2017/5/20 Billboard Chart

5/20付

★数々の記録とともに「I’m The One」初登場第1位

★ブルーノ・マーズ、ラジオ・ソングスで歴代1位タイ

★25週かかってやっとTOP40入り

★ロジック、新曲への思い

★電話番号のヒット曲

★91位と100位初登場で珍事発生

★カントリーで17枚目の第1位は歴代単独2位

★あめりかん☆ぱい集計オール・タイム・ランキング、今週はコラボ・アルバムが11位に初登場したこの人

 

5/20付。今週のビルボード・シングル・チャートから。

 


今週の第1位は、HOT100史上28曲目の初登場1位となったDJキャレドの「I’m The One」です。フィーチャリング・アーティストがジャスティン・ビーバー、ミーゴスのクアヴォ、チャンス・ザ・ラッパー、リル・ウェインとオールスターです。ジャスティン・ビーバーは4曲目、リル・ウェインは3曲目、DJキャレドはじめ他のアーティストは初のNo.1です。5390万ストリームスでストリーミング・ソングス初登場第1位。デジタル・セールスは171,000ダウンロードでこちらも初登場第1位。ラジオ・ソングスは33位に初登場しました。ジャスティン・ビーバーはデジタル・セールスで8曲目の第1位です。またジャスティン・ビーバーはHOT100では15年「What Do You Mean?」以来2曲目の初登場1位となりました。複数曲のHOT100初登場1位を持っているアーティストは男性ソロでは初めてです。女性では「3」(09年)、「Hold It Against Me」(11年)のブリトニー・スピアーズと、「Fantasy」、「One Sweet Day」(ともに95年)、「Honey」(97年)の史上最多の3曲を記録しているマライア・キャリーです。
またこの曲はR&Bヒップホップ・ソングス、ラップ・ソングス・チャートの両方でも初登場第1位でした。リル・ウェインはこちらではともに10曲目の第1位となりました。R&Bヒップホップ・ソングス・チャートの初登場第1位は史上15曲目です。DJキャレドとしてはこちらのチャートでは通算2曲目のNo.1となりました。前回は2011年にドレイク、リック・ロスとリル・ウェインをフィーチャリングした「I’m On One」が11週間1位を記録してR&Bで年間第4位の大ヒットとなりました。HOT100では最高位第10位で年間47位でした。

 

No.1ソングで5人がクレジットされたのは実は初めてで、これまでは4人が2曲ありました。2011年7/9のピットブル・フィーチャリング・ニーヨ、アフロジャック&ネイヤーの「Give Me Everything」、2001年6/2から5週連続で1位になったクリスティーナ・アギレラ、リル・キム、マイア&ピンクの「Lady Marmalade」でした。
HOT100通算1064曲目のNo.1ソングですが、初登場1位は今年1/28のエド・シーラン「Shape Of You」以来です。ラップ・ソングの初登場1位は2010年5/22のエミネム「Not Afraid」以来7年ぶりでした。また、タイトルに「One」が入っている1位は16曲目。最近では昨年5/21に1位になったドレイク・フィーチャリング・ウィズキッド&カイラの「One Dance」がありました。
クアヴォはソロでは2曲目のTOP10ヒットです。今年ドレイクのフィーチャリング・アーティストとして「Portland」(最高位9位)でTOP10に入りました。また今年「Bad And Boujee」で1位になったミーゴスのメンバーでもあります。同じ年にソロとグループの両方で1位になったのは2010年のウィル・アイ・アム以来で、3/6にブラック・アイド・ピーズの「Imma Be」でグループで1位。そしてソロでは5/15にアッシャーのフィーチャリング・アーティストとして「OMG」で1位を獲得しています。
お気づきの方もたくさんいらっしゃると思いますが、最近のHOT100の1位は男性アーティストが続いています。実に今週で26週連続No.1に女性アーティストの名前がありません。今回は昨年11/26、レイ・シュリマー・フィーチャリング・グッチ・メインの「Black Beatles」からスタートしてこの曲で7曲目です。最後の女性アーティストのNo.1ソングはホールジーで、11/19まで合計12週間1位だった「Closer」でした。この曲のメイン・アーティストはチェインスモーカーズです。前回の7曲連続男性アーティストでの1位は91年11/23マイケル・ボルトンの「When A Man Loves A Woman」から92年3/14ミスター・ビッグの「To Be With You」までの7曲連続でした。ビルボード記録は61年2/13ローレンス・ウェルクの「Calcutta」から12/4ジミー・ディーンの「Big Bad John」で17曲連続でした。一方女性アーティストの1位連続記録は、99年1/16ブランディの「Have You Ever?」から5/1TLCの「No Scrubs」までの5曲連続が最高でした。

 

