佐藤直人の今週の洋楽この1曲!(第25回)
私が独断と偏見で毎週1曲ずつご紹介します。
今回は原点に戻って。
このコーナーの原点ではなく、自らの原点、そう、私が生まれた週の1位は何か。私は1960年1月12日に生まれましたのでその週末の1月18日付が私の誕生日の週ということになります。
当然リアルタイムで聴いたことのない曲ばかりですが、チャート・マニアとしては気になるHOT100ですね。1位は4位から上がってこの週初めて1位になったジョニー・プレストンの「Running Bear」でした。2位が1位を落ちてから3週連続2位のフランキー・アヴァロン「Why」。3位が2週連続1位の後ダウンしたマーティ・ロビンスの「El Paso」となっていました。
TOP40デビュー一番人気は42位からHOT100=4週目で25位に上がったジミー・ジョーンズの「Handy Man」。この後2位まで行きます。77年にはスロー・バラードにアレンジしたジェームス・テイラーがこの曲をリバイバル・ヒットさせて最高位4位を記録しました。
HOT100には12曲が初登場して一番人気は、74位に初登場したボビー・ダーリンの「Beyond The Sea」でした。
43位には前週96位初登場から急上昇したパーシー・フェイス・オーケストラの「Theme From A Summer Place」が入っています。この曲はこの後9週連続1位となり、1960年の年間1位になりました。
そんな1960年1月18日付HOT100チャート。ここに載っているアーティストのヒット曲をたくさん聴きました。それらの曲を聴き始めた頃は、ほとんどそのようなスタイルの曲はヒットチャートにはなく、とても新鮮だったのを覚えています。それにヒットチャート・マニアとしては知らなければいけないという気持ちで、次から次へと聴いていました。レンタル・レコード、レンタルCD、FMでのエアチェクをたくさん利用できて助かりましたね。ビルボードのHOT100チャートのNo.1ヒットを全部かけてくれる番組もあって。
さて、ジョニー・プレストン「Running Bear」ですが、途中からついたのですが邦題は「悲しきインディアン」。2/1まで3週連続1位となって、年間4位の大ヒットとなりました。
この曲はこの前年の1959年にバディ・ホリー、リッチー・ヴァレンスとともに飛行機事故で亡くなったビッグ・ボッパーことジャイルス・ペリー・リチャードソンの作品なんです。この飛行機事故でバディ・ホリーが亡くなったことを元にドン・マクリーンの「American Pie」が誕生したことは前にも述べましたが、その時一緒に亡くなった人が作っていた歌がヒットして1位になった週に私が生まれて、その後“あめりかん☆ぱい”をやっているなんて、因縁めいたものを感じますね。
当時19歳だったジョニー・プレストンにとってこの曲はデビュー・シングルです。リチャードソンが彼にこの曲を歌うように勧めてバック・コーラスでも参加しているんです。
急な流れで広い幅の川の川岸に住むインディアンの英雄ラニング・ベアと、その種族と敵対関係にあってその川の反対側に住むリトル・ホワイト・ドーヴとの悲しい恋を歌った曲です。
1959年2月のリチャードソンの突然の事故死でこの曲の発売は一時見合わされたのですが、ジョニー20歳の誕生日の後、この曲はリリースされ10月12日に83位に初登場。登場14週目に第1位まで上り詰めました。
「佐藤直人の今週の洋楽この1曲!」は、ジョニー・プレストンの「Runnung Bear」です。
この曲を収録したジョニー・プレストンのベスト盤『Johnny Preston / Golden Classics』です。
この当時のヒット曲を収録したオムニバスはこちらがお勧めです。
VA / Hard To Find Jukebox Classics 1959: Teen Pop
皆さんの生まれた日の週末の1位は何ですか?お聴きになられたことはありますか?
是非一度聴いてみて下さい。誕生日の1位がわからない場合、お問い合わせいただければお答えします。