佐藤直人の今週の洋楽この１曲！（第７回）

私が独断と偏見で毎週１曲ずつご紹介します。

初めて聴いた洋楽アルバムとか覚えていますか？私は歌謡曲派だったのでよーく覚えています。中学１年の時に父親と一緒に見に行った映画が『エルビス・オン・ステージ』。そのサウンドトラックを買ってもらい聴きました。

日本とは違う人たちやら生活やら歌手が映っていてとても驚きましたが、それよりも歌や演奏がそれまで聴いていた歌謡曲と全然違ってかっこよくて、こういうところへ行ってこういうのを見てみたいと思いました。でも英語が苦手だったのでそれが高いハードルでしたが。

それにしても買ったＬＰはすべてこの人がヒットさせた歌だとしばらくの間信じていました。でもそのうちいろいろな曲を耳にするようになり、ああこれはカバーだったんだ、でもエルヴィスの歌もいいなと。こちらを最初に聴いてしまったからだと思いますが。

その中でも特にかっこよかったのが、「ポーク・サラダ・アニー」。語りの部分もかっこいいし、歌に入ってからもいい。会場から女性の声で「Ｙｅａｈ！」と入るのもいい。当然エルヴィスのオリジナルと思っていましたし、アメリカではすごいヒット曲なのかとも思っていましたが、この曲はトニー・ジョー・ホワイトの１９６９年最高位８位のヒット曲でエルヴィスはシングル・カットしていませんでした。日本では「君を信じたい」がカプリング曲でシングル発売されました。

それにしても、オリジナルは違うアーティストだと知ったのはけっこう後で、その時はちょっとショックでしたね。でもそういうガイドをしてくれる人なり、番組なり、サイトなり、そういうのがないと知らないままで終わってしまうのがもったいないですね。つくづく、そういうのが必要だと今も痛感しています。うちも少しでもそのお役にたてればいいのですが。ちょっとでも興味を持った人に音楽の幅を広げてもらうには、やはり「人」が必要でしょう。

というわけで今週の「佐藤直人の今週の洋楽この１曲！」は、エルヴィス・プレスリー「ポーク・サラダ・アニー」です。ワニがおばあちゃんを食っちゃうんだぞ。

エルヴィス・オン・ステージ
原題は『THAT’S THE WAY IT IS』です。

こちらは２枚組のレガシー・エディション。
Elvis Presley / On Stage Legacy Edition

http://item.rakuten.co.jp/americanpie/rca763213