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今週の第2位は先週の1位からダウンしたブルーノ・マーズの「That’s What I Like」です。今週ラジオ・ソングス・チャートで第1位になりました。通算7曲目のNo.1ですが、これは男性ソロではアッシャーと並んで歴代1位タイとなりました。オール・アーティストでは1位がリアーナの12曲、2位がマライア・キャリーの11曲、3位が7曲でケイティ・ペリーも記録しています。R&Bソングス・チャートでは12週目の第1位を続けています。なお、ブルーノ・マーズは来年3月のオーストラリア・ニュージーランド・ツアーを発表しましたが、同じ時期にエド・シーランもオーストラリア・ニュージーランド・ツアーを発表しました。エド・シーランの「Shape Of You」は今週はHOT100では2位から5位にダウンしました。

 

今週の3位は先週の4位からルイス・フォンシ&ダディ・ヤンキー・フィーチャリング・ジャスティン・ビーバーの「Despacito」が上がりました。ジャスティン・ビーバーは今週TOP3に2曲入りました。TOP3に同一アーティスト2曲は昨年2/27、1位「Love Yourself」、3位「Sorry」を記録したジャスティン・ビーバー以来です。ジャスティン抜きのこの曲のオリジナルはラテン・ソングス・チャートで今週も1位で14週目の第1位となりました。
ダンス・エレクトロニック・ソングス・チャートの第1位はチェインスモーカーズ&コールドプレイの「Something Just Like This」で8週目の第1位となっております。HOT100では6位変わらずとなっていて連続TOP10入り週数は53となりました。歴代1位のケイティ・ペリーまであと16週。

 

 


http://item.rakuten.co.jp/americanpie/epic537771

今週の32位には42位からトラヴィス・スコットの「Goosebumps」が入ってきました。初登場から今週25週目でのTOP40入りです。かなりのスロー記録ですね。今年はリル・ウージー・ヴァートの「You Was Right」が26週目でTOP40に入ったということがありましたが、ビルボード記録は何週でTOP40に入ったのがスロー記録になるのでしょうね。記憶ではリエントリーして29週目にTOP40に入った2アンリミテッドの「Get Ready For This」(95年)とかリアン・ライムスの「Can’t Fight The Moonlight」(02年)とかありましたが、今度調べておきましょう。

 

 


http://item.rakuten.co.jp/americanpie/defb002667002

61位にはロジック・フィーチャリング・アレッシア・カーラ&カリッドの「1-800-273-8255」という曲が初登場しました。電話番号ですね。これは本当の電話番号で、National Suicide Prevention Hotline、アメリカ自殺予防ライフラインの電話番号です。日本を含め各国でこのようなホットラインを設けています。ロジックは「自殺はその人が抱える悩みや問題の解決策にはならない。助けになるならもっと人やサービスを使ってほしい」と歌っています。電話番号が入っているヒット曲、おもな曲は以下のとおりです。
* Beechwood 4-5789 / Marvelettes (62/17)
* 634-5789 (Soulsville, U.S.A.) / Wilson Pickett (66/13)
* 867-5309/Jenny / Tommy Tutone (82/4)
* Beechwood 4-5789 / Carpenters (82/74)
* 777-9311 / Time (82/88)
* 853-5937 / Squeeze (88/32)
* 1-800-273-8255 / Logic Feat. Alessia Cara & Khalid (17/61)

 

今週は実に珍しいことが起きました。91位と100位に同じアーティストが初登場しているのですが、なんとこのアーティストにとって初のHOT100入りなんです。アトランタの20歳のラッパー、プレイボーイ・カーティです。91位が「Magnolia」、100位がリル・ウージー・ヴァートをフィーチャリング・アーティストに迎えて、「Woke Up Like This」が初登場しました。最近では『アメリカン・アイドル2012』で優勝したフィリップ・フィリップスが同じことをしておりました。2012年6/9に10位に「Home」(最高位6位)、97位に「We’ve Got Tonight」が初登場して、初のHOT100入りを2曲同時で達成しています。

 

 

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5/20付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。

 

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今週の第1位は初登場以来3週連続の1位となったケンドリック・ラマーの『DAMN.』です。173,000EAU、実売は57,000枚でした。
アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。EAUは換算枚数をあらわしています。
今週はTOP10内に4枚が初登場しました。

 

 


http://item.rakuten.co.jp/americanpie/wb560256

第2位に初登場したのが、ロック・アルバム、オルタナティヴ・アルバム・チャートで初登場第1位のゴリラズ『Humanz』です。140,000EAU、実売は115,000枚と、6年ぶりのアルバムを多くのファンが待ち望んでいました。『Demon Days』(05年6位)、『Plastic Beach』(10年2位)以来3枚目のTOP10入りです。収録曲の「Hallelujah Money」は反ドナルド・トランプ大統領を掲げた歌ですが、今年1月に公開されたミュージック・ビデオの撮影はトランプ・タワーのエレベーターでベンジャミン・クレメンタインが歌うものとなっています。ゴリラズやアフリカの原住民、スペインのカンデラリアの儀式、スポンジボブなどがバックに映し出されています。

