佐藤直人の今週の洋楽この1曲!(第5回)
私が独断と偏見で毎週1曲ずつご紹介します。
今回は、これをこのシリーズの一発目にやっても良かったっていう曲。ドン・マクリーンの「American Pie」です。そもそも当店はなんで「あめりかん☆ぱい」っていうのか。はじめは東京・水道橋駅近くのビルの4階にCDショップをオープン。当時外資系証券会社で私の隣に座っていた松浦君が私に「『Have A Nice Day』のシリーズって知ってますか」って話しかけてきたところから意気投合して大胆にもCDショップをオープンしてしまいました。その後私が引き継いで通販専門店で現在に至っています。最初に店名を決める時に、アメリカ盤を主体に販売することとかで何かいいのはないかって考えてましたが、それでこの1972年に1位になったこのタイトルを思いついてこれにしちゃおうってことになりました。
1972年当時、ラジオでかけてもらうためにアルバム・バージョンが長い場合はシングル用にカットして3分台にしてシングル盤に収めている曲が多かったのですが、この「American Pie」はアルバム・バージョンが実に8分32秒。7インチのシングル盤には片面にすべてを収めることが出来ず、A面にパート1、後半をパート2としてB面に収めて発売されました。でもラジオではこのストーリー性を重視してシングルのA面だけをかけずにアルバムからこの曲をかけた局が多かったとのことです。
話は、1959年にバディ・ホリー、リッチー・ヴァレンス、ビッグ・ボッパーが搭乗した小型飛行機がアイオワ州メイソン・シティ郊外に墜落したニュースを新聞で知るところから始まります。この日を「音楽が死んだ日」(The Day The Music Died)としてこのフレーズがこの曲の中で何度も繰り返されます。そして歌詞には60年代のアメリカの文化を象徴するものやロック・アーティストも登場して72年に至るまでを描いています。そして「音楽が死んだ日」。この「音楽」とは彼がイメージするところのロックンロールなのでしょう。1959年にすでにロックは終わったと。
ということなのか解釈はいろいろとあるようですが、そんなこともよく考えずに、とにかく私はこの曲が好きです。アメリカに81年にホームステイに行ったときに、この歌詞が知りたくて楽譜を買いました。水道橋の店にはそれを飾っていました。この名前を店の名前にしてもう19年たってしまいました。6月1日から20年目に入っています。ここまでやってこられたのは、ひとえに「あめりかん☆ぱい」をご利用いただいた数多くのお客様、そして私個人をも支えてくれた多くの方々、そして家族のおかげです。この場を借りて厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
今回はなんだか変な風になっちゃいましたが、今週の「佐藤直人の今週の洋楽この1曲!」は、ドン・マクリーンで「American Pie」です。このCDには英語の解説と歌詞カードも付いています。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/a0115622101
ドン・マクリーンの「Vincent」や「Crying」も好きです。
ベスト盤はこちらです。