3/18付
★エド・シーラン1位独走 UKではTOP10に9曲!
★チェインスモーカーズ、3組目の快挙達成!
★コダック・ブラック 大丈夫か!
★TOP20圏外からTOP10へ2曲以上同時ジャンプアップは何回目?
★女性アーティストTOP40ヒット曲数ランキング
★カントリーで23年ぶりの第1位
★ニッキー・ミナージュ 遂に歴代1位!
★フューチャー、史上初の快挙達成!
★2週連続で同一アーティストが違うアルバムで第1位は6組目
★同一アーティスト1位2位独占(アルバム)は10組目
★アカデミー賞でチャート上昇
★AP集計ジャーニー&スティーヴ・ペリー・オールタイムTOP30ヒット
3/18付。今週のビルボード・シングル・チャートから。
今週の第1位はエド・シーランの「Shape Of You」。アメリカでは6週目の第1位です。デジタル・セールスで6週目、ラジオ・ソングスでは4週目の第1位。ストリーミングはミーゴス・フィーチャリング・リル・ウージー・ヴァートの「Bad And Boujee」(HOT100では今週通算6週目の第2位)が強すぎて1位に上がれず2位どまりとなっています。UK、オーストラリアでは8週連続で第1位をキープしています。速報でUKでは来週3/25付でも第1位でさらに1位から6位までをエド・シーランが独占したとか。さらにTOP10に9曲、TOP20では16曲がエド・シーランという異常事態が発生したそうです。でもストリーミングがチャートの主流となった今では、今後はこういうことが「異常事態」にはならないかもしれません。このエド・シーランですが、4-5月のUKツアーに続いて6/29から10/6までの北米ツアー48公演が発表されました。早くも「今年の人」ですね。
アレックス・ポール&ドリュー・タガートのデュオ、チェインスモーカーズ。今週はどうなった。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/sny541658
第5位には先週の56位からコールドプレイとのコラボ「Something Just Like This」が一気に上昇してきました。この曲は今週ダンス/エレクトロニック・ソングス・チャートで第1位。ということはここ3週間で「Closer」、「Paris」とこの曲とダンス/エレクトロニック・ソングス・チャートの第1位はチェインスモーカーズが毎週違う曲で独占したことになります。これは史上初!珍しい。しかも、このチャートでは第2位が「Paris」、第3位が「Closer」となっていてTOP3を同一アーティストで独占したのも史上初とのことです。このチャートは2013年スタートとまだ歴史が浅いですが、1位獲得曲数ではチェインスモーカーズが6曲で、2位のカルヴィン・ハリスの3曲を引き離して歴代1位となっています。
HOT100では「Paris」は先週の6位から今週第7位、「Closer」は先週の5位から今週第10位へとダウンしています。が、「Closer」はTOP10に留まったことで、初登場以来の連続TOP10週数が31週に伸びてまたビルボード記録を更新しました。TOP10=31週はマーク・ロンソン・フィーチャリング・ブルーノ・マーズの「Uptown Funk!」と並んで歴代2位タイ。いよいよリアン・ライムス「How Do I Live」まであと1週と迫りました。今週第10位。さあ留まれるか。あるいは一旦ダウンしてもTOP10に返り咲く力が残っているか注目です。「Paris」、「Something Just Like This」を収録したアルバム『Memories…Do Not Open』は4/7リリースです。
ということで、今週TOP10にチェインスモーカーズが3曲入りました。TOP10に同一アーティスト3曲以上同時チャートインはオール・アーティストでは14組目です。最近ではジャスティン・ビーバーが「What Do You Mean?」、「Sorry」、「Love Yourself」で昨年の12/5から2/6まで10週間記録しました。これがデュオあるいはグループとなるとこれまでビートルズとビー・ジーズしか記録していなくて、彼らが3組目となるのです。ビートルズは1964年に3曲以上同時TOP10入りが10週間ありました。特に4/4は1-5位独占で5曲、4/11も1位、2位、4位、7位、9位と5曲同時TOP10入りを果たしています。ビー・ジーズは「How Deep Is Your Love」、「Stayin’ Alive」、「Night Fever」で1978年2/25と3/4に3曲同時TOP10入りを記録しました。
27位から8位に上がったのが、1997年6月11日フロリダ州ポンパノビーチ生まれの19歳、コダック・ブラックの「Tunnel Vision」です。昨年の12月に性的脅迫をしたという疑いで刑務所に収監されていましたが、年末に10万ドルの保釈金を支払い釈放されました。この件に加えて過去の犯罪が次々発覚しその刑は最長で30年になる可能性があると報じられていました。釈放後、保護観察中にもかかわらず2月に保護観察違反があり、現在再び収監されているそうです。この曲は12月に釈放されてからすぐにリリースした作品です。2/16にビデオがリリースされました。彼の両親はハイチからの移民だそうです。ビデオでは明らかにトランプ大統領の移民排斥政策に反発する内容となっています。白人男性が農場で黒人男性を襲いますが、持っていた銃が不具合で、逆に黒人男性がアメリカ国旗で白人男性の首を絞めようとしたところに白人の女の子に止められるという内容です。白人男性の帽子には『Make America Hate Again』と書かれていました。
