこの曲は一気に火がつきました。テイラー・スウィフトはソングライターとして、カントリー・ソングス・チャートで20曲目のTOP10ヒットです。このうち、他のアーティストへの提供としては2009年最高位9位のケリー・ピックラー「Best Days Of Your Life」以来2曲目とのことです。

 

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96位にはシャキーラ・フィーチャリング・マルマの「Chantaje」が初登場。マルマはシャキーラと同じコロンビア出身でレゲトン・シンガーです。この曲は今週のラテン・ソングス・チャートで初登場1位でした。このチャートはスタートしてから30年たちましたが、14曲目の初登場1位。2012年にそれまでエアプレイ・オンリーだったチャートにセールスやストリーミングのデータも加えて集計されるようになってからは2曲目の初登場1位。シャキーラとしては11曲目の第1位。2015年の「Mi Verdad」マナ・フィーチャリング・シャキーラで記録して以来ですが、リード・アクトとしてはエル・カタをフィーチャリング・アーティストに迎えた「Loca」が第1位になった2010年11月以来6年ぶりとのことです。
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11/19付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。

 

 

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今週の第1位はジージーの『Trap Or Die 3』です。昔はヤング・ジージーでチャートに入っていましたが、ヤングではなくなったのですね。1977年9月28日生まれ。39歳か。2013年までは「ヤング」がついていました。2014年リリースの『Seen It All: The Autobiography』(最高位2位)から「ジージー」です。3枚目のNo.1アルバムで89,000EAU、73,000枚の実売セールスでした。スタジオ・アルバムはデビューから8枚連続TOP10入りを果たしています。すべて4位以上を記録しています。R&Bヒップホップ・アルバム・チャートでは2015年の前作『Church in These Streets』(最高位2位)以外すべて第1位なんです。
アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。EAUは換算枚数をあらわしています。

 

今週のTOP10内初登場はあと3枚です。

 

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第2位に初登場したのが、スーパースター、ケニー・チェズニーの『Cosmic Hallelujah』です。89,000EAU、実売79,000枚で実売では今週第1位でした。EAUの概算ではジージーと同じですが、若干ジージーの方が上で、僅差で第2位初登場となりました。ただこれで12枚連続13枚目のTOP4入りなんです。2000年以降でカントリー・アルバム・チャートでは、2008年に廉価版で発売された『Super Hits』以外、発売された14枚のアルバムすべて第1位に輝いています。まさにスーパースター。カントリーで14枚の第1位はガース・ブルックス、アラン・ジャクソンとタイで歴代5位です。1位はジョージ・ストレイトの26枚。以下マール・ハガードとウィリー・ネルソンの各16枚、ティム・マックグロウの15枚と続いています。カントリー・アルバム・チャートは1964年1月11日にスタートしています。

 

 

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第3位には3枚目のアルバム『DC4』が初登場したミーク・ミルが入りました。87,000EAU、実売は45,000枚でした。2012年のデビュー・アルバム『Dreams And Nightmare』が2位、2015年の『Dreams Worth More Than Money』が1位でした。このアルバムのリリースで今週HOT100には7曲、R&Bヒップホップ・ソングス・チャートには9曲がチャートインしました。ミーク・ミルもリル・ウージーと同じフィラデルフィア出身。1987年5月6日生まれの29歳です。4つ年上のニッキー・ミナージュが恋人とされ、ニッキーのロス・アンゼルスの豪邸で一緒に住んでいるとか。はたまた破局したとかの噂もあるようです。ちなみにこの邸宅には8ベッド・ルーム、スイミング・プール、5台が駐車できるガレージ・スペースに広いお庭が付いて家賃が月3万ドルなり。ニッキーは12年交際した恋人と2年前に破局して、昨年からミーク・ミルと交際をスタートしたそうです。

 

