8/20付
★シーア、ラジオ・ソングス・チャートでも1位。この結果ある記録が...
★ドレイク、歴代2位まであと1週
★ケニー・チェズニー、49曲目のチャート・ヒット
★DJキャレドの参加アーティストがすごい
★ジェイク・オーウェン、5年ぶりの1位
★ヒラリー・スコットはこのチャートでも1位に
★アーティストが宣伝!「ガソリン1ガロンよりも安い」
★今ベスト盤は売れない
8/20付。今週のビルボード・シングル・チャートから。
今週も第1位はシーア・フィーチャリング・ショーン・ポールの「Cheap Thrills」です。3週連続第1位。デジタル・セールスでは2位から4位、ストリーミングでは7位から9位なんですが、ラジオ・ソングスで2位から1位にあがりました。シーアにとっては初の第1位です。ショーン・ポールは2006年「(When You Gonna) Give It Up To Me」以来9年11ヶ月ぶりの第1位だそうで、これは次の1位までにかかった時間としては男性アーティストでは最長となったとか。これまではエミネムの「Lose Yourself」(2003年)から「Love The Way You Lie」までの7年7ヶ月でした。ちなみにオール・アーティスとでは「Lady Marmalade」(2001年)から「Blow Me (One Last Kiss)」(2012年)のピンクで11年2ヶ月3週間が記録となっております。ラジオ・ソングス・チャートは1990年にスタートしています。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/rpblb002510202
第2位にはドレイク・フィーチャリング・ウィズキッド&カイラの「One Dance」が3位から再浮上しました。ラジオ・ソングスで1位から2位、ストリーミングで4位から5位、デジタル・セールスでは7位から11位となっています。R&Bヒップホップ・ソングス・チャートでは14週連続第1位となりました。14週間の1位はドレイクがR&Bヒップホップ・ソングス・チャートで記録した16曲のNo.1の中で最長となっています。HOT100では昨年10/3付で「Hotline Bling」が16位から9位に上がってからドレイクは連続47週間TOP10入りを果たしています。これで46週間のリアーナを抜き去り、歴代2位の48週間のエース・オブ・ベースまであと1週。これを抜き去るのは確実でしょう。ただ歴代1位のケイティ・ペリーは69週連続TOP10入りでしたので、これを抜くにはあと2曲ぐらい必要かと。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/defb002299302
第8位は先週と変わらずリアーナの「Needed Me」が入っています。この曲、今週ダンス/クラブプレイ・チャートで1位になりました。「Work」(4/23)、「This Is What You Came For」(7/9)、「Kiss It Better」(8/6)に続いて今年4曲目の第1位です。カレンダー・イヤーで1年に4曲のNo.1を誕生させたのは4人目で、リアーナが4回(2007、2010、2011、2016)、レディ・ガガが2回(2009、2011)とあとはビヨンセ(2009)とケイティー・ペリー(2014)です。リアーナはこれで27曲目の第1位で歴代2位の曲数。1位は46曲のマドンナ。ちなみに3位はビヨンセの22曲となっていて20曲以上No.1があるのはこの3人だけです。
第9位にはHOT100でいきなり初登場してきたチェインスモーカーズ・フィーチャリング・ホールジーの「Closer」が入りました。103,000ダウンロードを記録してデジタル・セールスで初登場1位。ストリーミングも7位に初登場しました。ラジオ・ソングスではまだ圏外です。ホールジーは1994年9月29日ニュー・ジャージー州ワシントン生まれの21歳。昨年発売されたデビュー・アルバム『Badlands』はビルボード200で最高位第2位でした。HOT100では3曲目の登場です。
第29位にはこれもHOT100で今週初登場した「Setting The World On Fire」が入りました。アーティストはケニー・チェズニー・フィーチャリング・ピンクです。ケニー・チェズニーはこれで49曲目のHOT100ヒットなんです。カントリー・ソングス・チャートでは先週の初登場43位から今週一気に第2位を記録しています。このようなカントリー・アーティスト+女性ポップ・アーティストの組み合わせってけっこうあるんですね。お互いのファン層を拡大させるねらいもあるのでしょう。最近ではダークス・ベントリー・フィーチャリング・エル・キング「Different for Girls」(カントリー9位)、ブラッド・ペイズリー・フィーチャリング・デミ・ロヴァート「Without a Fight」(カントリー25位)などがありました。
40位には42位からコールドプレイの「Hymn For The Weekend」が入りました。14曲目のTOP40入りです。UKでは最高位6位まで上がった曲です。アーティスト名にはクレジットされていませんが、ビヨンセが参加しています。
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8/20付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。