ところで今週はTOP20圏外からTOP10にジャンプアップした曲が2曲もありました。このような例は過去にはどれくらいあったのでしょうか。これが結構あって今回は34回目でした。年代別に見ると、50年代2回、60年代11回、70年代4回、80年代0回、90年代2回、00年代9回、10年代6回。最近では2014年5/31付。マイケル・ジャクソン&ジャスティン・ティンバーレイクの「Love Never Felt So Good」が22位から9位、コールドプレイの「A Sky Full Of Stars」が43位から10位へアップしていました。調べるとTOP20圏外から3曲同時にTOP10入りしたということも6回ありました。
今週は2/26の第89回アカデミー賞でのパフォーマンスがチャートに影響を及ぼしています。No.1ソングで先週29位に下がっていたジャスティン・ティンバーレイクの「Can’t Stop The Feeling!」がアカデミー賞でのパフォーマンスが影響してデジタル・セールスで35位から一気に6位となり、HOT100では13位へアップしました。
37位にはフューチャーのアルバム『HNDRXX』からのカットで「Selfish」が初登場しました。この曲ではリアーナがフィーチャリング・アーティストとして参加しています。これでリアーナは47曲目のTOP40ヒットとなり、女性アーティストで歴代3位となっています。オール・アーティストの歴代1位はエルヴィス・プレスリーの80曲です。
女性アーティストTOP40ヒット曲数ランキング:
1位 50曲 Taylor Swift
2位 49曲 Madonna
3位 47曲 Rihanna
4位 43曲 Aretha Franklin
5位 37曲 Nicki Minaj
6位 35曲 Mariah Carey
7位 34曲 Beyonce
8位 33曲 Connie Francis
9位 32曲 Janet Jackson
10位 31曲 Dionne Warwick
61位から63位に下ったのがクリス・ヤング・フィーチャリング・ヴィンス・ギルの「Sober Saturday Night」です。HOT100では最高位47位で今週が登場9週目ですが、カントリー・エアプレイ・チャートでは登場39週目で今週第1位になりました。クリス・ヤングにとっては8曲目の第1位。この曲でクリス・ヤングの5枚目のアルバム『I’m Comin’ Over』から3曲連続で第1位となりました。ヴィンス・ギルは6曲目の第1位です。チャートは1990年1月20日にスタートしています。ヴィンス・ギルはカントリー・シングル・チャートに初登場したのが1984年の大ベテランです。このチャートでヴィンス・ギルの5曲目の第1位は1994年3/12の「Tryin’ To Get Over You」でした。この1位の間隔が23年と1週間でこれまでの記録を大幅に塗り替えました。これまではアラバマで93年11/27に1位の「Reckless」からブラッド・ペイズリーのフィーチャリング・アーティストで登場した2011年6/4の「Old Alabama」の17年6ヶ月1週間でした。
最後に、遂に並びました。あっという間でした。女性アーティストHOT100登場曲数記録はアレサ・フランクリンの73曲でしたが、これにあと1曲と迫っていたニッキー・ミナージュが、今週78位に初登場。遂に73曲目のHOT100登場となって女性アーティストで歴代1位タイとなりました。曲は「Make Love」。グッチ・メインとのコラボです。ニッキー・ミナージュが初めてHOT100に登場したのが2010年2/20。リル・ウェインのフィーチャリング・アーティストとして「Knockout」(最高位44位)で初チャートインを果たしました。それ以来TOP10入りが13曲。まだNo.1ヒットがなく、最高順位は92年の年間第2位の大ヒット曲、サー・ミックス・ア・ロットのNo.1ソング「Baby Got Back」をサンプリングした「Anaconda」の第2位(14年)です。
女性アーティストHOT100登場曲数ランキング:
1位 73曲 Aretha Franklin
1位 73曲 Nicki Minaj
3位 70曲 Taylor Swif
4位 58曲 Rihanna
5位 57曲 Madonna
6位 56曲 Dionne Warwick
7位 54曲 Beyonce
8位 53曲 Connie Francis
9位 48曲 Mariah Carey
9位 48曲 Brenda Lee
リアーナも先ほどお伝えした通り初登場があったので、マドンナを抜いて単独4位になりました。
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3/18付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。
