12/10付
★2週連続5000万超!ストリーミングが強くなければヒットじゃない?それだけでいいのか?
★年間チャート発表。「Closer」は?
★YouTube10億回超は34曲目。TOP10は?
★ダンス・チャート40周年。No.1アーティストは?★その11位が光ってる!!
★王者メタリカ、6枚連続第1位!
★こちらはデビューから6枚連続第1位の快挙達成!
★グラミー賞ノミネート
12/10付。今週のビルボード・シングル・チャートから。
12/6のニュースで、UKではウィークリー・セールスでLPセールスがダウンロードを上回ったとか。デジタル・セールスの影響力が下がっているということですが、LPに逆転されるとは。チャートはデジタル・セールスではなくストリーミングが強い曲が上にランクされています。カントリーやロックにとってはちょっと厳しいかも。ということで先週に引きつづき、5000万ストリームスを超えたレイ・シュリマー・フィーチャリング・グッチ・メインの「Black Beatles」が3週連続第1位です。ストリーミングで5000万を2週続けたのは2013年バウアーの「Harlem Shake」の3週連続以来とのこと。勝手な予測ですが、今後ストリーミングの比重を抑えて集計ルールを変更する日が来るかもしれませんね。ストリーミングで曲が広く知られていくことは確かですが、オリジナルのミュージック・ビデオではなく、ファンが作ったビデオにその曲が使われた分もカウントされているので、曲がヒットしているという実感がありません。そのためそのように使われないカントリーやロックの曲のストリーミング数がヒップホップに比べて見劣りするので、ジャンル別のチャートで1位になってもHOT100でTOP20にすら、いや、TOP40にすら、いやHOT100にすら入ることができない状況が続いています。ジャンル別チャートで1位はヒットではないのでしょうか?これまでのチャート・ルール変更の変遷を見れば、いずれこのような状況は変わると思います。まだ何年先かもしれませんが。話がそれましたが、「Black Beatles」はデジタル・セールス、ストリーミングでも3週連続第1位。ラジオ・ソングスは28位から14位にアップしています。
第2位は12週連続第1位で、さあ今年の年間チャートは何位か、TOP5に入るか、それともデスチャやカニエのような結果になるかとお伝えしたチェインスモーカーズ・フィーチャリング・ホールジーの「Closer」ですが、結果は年間第10位でした。残念。年間チャートは1位2位がジャスティン・ビーバー。さて「Closer」ですが、ラジオ・ソングス・チャートでは9週連続第1位です。デュオではアウトキャストの「Hey Ya!」(2003-4年)に並ぶ歴代1位の1位週数となりました。このチャートの1位最長記録は1998年のグー・グー・ドールズ「Iris」の18週です。またダンス・エレクトロニック・ソングス・チャートでは15週目の第1位。今年は「Roses」が14週、「Don’t Let Me Down」が12週間1位になっていて50週のうち、チェインスモーカーズで41週間1位を占めました。お見事!このチャートの1位週数歴代1位曲はアヴィーチーの「Wake Me Up!」(2013-14年)の26週です。さらにポップ・ソングス・チャートでは10週目の第1位となりました。ロビン・シック・フィーチャリング・T.I.+ファレルの「Blurred Lines」(2013年)、マライア・キャリーの「We Belong Together」(2005年)と並びました。こちらの記録は1994年エース・オブ・ベース「The Sign」の14週です。
8位から5位にアップして最高位を更新したのが、ゼイ・ヒルフィガー&ゼイオン・マッコールの「Juju On That Beat (TZ Anthem)」です。ストリーミングでは4位から2位にアップ。なんと前週比46%アップなんです。お分かりかと思いますが、ファンが作ったダンス・ビデオがうけて、それにこの曲が使われているというパターンです。「TZ Anthem Challenge」と題してファンが彼らをまねて踊っているビデオなんです。もちろんこれだけではありません。集計期間中の11/23にはデトロイト・ピストンズ対マイアミ・ヒートのNBAのゲームのハーフタイムでパフォーマンス。また11/24にはNFLのデトロイト・ライオンズ対ミネソタ・ヴァイキングスの試合のハーフタイムでもパフォーマンス。TV中継されています。
26位には最高位3位、先週の25位からダウンのカルヴィン・ハリス・フィーチャリング・リアーナの「This Is What You Came For」が入っています。この曲YouTubeでの視聴回数が10億を超えたそうです。10億超はこれで34曲目。次はブルーノ・マーズの「The Lazy Song」の9億9820万回だそうで、これももうすぐですね。それではTOP10をご紹介しましょう。