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第4位にはアヴェンジド・セヴンフォールドの移籍第1弾アルバム『The Stage』が入りました。76,000EAU、実売72,000枚です。12/9リリース予定が10/28にサプライズ・リリースされました。5枚目のTOP10入りです。ロック・アルバム、オルタナティヴ・アルバム、ハード・ロック・アルバムの各チャートで初登場第1位。3つのロック・チャートで同時1位は4枚目とのことで、ロック3チャート同時1位アルバム4枚という記録はニッケルバック以来2組目とのことです。スタジオ・アルバムとしては7枚目で、ドラムスのブルックス・ワッカーマンが加入してからは最初のアルバムです。そして現在レーベルと係争中。レーベルといってもこれまで在籍していたワーナー・ブラザーズと裁判中なんです。ワーナーの組織変更や多くの責任担当者がレーベルを去っていったことなどで関係が希薄化、そして悪化。彼らはカリフォルニア州の被雇用者の権利を実行しました。カリフォルニア州の労働法(第2855条)では雇用者からの一方的な契約から保護するため、どんな雇用契約も7年を超えてはならないと規定されているんです。そのうえで、雇用契約が切れたら雇用者に縛られることなく雇用の再交渉や違う会社との交渉ができるとのことです。彼らは今回新しいレコーディングの再交渉はせずにキャピトルに移籍しました。

 

ところでスポティファイではトラック合計30億回のストリーミングを記録したドレイクのアルバム『Views』ですが、今週は第7位です。ということで初登場以来続いていたTOP5は先週までの連続26週でストップしました。先週のこのコーナーで連続週数の上位リストを掲載しています。

 

 

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15位にはピアノ・ガイズの6枚目のチャート・インとなるアルバム『Uncharted』がチャート・インしました。ピアノ・ガイズはYouTubeで注目を集めてデビュー・アルバム『Piano Guys』がニュー・エイジ・アルバム・チャートでは2012年10月20日付でいきなり初登場1位!そのデビュー・アルバムが56週間、『Piano Guys 2』(2013年)が34週間、『Wonders』(2014年)が44週間1位を記録するなど、ニュー・エイジ・アルバム・チャートでは合計143週間の1位を記録しています。ニュー・エイジのアーティスト部門でも2013年から3年連続年間第1位でした。ファン待望のこのアルバムもニュー・エイジ・アルバム・チャートで6枚目の第1位。クラシック・クロスオーヴァー・アルバム・チャートでも5枚目の第1位となりました。今回も巧みな演奏技術でマッシュアップなど楽しい演奏を聴かせてくれています。ちなみにニュー・エイジ・アルバム・チャート1位獲得週数TOP5は以下の通りです。
1位 399週 Enya
2位 234週 Yanni
3位 146週 Jim Brickman
4位 143週 Piano Guys
5位 139週 Mannheim Steamroller

 

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★訃報です。11/12、レオン・ラッセルがテネシー州ナッシュヴィルの自宅で亡くなりました。74歳でした。ここ数年、体調を崩していて、7月には心臓の手術を受けました。その回復途中だったそうで、来年1月にはツアーも予定されていたそうです。14歳の時にオクラホマのナイトクラブでピアノを弾いていました。アーティストのツアーがオクラホマに来たときには、バックバンドで参加していました。そんな中でジェリー・リー・ルイスのバックバンドに参加した時に気に入られ、ジェリー・リー・ルイスのツアーに2年間同行したこともあったそうです。彼の活動がこれまで多くのアーティストに影響を与えてきたことは周知の事実です。ピアニストとしてはビーチ・ボーイズの「California Girls」やジャン&ディーンの「Surf City」に参加。ソングライターとしても多くの作品を残し、「A Song For You」はジョー・コッカー、カーペンターズ、テンプテーションズ、ニール・ダイアモンド、ルー・ロウルズ、ダスティ・スプリングフィールド、レイ・チャールズ、アレサ・フランクリン、ウィリー・ネルソンなどによってカバーされました。また、「This Musquerade」はカーペンターズ、ヘレン・レディ、シャーリー・バッシー、ロバート・グーレ、ジョージ・ベンソンなどがレコーディングして、ジョージ・ベンソンは1976年のグラミー賞最優秀レコードを受賞しています。「A Song For you」が収録されている1970年リリースのファースト・アルバム『Leon Russell』にはジョン・レノン、リンゴ・スター、ジョージ・ハリスンやミック・ジャガー、チャーリー・ワッツ、ビル・ワイマン、エリック・クラプトン、スティーヴ・ウィンウッドなどが参加していました。ご冥福をお祈りいたします。