今週の第1位は先週『FUTURE』が初登場1位とお伝えしたラッパー、フューチャーの『HNDRXX』です。5枚目の第1位です。ということで2週連続で同一アーティストの初登場1位は史上初めての出来事となりました。121,000EAU、実売は48,000枚でした。『DS2』でアルバム・チャートで初めて1位になったのが2015年の8/8です。まだ1年7ヶ月で5枚のNo.1アルバムは驚異的なスピードです。2週連続で同一アーティストが違うアルバムで1位となったのが6組目。先週1位の『FUTURE』が今週2位となったことで、1位2位を同一アーティストが占めるということが10組目とのことです。ご紹介します。
2週連続で同一アーティストが違うアルバムで1位を記録:
* Future: HNDRXX / Future (2017/3/18)
* Simon & Garfunkel: Bookends / The Graduate (Soundtrack) (1968/5/25, 6/15, 6/29)
* Monkees: More of the Monkees / The Monkees (1967/2/11)
* Herb Alpert & The Tijuana Brass: Going Places / Whipped Cream & Other Delights (1966/3/5)
* Beatles: The Beatles’ Second Album / Meet the Beatles! (1964/5/2)
* Peter, Paul & Mary: In the Wind / Peter, Paul & Mary (1963/11/2)
サイモン&ガーファンクルは、1968年4/6から5/18が『The Graduate』が1位、5/25から6/8までが『Bookends』が1位で、6/15と6/22が再び『The Graduate』、そして『Bookends』が6/29から7/20まで1位と3度入れ替わりました。
同一アーティストで1位2位独占:
* Future: HNDRXX / Future (2017/3/18)
* Prince: The Very Best of Prince / Purple Rain (Soundtrack) (2016/5/7)
* Nelly: Suit / Sweat (2004/10/2)
* Guns N’ Roses: Use Your Illusion II / Use Your Illusion I (1991/10/5 – 10/12)
* Jim Croce: You Don’t Mess Around With Jim / I Got a Name (1974/1/26 – 2/2)
* Beatles: The Beatles (White Album) / Yellow Submarine (Soundtrack) (1969/3/1)
* Simon & Garfunkel: The Graduate / Bookends (1968/5/11 – 5/18, 6/15 – 6/22)
* Simon & Garfunkel: Bookends / The Graduate (1968/5/25 – 6/8, 6/29 – 7/6)
* Monkees: More of the Monkees / The Monkees (1967/2/11 – 3/4)
* Herb Alpert & The Tijuana Brass: Going Places / Whipped Cream & Other Delights (1966/4/30 – 5/14)
* Beatles: A Hard Day’s Night (Soundtrack) / Something New (1964/8/22 – 10/17)
* Beatles: The Beatles’ Second Album / Meet the Beatles! (1964/5/2 – 5/9)
* Beatles: Meet the Beatles! / Introducing…The Beatles (1964/2/29 – 4/25)
* Peter, Paul & Mary: In the Wind / Peter, Paul & Mary (1963/11/2)
アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。EAUは換算枚数をあらわしています。
今週はTOP10内にあと2枚が初登場しました。
第4位に初登場したのが、最近人気が定着してきて出せばヒット状態になってきたカントリー・グループのリトル・ビッグ・タウン、8枚目のスタジオ・アルバム『The Breaker』です。51,000EAU、実売44,000枚のセールスでした。カントリーのデュオあるいはグループで2010年代ではレディ・アンテベラムの5枚に次ぐ4枚目のTOP10アルバムとなりました。カントリー・アルバム・チャートでは3枚目の第1位です。収録曲でテイラー・スウィフトのペンによる「Better Man」はHOT100では最高位34位(今週42位)ですが、カントリー・ソングス・チャート、カントリー・エアプレイ・チャートの両方で第1位となっています。