1位 26億9743万回 Psy / Gangnam Style
2位 22億2159万回 Wiz Khalifa feat. Charlie Puth / See You Again
3位 20億3084万回 Justin Bieber / Sorry
4位 20億0401万回 Mark Ronson feat. Bruno Mars / Uptown Funk
5位 18億6519万回 Taylor Swift / Blank Space
6位 17億9932万回 Adele / Hello
7位 17億6037万回 Taylor Swift / Shake It Off
8位 17億4271万回 Major Lazer & DJ Snake feat. MO / Lean On
9位 17億4693万回 Enrique Iglesias feat. Descemer Bueno & Gente De Zona / Bailando (Spanish Version)
10位 16億5348万回 Katy Perry / Roar
HOT100に戻りましょう。先週の50位から今週34位にアップしたのが、リアーナの「Love On The Brain」です。リアーナ46曲目のTOP40ヒット。これは女性アーティストで歴代3位。1位は49曲でマドンナとテイラー・スウィフトが並んでいます。オール・アーティストでは80曲でエルヴィス・プレスリー。
そのマドンナですが、2016 Billboard Woman Of The Year に選ばれました。ダンス・クラブ・ソングス・チャートで46曲という、もうこの記録は破られないだろうという1位を記録しています。そのダンス・チャートですが、全米を集計対象としたダンス・チャートがスタートしたのが1976年8月28日。「National Disco Action Top 30」という名前でスタートしました。ディスコ全盛の79-81年には100位まで発表されていました。85年3月から現在まで50位までの発表になっています。ビルボードではこの40年間を集計したTOP100アーティストを発表しました。ポップ・チャートとはまた違ったランキングです。11位が光っています。
1位 マドンナ
2位 ジャネット・ジャクソン
3位 リアーナ
4位 ビヨンセ
5位 ペット・ショップ・ボーイズ
6位 ドナ・サマー
7位 マライア・キャリー
8位 クリスティーン・W
9位 ジェニファー・ロペス
10位 デペッシュ・モード
11位 ヨーコ・オノ
12位 ウルトラ・ナテ
13位 ホイットニー・ヒューストン
14位 エンリケ・イグレシアス
15位 ケイティー・ペリー
16位 レディ・ガガ
17位 グロリア・エステファン
18位 カイリー・ミノーグ
19位 イレイジャー
20位 ブリトニー・スピアーズ
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12/10付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。
今週の第1位はスタジオ・アルバムで6枚連続第1位となったメタリカの『Hardwired…To Self-Destruct』。王者です。2008年『Death Magnetic』以来8年ぶりのスタジオ・アルバムです。10枚のスタジオ・アルバムを出しているのですが、1991年の『Metallica』から連続で1位とは...。291,000EAU、実売は282,000枚のセールスでした。ロック・アルバムでは2014年6月7日付で初登場1位だったコールドプレイ『Ghost Town』の382,000枚以来のハイ・レベルです。今年の発売第1週のセールスに限るとドレイク『Views』、ビヨンセ『Lemonade』に次いで3番目。
アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。EAUは換算枚数をあらわしています。
今週のTOP10内初登場はあと2枚です。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/atl558305
第2位がタイトル・ソングが今週HOT100で4位と最高位を更新したブルーノ・マーズの『24K Magic』。231,000EAU、実売194,000枚のセールスです。デビュー・アルバム『Doo-Wops & Hooligans』(最高位2位)が254万枚、『Unorthodox Jukebox』(最高位1位)が251万枚のセールスを記録しています。このアルバムも売れるでしょうね。日本にはいつ?