 

 


http://item.rakuten.co.jp/americanpie/capb002610002

第3位にはメアリー・J.ブライジの20枚目のアルバム・チャート・エントリーとなった『Strength Of A Woman』です。14枚目のTOP10入りとなりました。78,000EAU、実売は72,000枚です。カニエ・ウェスト、ミッシー・エリオット、クアヴォ(ミーゴス)、DJキャレドなどが参加しています。
第6位にはデジタル・セールス・オンリーのオムニバス・アルバム『Epic AF (Yellow/Pink)』が入りました。今週HOT100に1位に初登場したDJキャレドの「I’m The One」が収録されています。シリーズ2作目なんですが、前作も『Epic AF』という同じタイトルでした。こちらは2016年8月に最高位5位を記録しています。

 

 


http://item.rakuten.co.jp/americanpie/snyl541573

第10位には1933年4月29日生まれ、今年84歳のカントリーの大御所、ウィリー・ネルソンの『God’s Problem Child』が初登場しました。6枚目のTOP10入りですが、カントリー・アルバム・チャートでは初登場1位で、通算17枚目の第1位です。17枚のNo.1は歴代単独2位となりました。1位はジョージ・ストレイトの26枚です。これまでガース・ブルックス、マール・ハガードと並んでいました。また、カントリー・アルバム・チャートでは50枚目のTOP10入りで、これは歴代1位!2位が40枚でジョージ・ストレイト、ロレッタ・リン、ドリー・パートンが並んでいます。

 

2015年に発表されたアルバム『Django & Jimmie』(最高位7位、カントリー=1位)では4歳年下のマール・ハガードとのコラボ・アルバムでした。そのマール・ハガードは昨年4/6の79歳の誕生日に亡くなっています。今年の4/6にはそのマール・ハガードの追悼公演があり、キース・リチャーズとともにウィリー・ネルソンも出演していました。昨年9月には自らが主宰する『Outlaw Music Festival』が行われ、ウィリー・ネルソン自身とファミリー・バンド、ニール・ヤング、シェリル・クロウなどが参加しました。今年も7/1から7/16までこの第2回が開催されます。ファミリー・バンドの他にシェリル・クロウ、マイ・モーニング・ジャケットなどが参加しますが、7/8のデトロイトと7/9のミルウォーキー公演にはボブ・ディランも参加するとのことです。

 

 


http://item.rakuten.co.jp/americanpie/rpblb002579602

第11位にはジョン・メレンキャンプ・フィーチャリング・カーリーン・カーターの『Sad Clowns & Hillbillies』が初登場です。ジョン・メレンキャンプは19枚目のTOP40入りとなりました。そのうちTOP10に10枚、82年の『American Fool』は第1位になっています。2014年の『Plain Spoken』以来3年ぶりの新作です。今回はヴォーカル、ハープ、ギターとソングライティングでカーリーン・カーターが参加しました。カーリーン・カーターは、ジューン・カーターとカール・スミスとの娘で、ジューン・カーターはその後離婚してジョニー・キャッシュと結婚しました。

 

2012年のホラー・ミュージカル『ゴースト・ブラザース・オブ・ダークランド・カントリー』はスティーブン・キングとジョン・メレンキャンプの共同制作でエルヴィス・コステロ、クリス・クリストファーソン、シェリル・クロウなどが音楽で参加しました。カーリーン・カーターは舞台のバック・ヴォーカルで参加して、ジョン・メレンキャンプと意気投合してその後ジョン・メレンキャンプの全米ツアーにも参加しています。

 

今週のあめりかん☆ぱい集計オール・タイム・ランキングはジョン・メレンキャンプのHOT100オール・タイムTOP25ヒットです。
1. Jack & Diane (82/1)
2. Hurts So Good (82/2)
3. Wild Night (with Me’shell NdegeOcello) (94/3)
4. R. O. C. K. In The U. S. A. (A Salute To 60’s Rock) (86/2)
5. Small Town (85/6)
6. Lonely Ol’ Night (85/6)
7. Cherry Bomb (88/8)
8. Crumblin’ Down (83/9)
9. Key West Intermezzo (I Saw You First) (96/14)
10. Pink Houses (84/8)

 

11. Ain’t Even Done With The Night (81/17)
12. Paper In Fire (87/9)
13. Hand To Hold On To (83/19)
14. Authority Song (84/15)
15. Check It Out (88/14)
16. This Time (80/27)
17. I Need A Lover (79/28)
18. Just Another Day (97/46)
19. Get A Leg Up (91/14)
20. Pop Singer (89/15)
21. Rain On The Scarecrow (86/21)
22. Rumbleseat (86/28)
23. Dance Naked (94/41)
24. Human Wheels (93/48)
25. Again Tonight (92/36)