7/15付
★ルイス・フォンシ&ダディ・ヤンキー、自国の経済に貢献!
★フィーチャリング時代で史上初の出来事
★『ANTI』から6曲目の第1位。ダンスで
★HOT100エントリー曲数ランキング
★DJキャレド、アルバム参加者が豪華
★今週のあめりかん☆ぱいHOT100オールタイム・ランキングは2011年に引退宣言、長く病気と闘いながらもパワフルな彼女です。
7/15付。今週のビルボード・シングル・チャートから。
落ちないですね。今週の第1位はルイス・フォンシ&ダディ・ヤンキー・フィーチャリング・ジャスティン・ビーバーの「Despacito」。8週連続第1位です。136,000ダウンロードでデジタル・セールス・チャート9週目の第1位。ストリーミングは6260万ストリームスで8週連続第1位。ともにピークから毎週少しずつダウンしていますが、高水準を保っています。ラジオ・ソングスは最高位の2位をキープしました。ラテン・ソングス・チャートは22週目の第1位です。この曲のミュージック・ビデオの舞台はルイス・フォンシやダディ・ヤンキーの出身地であるプエルト・リコです。プエルト・リコはカリブ海に浮かぶ人口340万人余りの島国でアメリカの自治領です。このプエルト・リコが今年の5/3に700億ドル(7兆9000億円)の負債で破産宣言をしました。2008年のリーマン・ショック以降の景気悪化に外国人観光客の減少で主力の観光産業が打撃を受けたことが債務の増加に拍車をかけてしまったようです。それがこの曲の登場で、あの曲の舞台のプエルト・リコに行ってみたいという海外からの観光客が増えているそうです。
https://item.rakuten.co.jp/americanpie/epic544665
第2位はDJキャレド・フィーチャリング・ジャスティン・ビーバー、クアヴォ、チャンス・ザ・ラッパー&リル・ウェインの「I’m The One」です。初登場1位、そして5週連続3位の後これで3週連続第2位です。ジャスティン・ビーバーは1位2位に同時にランクされてこれで3週連続となりましたが、ジャスティンにとっては過去に2016年2/6、2/13と2週間「Sorry」、「Love Yourself」で1位2位に同時チャートインを果たしましていましたので、今回同時チャートインの最長となりました。最近の3週間以上の1位2位同一アーティスト同時チャートイン記録としては、2014年6/7から7/5まで5週連続で1位「Fancy」(フィーチャリング・チャーリーXCX)と、2位「Problem」でアリアナ・グランデにフィーチャリングされたイギー・アゼリアがありました。
そして第3位が先週の4位初登場から上がったDJキャレド・フィーチャリング・リアーナ&ブライソン・ティラーの「Wild Thoughts」が入りました。この瞬間ビルボードHOT100史上初めての記録が誕生しました。それはTOP3に2曲同時エントリーが2人登場したことです。1人目が先ほどご紹介したジャスティン・ビーバーで1位と2位に同時エントリー。もう1人がDJキャレドで2位と3位同時エントリーです。これはこれまでありませんでした。まあフィーチャリングの時代になってからいつかはこういうことも起こるだろうとは思っていましたが。4位初登場で翌週上がったのが立派です。HOT100史上4位初登場曲は12曲目ですが最高位が3位以上はこの曲が4曲目なんです。
ところで、リアーナですが今週のダンス・クラブ・ソングス・チャートでアルバム『ANTI』収録の「Pose」が第1位になりました。これで30曲目の第1位ですが曲数では歴代2位独走中。1位はマドンナ46曲。3位はビヨンセ22曲なんです。ただこのチャートではリアーナは今年もう3曲目の第1位です。これはリアーナだけ。また『ANTI』からは6曲目の第1位となりました。このチャートで1枚のアルバムからの最多No.1曲数は7曲。ケイティ・ペリーの『Teenage Dream』なんです。『Teenage Dream』はHOT100では5曲のNo.1を出してマイケル・ジャクソンの『Bad』と並んで歴代1位タイです。
今週のエド・シーランとチェインスモーカーズ。
まだ両者とも記録を更新中です。エド・シーランの「Shape Of You」は、今週5位変わらずで初登場以来連続TOP5週数記録は「25」に伸びました。歴代1位更新中。
チェインスモーカーズのコールドプレイとのコラボ、「Something Just Like This」は9位から10位へダウン。チェインスモーカーズの連続TOP10週数は「61」に伸びました。歴代1位のケイティ・ペリーまであと8週。ダンス/エレクトロニック・ソングス・チャートでは14週目の第1位です。
6位には先週の11位からイマジン・ドラゴンズの「Believer」がアップしました。「Radioactive」(13年3位)、「Demons」(13年6位)に続いて3曲目のTOP10ヒットです。デジタル・ソングス・チャートで6位から2位、ストリーミングで20位から15位、ラジオ・ソングスで10位から9位とアップしています。何といってもこの曲はロック・ソングス・チャートでは17週連続第1位なんです。今週はロック・ソングス・チャートで「Thunder」が第2位、「Whatever It Takes」が11位から5位、「Walking The Wire」が6位から9位とTOP10に彼らの曲が4曲も入っています。
