佐藤直人の今週の洋楽この1曲!(第14回)
私が独断と偏見で毎週1曲ずつご紹介します。
日本ではないなあ、このタイプの曲は。この曲を初めて聴いた時、なんだこれは?英語がわかればきっと面白いことを言っているんだろうなあって思いました。
MCあるいはキャスターが質問して、答はその時のヒット曲のフレーズで返してストーリーを作っていく。最近HOT100でもあまり見なくなりましたが70年代にはTOP10ヒットが2曲ありました。確か。
1曲はデレゲイツの「Convention ’72」。1972年最高位8位です。キッシンジャーとかウォルター・クロンカイトとか実名で出てきちゃって、キッシンジャーなんか、こんな扱いにしちゃっていいのかって感じでした。番組のキャスターが政党の大会にいるリポーターとつないで、そのリポーターがそれぞれの党の幹部などにインタビューする、それを72年当時のヒット曲のフレーズで答を返すというものでした。昔NHK-FMで『DJショー』という番組があって、それに出させてもらったことがあって、15分与えられて自分の番組を作って流すんです。その時にこの曲を流して、スタジオでピーター・バラカンさんだけが大笑いしていたのを思い出します。当店でもこの曲が入ったオムニバスが発売された時、それまでCD化されていなかったので、待ってましたとばかりにマニアの方々にお買い求めいただきました。残念ながら現在は廃盤で、それ以降この曲を収録したCDは発売されていません。
もう1曲がディッキー・グッドマンの「Mr. Jaws」。これは1975年最高位4位までのヒットになりました。DJがサメなどにインタビューするんです。もちろん答は1975年にヒット曲のフレーズで。KC&ザ・サンシャイン・バンド、イーグルス、ビー・ジーズ、オリヴィア・ニュートンジョン、ヴァン・マッコイ、キャプテン&テニール、10ccなどが使われていました。これは昔初めて聞いたとき、どうしても欲しくて渋谷の小さなレコード屋さんで泳いでいたディッキー・グッドマンのLPを捕獲しました。現在ではこの曲収録のオムニバスCDは入手可能です。オムニバスなので1曲の権利更新が出来ないと廃盤となってしまいますので、ご興味があってまだ入手されていない方はお早めに。ディッキー・グッドマン自身はこのような“ブレイク・イン・レコード”を結構作っています。最初のヒットは1956年最高位7位(TOP100)の「The Flying Saucer (Parts 1 & 2)」でした。
それでは今週の「佐藤直人の今週の洋楽この1曲!」は、ディッキー・グッドマンの「Mr. Jaws」です。
この曲収録のオムニバス・アルバム『25 All Time Novelty Hits』です。