第10位に初登場したのが1977年8月20日テキサス州アビリーン出身の39歳のカントリー・シンガー、アーロン・ワトソンの『Vaquero』です。5枚目のチャートインでこれまで5枚の最高位を見ると、175位、150位、81位、14位、そして今回第10位と着実に人気が広がっているように感じます。初めてアルバムをリリースしたのが1999年でした。それから5枚目まではカントリー・チャートにもチャートインできませんでした。それが通算12枚目となった2015年の前作『The Underdog』で初めてカントリー・アルバム・チャートで第1位となり、今回も第2位に初登場です。遅咲きかもしれませんが、今旬のアーティストとなりました。これからの活躍も期待です。
アカデミー賞でのパフォーマンスや受賞でアルバム・チャートでも動きがありました。
主題歌賞にノミネートされ、ジャスティン・ティンバーレイクがパフォーマンスした「Can’t Stop The Feeling!」が収録されているアルバム『Trolls』が35位から第5位に急上昇。同じく主題歌賞にノミネートされて、リン・マニュエル・ミランダとアウリー・クラバーリョがパフォーマンスした「How Far I’ll Go」収録の『Moana』が16位から8位に上がりました。
また6部門で受賞した『La La Land』は18位から11位へアップです。『La La Land』のコンサート・ツアーが始まることになりました。5/26、27のロス・アンゼルスのハリウッド・ボウルにアトランタ、サン・ディエゴ、サン・アントニオ、ナッシュヴィルなどで開催が決まっています。さらにUK、メキシコ、イタリア、トルコ、スイス、カナダでも行われるとのことです。劇中の映像と歌に合わせて100ピースのオーケストラにコーラス、ジャズ・アンサンブルが演奏するとのことです。
最後に先日ニルヴァーナの『Nevermind』が350週目のチャートインを果たしたとお伝えしましたが、今週はジャーニーの『Journey’s Greatest Hits』が先週の103位から今週100位にアップして、登場週数が歴代5位の通算450週となりました。1988年にリリースされ、最高位は1989年2/11の第10位。全米で1500万枚のセールスを記録しています。ということで今週のAP(あめりかん☆ぱい)集計オールタイムヒットはジャーニーにスティーヴ・ペリーを加えてHOT100に登場した曲のTOP30をご紹介します。
1. Open Arms / Journey (82/2)
2. Oh Sherrie / Steve Perry (84/3)
3. Who’s Crying Now / Journey (81/4)
4. Separate Ways (Worlds Apart) / Journey (83/8)
5. When You Love A Woman / Journey (96/12)
6. Lovin’, Touchin’, Squeezin’ / Journey (79/16)
7. Don’t Stop Believin’ / Journey (81/9)
8. Faithfully / Journey (83/12)
9. I’ll Be Alright Without You / Journey (87/14)
10. Only The Young / Journey (85/9)
11. Foolish Heart / Steve Perry (85/18)
12. Be Good To Yourself / Journey (86/9)
13. Still They Ride / Journey (82/19)
14. Any Way You Want It / Journey (80/23)
15. Send Her My Love / Journey (83/23)
16. She’s Mine / Steve Perry (84/32)
17. Girl Can’t Help It / Journey (86/17)
18. Don’t Fight It / Kenny Loggins with Steve Perry (82/17)
19. Suzanne / Journey (86/17)
20. After The Fall / Journey (83/23)
21. Walks Like A Lady / Journey (80/32)
22. You Better Wait / Steve Perry (94/29)
23. The Party’s Over (Hopelessly In Love) / Journey (81/34)
24. Strung Out / Steve Perry (84/40)
25. Why Can’t This Night Go On Forever / Journey (87/60)
26. Lights / Journey (78/68)
27. Just The Same Way / Journey (79/58)
28. Good Morning Girl/Stay Awhile / Journey (80/55)
29. Wheel In The Sky / Journey (78/57)
30. Lights (Live Version) / Journey (93/74)