今週36位にはアルバム『More Life』から「Signs」が初登場しました。ドレイクです。R&Bヒップ・ホップ・チャートでは14位に初登場。こちらのチャートでは通算175曲目のエントリーで登場曲数は歴代1位です。今年だけで29曲も初登場しているんです。HOT100では71位にメトロ・ブーミン・フィーチャリング・オフセット&ドレイクで「No Complaints」も初登場してこれでドレイクはHOT100に通算157曲目のエントリーとなりました。オフセットは今年大ブレイクのクアヴォとともにミーゴスのメンバーです。「Signs」は6/22にパリで開催されたルイ・ヴィトンの2018年春夏メンズ・ファッションショーで使われました。
HOT100エントリー曲数ランキング
1位 207曲 Glee Cast
2位 157曲 Drake
3位 136曲 Lil Wayne
4位 108曲 Elvis Presley
5位 91曲 James Brown
6位 87曲 JAY-Z
7位 84曲 Chris Brown
8位 81曲 Kanye West
9位 78曲 Nicki Minaj
10位 75曲 Ray Charles
11位 73曲 Aretha Franklin
12位 71曲 Beatles
13位 70曲 Taylor Swift
14位 68曲 Justin Bieber
15位 67曲 Elton John
59位から56位にアップして最高位を更新したのがブレイク・シェルトンの「Every Time I Hear That Song」です。今週カントリー・エアプレイ・チャートで1位になりました。通算24曲目の第1位です。アルバム『If I’m Honest』から4曲目のラジオ・ソングです。このアルバム収録の「She’s Got A Way With Words」は昨年最高位7位でしたが、実はこの曲の前までプロモ盤やシーズン物を除いて、17曲連続第1位を続けていたのです。とてつもない記録でした。
9/15に9枚目のスタジオ・アルバム『Concrete & Gold』の発売が決まったフー・ファイターズですが、先行のシングル「Run」は今週オルタナティヴ・ソングス・チャートで12位から10位とTOP10に入りました。このチャートは1988年9/10にスタートしていますが、TOP10曲数ではフー・ファイターズは通算23曲目(うち10曲が第1位)でU2と並んで歴代2位タイなんです。1位は25曲でレッド・ホット・チリ・ペッパーズです。メインストリーム・ロック・チャートでもこの曲で23曲目のTOP10入りを果たしました。こちらではトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの28曲、ヴァン・ヘイレンの26曲、エアロスミスの24曲に次いで歴代第4位のTOP10曲数です。
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7/15付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。
アルバム・チャート第1位は3週間異なる女性アーティストで独占されましたが、今週はDJキャレドの『Grateful』が初登場で第1位になりました。昨年8/20付で第1位になった『Major Key』に続いて通算2枚目の第1位です。149,000EAU、実売は50,000枚でした。TOP10入りは7枚目となります。今回はビヨンセ、ジェイZ、ドレイク、アリシア・キーズ、ニッキー・ミナージュ、ジャスティン・ビーバー、リル・ウェイン、リアーナ、カルヴィン・ハリス、T.I.、フューチャー、リック・ロス、トラヴィス・スコット、NAS、ビッグ・ショーン、ミーゴス、グッチ・メイン、2チェインズなどが参加しています。豪華ですね。さすがDJキャレド。
アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。EAUは換算枚数をあらわしています。
今週のTOP10内にはあと2枚が初登場しました。
第2位にはイマジン・ドラゴンズのサード・アルバム『Evolve』が初登場しました。147,000EAU、実売は今週第1位の109,000枚のセールスでした。デビュー・アルバム『Night Visions』(12年2位)、『Smoke + Mirrors』(15年1位)と3枚連続でTOP10入り、それもすべて2位以上と大人気です。ロック・アルバム・チャートとオルタナティヴ・アルバム・チャートではこの3枚ともすべて第1位になっています。『Night Visions』はオルタナティヴ・アルバム・チャートでは12年9/22に初登場1位のあと13年1/12、4/6、4/20、5/18、6/29、7/6、7/20-8/31、12/14、14年3/1と1位を記録。常にチャートの上位に位置し、しかも1年半にもわたって断続的に1位になっているんです。13年、14年と2年連続で年間第2位でした。ロック・アルバム・チャートは2013年と14年に合計9週間第1位でこちらも2年連続年間第2位でした。ビルボード200の方では13年6位、14年12位にランクされ大ヒットしました。収録曲の「Radioactive」が大ヒットしてロック・ソングスでは23週連続で第1位を記録しました。HOT100でも最高位3位ながらHOT100登場週数87週と、もう今のエントリー・ルールになったために絶対に破れないHOT100登場週数の大記録を作っています。