今週の第1位は初登場でDJキャレドの『Major Key』が入りました。95,000EAU、実売59,000枚のセールスでした。1975年11月26日ルイジアナ州ニュー・オーリンズで生まれ、マイアミで育ちました。元々はプロデューサーとして有名で数々のヒップホップ・アーティストの作品を手掛けてきました。ヒップホップ界の親分みたいな人ですからひと声かければ数多くのアーティストが集まり、このアルバムにも多くの有名アーティストが参加しています。(Future, Big Sean, Rick Ross, Jay Z, Drake, Nas, Kendrick Lamar, Betty Wright, J. Cole, Bryson Tiller, Nicki Minaj, Chris Brown, August Alsina, Jeremih, Kodak Black, Jeezy, French Montana, YG, Yo Gotti, Gucci Mane, 2 Chainz, Jadakiss, Fabolous, Fat Joe, Busta Rhymes, Kent Jones, Travis Scott, Lil Wayne, Meghan Trainor, Wiz Khalifa, Wale and Mavado)
9枚目のチャートインで6枚目のTOP10入り、No.1は初めてです。今週のチャートはセールスは8/4までの1週間の集計ですが、この時点ではダウンロードはiTUNES、ストリーミングはアップル・ミュージックのみに限定されていました。8/5に他のサイトでもリリースされ、8/12にCDが発売になっています。
アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。EAUは換算枚数をあらわしています。
今週のTOP10内初登場はあと3枚です。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/rca507015
第4位に初登場したのが、ジェイク・オーウェンの『American Love』です。カントリー・アルバム・チャートでは2011年『Barefoot Blue Jean Night』(ポップでは6位)以来の2枚目の第1位です。1981年8月28日フロリダ州ウィンター・ヘイヴン生まれ。プロ・ゴルファーだったのですが、けがをきっかけに音楽へ転向。2006年に『Startin’ with Me』でアルバム・デビューしました。今回が5枚目のアルバムでカントリーではすべてTOP10入りを果たしています。
第6位は『アメリカン・アイドル シーズン3(2004年)』優勝のファンテイジア、5枚目のアルバム『The Definition Of…』です。3年ぶりのアルバムでR&Bヒップホップ・アルバム・チャートでは第2位。こちらではリリース5枚がすべてTOP3という人気ですが、これまで順風満帆というわけではありませんでした。DV被害、17歳でシングル・マザー、自殺未遂、不倫で訴えられたりされる一方で、『アメリカン・アイドル』での優勝、グラミー賞受賞、ブロードウェイ・ミュージカル『カラー・ピープル』主演など着実に実力をつけ、困難に打ち勝って、R&Bアーティストとしての地位を築き上げてきました。このような報道がされてイメージの低下から発表したアルバムが売れないとか、シーンから消えてしまうということもなかったのですね。もし日本だったらどうだったでしょう。
第7位にはヒラリー・スコット&ザ・スコット・ファミリーの『Love Remains』が初登場です。レディ・アンテベラムのメンバーで今年の2月にチャールズ・ケリーもソロ・アルバム『The Driver』(カントリー2位、ポップ35位)を発表しています。ヒラリー・スコットの両親、妹、夫も参加している『Love Remains』はカントリーでは初登場2位、クリスチャン・アルバム・チャートでは初登場1位でした。すでに収録曲の「Thy Will」はクリスチャン・ソングス・チャートで3週目の第1位なんです。このようにカントリー・アーティストのクリスチャン・アルバム・チャートでの第1位はこの20年で以下のような例がありました。
Joey & Rory / Hymns(2016年17週第1位)
Alan Jackson / Precious Memories(2006-07年22週間第1位)
Alan Jackson / Precious Memories: Volume ll(2013年8週間第1位)
Alabama / Songs of Inspiration(2006年2週間第1位)
Alabama / Songs of Inspiration II(2007年1週間第1位)
LeAnn Rimes / You Light Up My Life – Inspirational Songs(1997-98年35週間第1位)
Kenny Rogers / The Gift(1996年4週間第1位)
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/wb555352
ところで今週の第9位はブレイク・シェルトンの『If I’m Honest』(最高位3位)が24位から急上昇しています。28,000EAU(実売23,000枚)とのことですが、グーグル・プレイでの99セント・セールのお蔭とか。ブレイク・シェルトン自身もツイッターとフェイスブックで宣伝しました。「ありがとう、グーグルプレイ。俺のアルバムは今ならガソリン1ガロン(約3.79リットル)より安いぜ!」
83位にはジェイソン・デルーロの『Platinum Hits』が初登場しました。7000EAU、実売2000枚だそうです。ベスト盤です。2016年に発売されたベスト盤がチャートに入ったのはポール・マッカートニー『Pure McCartney』(15位、7/2)、ドートリー『It’s Not Over…The Hits So Far』(43位、3/5)しかないんです。売れてません。というかベスト盤を出さない傾向です。というのは、デジタル時代になってから、購買者はCDでなくても自ら好きな曲をダウンロードしてまとめられるし、ストリーミングでもプレイリストを作って楽しめるためです。10年前の2006年は年初からこの時期まで2006年に発売された18枚のベスト盤がチャートインしました。
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