佐藤直人の今週の洋楽この１曲！（第１７回）

私が独断と偏見で毎週１曲ずつご紹介します。

マーチング・バンドの華やかな演奏で通りを行進していく景色が見えます。軍隊です。それもこれから出征していく若い兵士たちがきれいに隊を作って行進していきます。明るい曲調なのに、歌の内容はちょっぴり悲しい歌でした。恋人が「英雄にならなくていいから、生きて帰ってきて」と願うも、彼は果敢に戦ってそして散っていく。彼女には恋人の戦死を知らせる１枚の手紙が届く．．．といったものでした。

アメリカの南北戦争をテーマに作られた曲でしたが、最初にヒットしたのはＵＫ。最高位１位でした。このグループはアメリカではヒットせず最高位９６位でした。アメリカでは別のグループがこの歌をカバーしてＮｏ．１ヒットを記録しました。

私はこの歌をリアル・タイムでは聴いていません。後から知りました。ＮＨＫ－ＦＭの番組『軽音楽をあなたに』だったと思いますが、全米Ｎｏ．１ヒットを順番にすべてかけてくれたのです。それをオープン・リールのデッキで番組をまる録りして、カセット・テープに分けてダビングしました。それを繰り返し聴いているうちに、リアル・タイムでは知らなくてもたくさんいい曲にめぐり合えて、本当によかったと思いました。もっと曲を知りたいといういいきっかけを与えてくれた番組のひとつでした。こういうきっかけは、自分の中の何かを刺激してくれて、その後多くのヒット曲を知ることになったのですから、本当に貴重だったと思います。今、そういうきっかけになるのがどれだけあるのでしょう。

それでは本日は２曲ご紹介します。ともに私が選曲させていただいた日本盤オムニバスの『僕たちの洋楽ヒット』シリーズに収録されています。

今週の「佐藤直人の今週の洋楽この１曲！」は、１９７４年、最初にＵＫでＮｏ．１になったペーパー・レイス、そしてその後同じ年にアメリカでＮｏ．１になったボ・ドナルドソン＆ザ・ヘイウッズで、「Billy, Don’t Be A Hero」悲しみのヒーローです。

収録アルバムは以下の通りです。

ペーパー・レイス：　僕たちの洋楽ヒット　モア・デラックス　Vol. 4

http://item.rakuten.co.jp/americanpie/tocp-71396