佐藤直人の今週の洋楽この1曲!(第9回)

佐藤直人の今週の洋楽この1曲!(第9回)

私が独断と偏見で毎週1曲ずつご紹介します。

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さて、昨年発売されてご好評をいただきました『僕たちの洋楽ヒット デラックス (VOL.1-VOL.8)』に続く『僕たちの洋楽ヒット モア・デラックス (VOL.1-VOL.8)』が8/28に発売されることになり、今回も私が選曲、といってもなかなか入れてほしい曲の許諾がおりずにレコード会社の方々には今回も大変ご苦労をおかけしたようですが、監修が矢口清治氏、解説が矢口氏と私と森井嘉浩氏で分担しました。うちの飲み会のメンバーなんですけどね。そして今日はどこまできたかというとまだすべての曲目は最終決定してません。でも連休明け火曜日には曲順も最終決定するでしょう。そうしたらうちのページにも載せますね。よろしくお願いします。

その中に収録される1曲を今週はご紹介します。

ダリル・ホールの「Dreamtime」です。

80年代に大活躍したダリル・ホールとジョン・オーツが3年半ほどアルバムを出さなかった時期があって、84年10月の『Big Bam Boom』から88年5月の『Ooh Yeah!』の間だったんですが、あっ、ライブは1枚出してます(85年9月『Liev At The Apollo With David Ruffin & Eddie Kendrick』)が、スタジオ・アルバムはお休みでした。その間にダリル・ホールがセカンド・ソロ・アルバムを出していたんです。タイトルが『Three Hearts In The Happy Ending Machine』。86年8月でした。邦題は『ドリームタイム』。

この曲はビルボードHOT100で86年5位。ダリルの初ソロ・ヒットということで今後のホール&オーツはどうなるんだろうって、ちょっと心配しました。

それから約7年後の93年1月に発売されたのがZARDの「負けないで」。

このダリル・ホールとZARDを一緒に検索するといろいろ出てきます。とりあえずイントロを聴いたことがある方ならもうおわかりだと思いますが、そっくりなんです。

いい歌だからそんなことどうでもいいじゃないか、という人もいますが、過去の例も挙げてみます。

八神純子「パープルタウン」の場合:
発売は1980年7月ですが、レイ・ケネディの「ロンリー・ガイ」にメロディの一部やアレンジも似ていたので、発売されてから訴訟になりました。結果タイトルが「パープルタウン~You Oughta Know By Now~」に変更になり、ソングライターに「Ray Kennedy、Jack Conrad、David Foster」を追加して表記することで決着しています。

マイケル・ボルトン「Love Is A Wonderful Thing」の場合:
91年最高位4位。でもその後、アイズレー・ブラザーズの「Love Is A Wonderful Thing」(66年110位)に酷似しているということで訴えられて敗訴。その後この曲は一切歌ってはならないということになり、オリジナル・アルバム『Time, Love & Tenderness』は廃盤。ベスト盤、ライブにもこの曲が収録されていた場合、廃盤。コンサートで歌うことも許されなかったのでその後のライブにも収録されず、最高位4位ながらベスト盤にも入れなくなってしまいました。

これがこわい。「負けないで」はいい曲だと思います。マラソン・ランナーを励ます歌という印象も定着しています。今後もそのように歌い継がれていってほしいし、何よりもこの曲が入っているCD、DVDがすべて廃盤になったら悲しい。カラオケもNGになってしまう。

私の考えすぎならそれでOKなんですが。

というわけで今週の「佐藤直人の今週の洋楽この1曲!」は、ダリル・ホールの「Dreamtime」です。

この曲が入っているダリル・ホールのセカンド・アルバムです。

Three Hearts In The Happy Ending Machine

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