第6位にはネブラスカ州オマハ出身の5人組ロック・バンド、311の10枚目のTOP10入りとなったアルバム『MOSAIC』が初登場です。今回のアルバム・ジャケットは約1万人のファンから集めた写真をつなぎ合わせて作られています。
今週は第4位にプリンス&ザ・レヴォリューションの『Purple Rain』が再登場しました。1984年にリリースされ合計24週間第1位を記録し、84年年間24位、85年年間9位に入ったアルバムです。52,000EAU、実売は48,000枚のセールスでした。今回はオリジナルの9曲入りのCDに未発表音源など11曲を収録した2枚組デラックス・エディションと、さらにBサイドやレア・バージョンなど15曲を収録したCDと85年3月30日に収録された『Purple Rain Tour』の19曲入りのDVDを加えた4枚組の2種類が発売されました。さらに通常盤のLP、ピクチャー・ディスクのLP、「When Doves Cry」、「Purple Rain」の12インチ・アナログ・シングルもそれぞれ同時発売となっています。
さて、7/15は1946年生まれのリンダ・ロンシュタットの71歳の誕生日でした。60年代から90年代に至るまで幅広い音楽活動で私たちを楽しませてくれました。90年代に甲状腺の病気を患い、2011年に歌手活動を引退。のちにパーキンソン病でもう歌えないことを告白しています。昨年のグラミー賞で特別功労賞を受賞しました。長く病気と闘いながらも現在はこれまでの人生やパーキンソン病との闘いなどをトーク・イベントに出演して語っているようです。私は1981年に横浜スタジアムで開催された『カリフォルニア・ライブ』というロック・フェスティバルを観ました。リンダ・ロンシュタットの他に、ジェームス・テイラーとJ.D.サウザー、ローニンが出演という当時としては珍しい複数のアーティストによるスタジアムでのコンサートということでけっこううれしかったのを思い出しました。今週のあめりかん☆ぱいオールタイム・ランキングは、リンダ・ロンシュタットのHOT100オールタイム・ランキングをご紹介します。この集計は「曲」の集計ですのでBサイドの曲も曲名がAサイドの曲名とともにチャートにあれば別途集計してランキングしています。最高位はAサイドの順位にFlipとつけてご紹介しています。
1. Blue Bayou (77/3)
2. When Will I Be Loved (75/2)
3. Don’t Know Much / Linda Ronstadt (featuring Aaron Neville) (89/2)
4. You’re No Good (75/1)
5. Different Drum / Stone Poneys featuring Linda Ronstadt (68/13)
6. Somewhere Out There / Linda Ronstadt & James Ingram (87/2)
7. It’s So Easy (77/5)
8. Heat Wave (75/5)
9. That’ll Be The Day (76/11)
10. Ooh Baby Baby (79/7)
11. Hurt So Bad (80/8)
12. How Do I Make You (80/10)
13. Love Is A Rose (75/5Flip)
14. Long Long Time (70/25)
15. All My Life / Linda Ronstadt (featuring Aaron Neville) (90/11)
16. Tracks On My Tears (76/25)
17. Back In The U. S. A. (78/16)
18. I Can’t Let Go (80/31)
19. Someone To Lay Down Beside Me (77/42)
20. What’s New / Linda Ronstadt & The Nelson Riddle Orchestra (83/53)
21. Get Closer (82/29)
22. I Knew You When (83/37)
23. Love Has No Pride (74/51)
24. Poor Poor Pitiful Me (78/31)
25. Tumbling Dice (78/32)
26. Easy For You To Say (83/54)
27. Just One Look (79/44)
28. Silver Threads And Golden Needles (74/67)
29. (She’s A) Very Lovely Woman (71/70)
30. Lose Again (77/76)
31. It Doesn’t Matter Anymore (75/47)
32. When Something Is Wrong With My Baby / Linda Ronstadt (featuring Aaron Neville) (90/78)
33. Rock Me On The Water (72/85)
34. The Long Way Around (71/70Flip)
35. Up To My Neck In High Muddy Water / Linda Ronstadt & The Stone Poneys (68/93)