今週はTOP20でみても12枚が初登場。TOP10は7枚が初登場でした。毎年そうですがこの時期は新譜ラッシュのピークです。TOP10で最多登場週数のアルバムは4週ですからすべてがこの1ヶ月に登場したアルバムばかり。
そんな12/1付ですが、今週からが2013年年間チャートの集計対象になります。
第1位は初登場でワン・ダイレクションの『Take Me Home』。今年3月にアメリカ・デビュー・アルバム『Up All Night』が初登場1位で、史上初めてUK出身グループのデビュー・アルバムが初登場1位になったと話題になりました。その時は17万枚あまりのセールスで1位でしたが、セカンド・アルバムは54万枚売れました。ファースト・ウィーク・セールスでは2012年カレンダー・イヤーで3番目の記録。1年以内にデビューから初登場1位のアルバムを2枚連続で出したということですから、アメリカでもすごい人気になっています。
1年以内に2枚以上の1位のアルバムを記録したアーティストは以下のとおりです。
3枚:
ガース・ブルックス
『Sevens』(97/12/13)、『The Limited Series』(98/5/23)、『Double Live』(98/12/5)
ビートルズ
『Antology』(95/12/9)、『Anthology 2』(96/4/6)、『Anthology 3』(96/11/16)
2枚:
1年以内に2枚の1位を記録したのが5回:ジェイZ
3回:ジャスティン・ビーバー
2回:2パック、DMX、ケニー・チェズニー
1回:ガース・ブルックス(『The Chase』『In Pieces』)、スーザン・ボイル、フーティ&ブロウフィッシュ、ジャ・ルール、ジョナス・ブラザーズ、R.ケリー、リル・ウェイン、マスターP、ワン・ダイレクション、ジョージ・ストレイト、システム・オブ・ア・ダウン
3週連続1位から今週は2位に下がったのがテイラー・スウィフト『Red』。145,000枚のセールスでした。
そして3位にはサウンドトラック『The Twilight Saga: Breaking Dawn: Part 2』が初登場。このシリーズすべてがTOP5入りを果たしました。最初の『Twilight』が2008年に1位、『New Moon』も1位(2009年)でした。続いて『Eclipse』が2位、前作の『Breaking Dawn: Part 1』が最高位4位でした。
4位に初登場したのが、R&Bアルバム・チャート初登場1位のウィーケンド『Trilogy』。なんとこのデビュー・アルバムは、メジャー・デビューする前にインディで発売していたCD3枚に曲を加えて3枚組として発売されました。カナダ・トロントの出身で本名エイベル・テスフェイのソロ・プロジェクトです。
5位は再結成したサウンドガーデンの『King Animal』が初登場。スタジオ・アルバムはなんと『Down On The Upside』(96年2位)以来16年ぶりです。ハード・ロック・アルバム・チャートで初登場1位です。
7位はクリスティーナ・アギレラの『Lotus』が初登場。5枚目のスタジオ・アルバムです。昨年の「Moves Like Jagger」のHOT100での10年ぶりの1位や人気TV『ザ・ヴォイス』でのレギュラー出演などを考えるともっと上に登場するかと思ってましたが。
9位にはグリーン・デイの3部作の2枚目『Dos』が初登場。3枚目の『Tre』は来年1/15発売の予定が繰り上がって来月12/11発売になりました。
そして10位に初登場したのがラナ・デル・レイの『Paradise』。1986年6月2日生まれ。26歳。ニュー・ヨーク出身で本名はエリザベス・グラント。シンガー・ソングライターです。このアルバムは8曲入りのEPです。このアルバムの発売にあわせて今年の2月に最高位2位を記録したデビュー・アルバム『Born To Die』のパラダイス・エディションも発売になりました。こちらは『Born To Die』にこの『Paradise』を加えて2枚組で発売されたもので、パラダイス・エディションの売上も含む『Born To Die』は今週79位から37位へ上がっています。
もう1枚注目しておきたいのが11位に初登場したデフトーンズ。カリフォルニア州サクラメント出身のヘヴィ・メタル・バンド。7枚目のアルバムですがそのタイトルが『Koi No Yokan』というんです。邦題は『恋の予感』。当然ですね。日本語をタイトルに使ったシングルは「Sukiyaki」(坂本九など)がありましたが、アルバムはどうだったでしょうか。知っている方、教えてください。
4年連続でこの時期にアルバムを出したのがスーザン・ボイル。今年は『Standing Ovation: The Greatest Songs from the Stage』が12位に初登場です。ダニー・オズモンドやマイケル・クロフォードをゲストに迎え、オペラ座の怪人やレ・ミゼラブルなどのミュージカル、アバ、ジュディ・ガーランドなどのカバーが収録されています。
大物アーティストのベスト盤もTOP20に入りました。
まずは14位に初登場したのがホイットニー・ヒューストンの『I Will Always Love You: The Best Of Whitney Houston』。彼女の大ヒット曲に加えてR.ケリーのリメイクによって出来た「I Look To You」と未発表曲「Never Give Up」が収録されています。
