佐藤直人の今週の洋楽この1曲!(第18回)
私が独断と偏見で毎週1曲ずつご紹介します。
彼の訃報を聞いたときは、えっ!そんな事してたの?という思いがよぎったのを覚えています。デビューした年にHOT100で年間2位、翌年が年間1位とすごいアーティストが出てきた、曲もさすがビー・ジーズ!いいねえって期待していました。兄貴たちのコンサートで飛び入りして「シャドー・ダンシング」を延々とやっていました。
1958年3月5日生まれ、アンディ・ギブ。1977年年間2位になったデビュー曲「I Just Want To Be Your Everything」(恋のときめき)から「(Love Is) Thicker Than Water」(愛の面影)、1978年に年間1位になった「Shadow Dancing」と3曲連続で第1位。期待しました。その後の「An Everlasting Love」(永遠の愛)はTOP10に入ってから最高位5位まで毎週ひとつずつ順位をあげていきました。次の「(Our Love) Don’t Throw It All Away」(愛を捨てないで)は最高位9位でしたが、この曲まで5曲連続でミリオン・セラー。次の「Desire」(最高位4位)まで6曲連続TOP10入りと人気・実力とも将来を大いに期待させる活躍ぶりだったのです。
それが81年には「Me (Without You)」(君にサヨナラ(ミー))が最高位40位。かなり熱をあげていた8歳年上のヴィクトリア・プリンシパルとのデュエット「All I Have To Do Is Dream」(夢を見るだけ)が最高位51位。アルバムも「Desire」を収録した『After Dark』を最後に発表されませんでした。80年に放送が始まったアメリカの音楽番組『Solid Gold』で81年から約2年間、No.1ソング「星空の二人」のマリリン・マックーと一緒に司会をしていました。
しかし、売れれば売れるほど不安がつきまとい、それを払拭するためにクスリに手を出してしまった。80年に治療を終えて退院し、ラス・ヴェガスで歌ったり、ツアーをしたり、TV出演もしていました。兄たちのバックアップも得て、86年にはニュー・アルバムのためのレコーディングもスタート。アルバムは発表されるに至りませんでしたが「Man On Fire」は死後に発売された『グレイテスト・ヒッツ』に収録されました。
1988年3月、レコーディング中に胸の痛みを訴えて入院。そして3月10日にわずか30年の人生に幕を閉じました。ウイルス感染による心筋炎と発表されましたが、過去のコカイン中毒によって心臓を弱めたためとも伝えられています。
訃報を聞いたときは何で?クスリしてた?何でアルバム出せなかったのか?残念な気持ちでいっぱいでした。
3枚目のアルバム『After Dark』が発表され、もちろん当時LPで買いましたが、ファースト・シングル「Desire」の次にカットされたのが、オリビア・ニュートンジョンとのデュエット「I Can’t Help It」でした。最高位は12位。それはいいとして、その次のシングル・カットがなかったんです。何でタイトル・ソングの「After Dark」をカットしない?そうこうしているうちに、アルバムに入っていない新曲「Time Is Time」が発売され最高位15位を記録しました。「After Dark」は結局カットされませんでした。これまでのヒットのパターンからいったら絶対この曲で、カットすればTOP10入りは確実と思っていたのに残念でした。
ということで今週の「佐藤直人の今週の洋楽この1曲!」は、アンディ・ギブの「Afret Dark」です。
日本盤でアンディ・ギブのアルバムが復活しました。
フロウィング・リヴァーズ
デビューから2曲連続のNo.1ヒット「恋のときめき」、「愛の面影」収録。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/4113052591/
シャドー・ダンシング
1978年年間No.1ヒット「シャドー・ダンシング」などTOP10ヒット3曲収録。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/4113052592/
アフター・ダーク
「デザイアー」や本日ご紹介の「アフター・ダーク」収録。
グレイテスト・ヒッツ
オリジナル・アルバムに収録されなかったヒット曲「タイム・イズ・タイム」や「君にサヨナラ(ミー)」も含め彼のTOP40ヒットすべて収録。