第3位がもうスーパースターの仲間入りを果たしたといっていいでしょう、カントリー・アルバム・チャート初登場1位のミランダ・ランバートの『The Weight Of These Wings』です。133,000EAU、実売122,000枚のセールスでした。カントリーではキャリー・アンダーウッドと並んでデビューから6枚連続初登場1位!女性アーティストの1位獲得枚数ではカントリー・チャートではリーバ・マッキンタイアの12枚、ロレッタ・リンの10枚、ドリー・パートンの7枚に次いで、キャリー・アンダーウッドと並んで歴代4位タイになりました。こちらのビルボード200ではデビュー・アルバム『Kerosene』(2005年)は最高位18位でしたが、その後の5枚はすべてTOP10入りを続けています。ブレイク・シェルトンと離婚してから最初のアルバムですが、そのブレイク・シェルトンと来年カントリー・フェスティヴァルに出演が決まりました。といっても出演日は異なるのですね。2017 Bayou Country Superfest がルイジアナ州ニュー・オーリンズのメルセデス・ベンツ・スーパードームで行われます。2デイ・チケットで外野席上段が45ドル、ステージ前のアリーナが200ドルだそうです。いいですねえ、行きたい。来年の5月27日と28日に行われ、27日がミランダ・ランバート、ブルックス&ダン、ラスカル・フラッツ、ブレット・エルドリッジ。28日がブレイク・シェルトン、トーマス・レット、ハンク・ウィリアムス・ジュニア、オールド・ドミニオンの出演が決まっています。席ですがこの他に600ドルから800ドルのVIP席があるようです。
80位にはプリンスの2枚組ベスト『4Ever』が初登場しました。40曲入りですがそのうちの1曲「Moonbeam Levels」は未発表曲。1982年に録音されましたが、その時に製作されたアルバム『1999』には入らなかった曲のようです。TOP40ヒット30曲のうち、24曲が収録されています。これまでのベスト盤に収録されなかった「Batdance」(89年1位)が入っています。今年の4/21に亡くなってからこれまでに彼のアルバムは合計すると260万枚も売れたそうです。
最後に来年2/12にロス・アンゼルスのステイプルズ・センターで授賞式が行われる第59回グラミー賞のノミネートが発表されました。また第60回となる2018年の授賞式は2003年以来のニュー・ヨークで行われるとのことです。主要4部門のノミネートは以下の通りです。
* Album Of The Year:
25 / Adele
Lemonade / Beyonce
Purpose / Justin Bieber
Views / Drake
A Sailor’s Guide To Earth / Sturgill Simpson
* Record Of The Year:
Hello / Adele
Formation / Beyonce
7 Years / Lukas Graham
Work / Rihanna Featuring Drake
Stressed Out / Twenty One Pilots
* Song Of The Year:
Formation / Khalif Brown, Asheton Hogan, Beyonce Knowles & Michael L. Williams II, songwriters (Beyonce)
Hello / Adele Adkins & Greg Kurstin, songwriters (Adele)
I Took A Pill In Ibiza / Mike Posner, songwriter (Mike Posner)
Love Yourself / Justin Bieber, Benjamin Levin & Ed Sheeran, songwriters (Justin Bieber)
7 Years / Lukas Forchhammer, Stefan Forrest, Morten Pilegaard & Morten Ristorp, songwriters (Lukas Graham)
* Best New Artist:
Kelsea Ballerini
The Chainsmokers
Chance The Rapper
Maren Morris
Anderson .Paak