そして19位に初登場したのがローリング・ストーンズの『GRRR!』。ボックス・セット、デラックス・エディション、3枚組、2枚組と4パターンで発売されました。新曲も収録され、そのうちの「Doom And Gloom」はヘリテイジ・ロック・チャートで20位から9位へ上がっています。このチャートの1位はスリー・デイズ・グレイスの「Clark Outline」です。
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12/1付。今週の全米シングルチャートから。
今週は遂に1位が交代しました。今週の第1位はリアーナの「Diamonds」です。今週ダウンロードで第1位、オンデマンドは2週連続1位、エアプレイは4位から2位に上がりました。リアーナ、12曲目の第1位です。この曲数は歴代4位タイ記録。「SOS」からわずか6年半で歴代4位!1位はビートルズの20、2位がマライア・キャリーの18、3位がマイケル・ジャクソンの13、そしてシュープリームス、マドンナと並んでリアーナが12で4位タイとなりました。
「Diamond」がタイトルに入っているHOT100=No.1ソングは以下の通りです。
This Diamond Ring / Gary Lewis and the Playboys (1965)
Lucy in the Sky With Diamonds / Elton John (1975)
Diamonds / Rihanna (2012)
それ以外のHOT100ヒットでは...
Diamond Ring / Jerry Wallace (58/78)
Jack O’Diamonds / Ruth Brown (59/96)
Diamonds And Pearls / Paradons (60/18)
Diamond Head / Ventures (65/70)
Diamonds Are Forever / Shirley Bassey (72/57)
Diamond Girl / Seals & Crofts (73/6)
Diamonds And Rust / Joan Baez (75/35)
Diamonds / Chris Rea (79/44)
Some Days Are Diamonds / John Denver (81/36)
Four Little Diamonds / Electric Light Orchestra (83/86)
Diamonds / Herb Alpert (87/5)
Diamonds And Pearls / Prince & The New Power Generation (92/3)
Diamond In The Back / Ludacris (04/94)
Diamonds From Sierra Leone / Kanye West (05/43)
Diamonds / Fabolous Featuring Ne-Yo (07/83)
Diamond Girl / Ryan Leslie (08/95)
Her Diamonds / Rob Thomas (09/23)
どれくらいご存じですか?
リアーナは2009年を除いて2006年から毎年No.1ヒットを出しています。
マルーン5「One More Night」は9週連続1位でストップ。今週は2位へダウンしました。その「One More Night」を抜くことが出来ずに7週連続2位のあと5位へ下がったPSY(サイ)の「Gangnam Style」は今週7位。この曲年間何位に入るのでしょう。この曲の年間順位も予想していただく今年の当店の年間チャート予想クイズ。締め切りは12/5です。ご応募はこちらから。すでに熱いコメントとともに予想がたくさん寄せられています。
そのサイですが、今週YouTubeでの再生回数がこれまでの史上1位のジャスティン・ビーバー「Baby」(8億373万回)を抜いて史上1位になったとのことです。回数は8億376万回。すごいのはジャスティンが8億回を突破するのに2年かかっているのですが、サイは7/15にスタートしてからわずか4ヶ月で突破してしまいました。1000万回突破が8/2。3億回が9/28。そこからわずか2ヶ月弱で5億回以上再生されたことになります。驚異的です。これをアクセス国別でみると、1位がアメリカで1億4900万回。2位がタイで3900万。3位が韓国の3700万回とのことでした。
もう1曲。今週37位から43位にダウンしたエンリケ・イグレシアス・フィーチャリング・サミー・アダムスの「Finally Found You」ですが、ラテン・エアプレイ・チャートで1位になりました。このチャートは18年の歴史だそうですが、エンリケ・イグレシアスは23曲目の第1位。95年から2003年まで、2000年を除いて毎年1位を記録。その後しばらく空いて2007年から今年まで毎年1位を出しています。合計23曲。このチャートでのNo.1曲数の歴代2位はグロリア・エステファンとリッキー・マーティンの11曲なんです。ダントツの1位ですね。マドンナのダンス/クラブプレイ・チャートでの1位曲数が43曲ですが2位がジャネットの19曲。このくらいの差です。もう追いつけません。しかもこの曲英語での歌で、このチャートで英語で1位になったのは2曲目とか。もう1曲は「Bailamos」。1999年でした。歌っているのはもちろん、エンリケ・イグレシアスです。