10/14付
★30週連続1位ならず。止めたのは?
★チェインスモーカーズは2曲目の20週1位
★ケニー・チェズニーはあと1曲で歴代1位へ
★リアーナは今年5曲目の第1位
★訃報:トム・ペティ
★トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ オールタイムTOP20ヒット
★アメリカではデビュー13年で初の1位。UKでは5枚連続第1位
★4位は先週100位から大ジャンプアップ
★来年のロックの殿堂入りは誰?
10/14付。今週のビルボード・シングル・チャートから。
今週の第1位は先週に引き続いてカーディ・Bの「Bodak Yellow (Money Moves)」で、2週連続第1位です。ストリーミングが4790万ストリームスで2週目の第1位。1位を奪回しました。デジタル・セールスは3位変わらずでラジオ・ソングスでは13位から11位へアップしました。R&Bヒップホップ・ソングス・チャートでは5週連続、ラップ・ソングス・チャートでは7週連続で第1位をキープしています。
https://item.rakuten.co.jp/americanpie/atl561633
今週は1位から6位までが先週と同じ順位でした。7位には先週の10位からポルトガル・ザ・マンの「Feel It Still」がアップ。先週までイマジン・ドラゴンズの「Believer」が29週連続で1位を続けていたロック・ソングス・チャートで1位になりました。オルタナティヴ・ソングス・チャートでは今週も第1位で7/8から15週連続第1位となっています。このチャートで15週以上のNo.1は9曲目とのことです。1位週数の歴代1位は12-13年に1位を記録したミューズの「Madness」の19週間です。
先々週5位にいきなり初登場して先週は16位、今週は14位に戻ったのがサム・スミスの「Too Good At Goodbyes」です。UKでは3週連続で第1位です。アルバム『The Thrill Of It All』は11/3リリースが決まりました。合わせて来年6/18トロントのエア・カナダ・センターから9/13カナダ・カルガリーのスコッティアバンク・サドルドームまでの38公演の北米ツアーも発表されました。
最高位3位で登場32週目、先週の29位からダウンして今週は30位に入っているのがチェインスモーカーズ&コールドプレイの「Something Just Like This」です。今週ダンス/エレクトロニック・ソングス・チャートで20週目の第1位になりました。20週の1位はチェインスモーカーズとしては「Closer」(16年)の27週1位に続いて2曲目です。このチャートは2013年1月にスタートしていますが20週以上の1位を2曲記録したのは彼らだけです。以下のとおりです。
1位週数
27週 Closer / Chainsmokers Featuring Halsey (2016)
26週 Wake Me Up! / Avicii (2013)
23週 Lean On / Major Lazer & DJ Snake Featuring Mo (2015)
20週 Something Just Like This / Chainsmokers & Coldplay (2017)
今週のカントリー・エアプレイ・チャート第1位はケニー・チェズニーの「All The Pretty Girls」です。HOT100では68位からアップして最高位である63位にランクされています。この曲はケニー・チェズニーにとってカントリー・エアプレイ・チャートで28曲目の第1位となりました。アルバム『Cosmic Hallelujah』から4枚目のシングルで、このアルバムではピンクをフィーチャリングした「Setting The World On Fire」に続いて2曲目の第1位です。カントリー・エアプレイ・チャートは90年1/20にスタートしています。1位曲数では歴代1位が29曲でティム・マックグロウ、2位がケニー・チェズニー。3位が26曲でアラン・ジャクソンとジョージ・ストレイトとなっています。ちなみに90年1/20以前のカントリー・シングル・チャートではジョージ・ストレイトは18曲のNo.1ヒットがあります。
HOT100には入っていないのですがリアーナの「Desperado」が今週のダンス・クラブ・ソングス・チャートで1位になりました。リアーナは今年この曲で5曲目の第1位です。トータルの1位曲数は32曲となりました。歴代1位はマドンナの46曲でまだまだ遠いですが、歴代3位のビヨンセの22曲を大きく離しています。1年で5曲の1位を記録したのはリアーナが初めてです。これまで年間4曲の1位を記録したのはレディ・ガガ、ビヨンセ、ケイティ・ペリーが各1回、リアーナは昨年まで4回記録していました。アルバム『ANTI』からはなんと7曲目の第1位です。
世界中の多くのアーティストやファンから追悼コメントが寄せられています。
トム・ペテイが10/2早朝、カリフォルニア州マリブの自宅で呼吸も止まった心停止状態で発見され、その後サンタ・モニカの病院に救急搬送されましたが夜に亡くなったとのことです。66歳でした。全く信じられません。今年トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのデビュー40周年のツアーを4月から半年もやっていたんです。9/25がハリウッドボウル3日公演の最終日でツアーのラスト公演でした。最後の曲は「American Girl」でした。トム・ペティは1950年10月20日フロリダ州ゲインズヴィルで生まれました。10歳の時に叔父に映画『夢の渚』のセットに連れて行ってもらって、そこでエルヴィス・プレスリーに会って握手をしたそうです。また13歳の頃、ビートルズが『エド・サリヴァン・ショー』に出演しているのを見てバンドを結成することを決意したとのことです。
メインストリーム・ロック・ソングス・チャートではチャートインした48曲中28曲のTOP10ヒットを記録しました。そのうち10曲が第1位に輝いています。28曲のTOP10ヒットは歴代1位の記録です。(2位26曲:ヴァン・ヘイレン、3位24曲:エアロスミス、フー・ファイターズ)1位10曲は歴代4位。(1位13曲:ヴァン・ヘイレン、2位12曲:スリー・デイズ・グレイス、3位11曲:シャインダウン)
HOT100では「Breakdown」(78年最高位40位)から「Saving Grace」(06年100位)まで27曲がエントリー。3曲のTOP10ヒットを記録しました。他に参加したトラヴェリング・ウィルベリーズで2曲エントリーがあります。アルバムは22枚がエントリー。そのうちTOP10=12枚。他にトラヴェリング・ウィルベリーズで1枚、マッドクラッチで2枚がTOP10入りしています。『Greatest Hits』は1000万枚を超えるセールスを記録するなど全米で実売で2030万枚、トラック・セールス、ストリーミング・セールスを換算した分を加えたセールスでは3150万EAUとなっています。
元バーズのクリス・ヒルマンの9/21にリリースされた最新アルバム『Bidin’ My Time』はトム・ペティのプロデュースで、「Given All I Can See」ではハーモニカで参加しています。誠に残念です。若すぎます。亡くなる1週間前までコンサートをしていたのです。ご冥福をお祈りします。
ビルボード発表 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ HOT100チャート・オールタイムTOP20ヒット
20. Here Comes My Girl (80/59)
19. Make It Better (Forget About Me) (85/54)
18. A Face in the Crowd / Tom Petty (90/46)
17. I Need to Know (78/41)
16. Needles and Pins (86/37)
15. Breakdown (78/40)
14. Learning to Fly (91/28)
13. Change of Heart (83/21)
12. The Waiting (81/19)
11. Jammin’ Me (87/18)
10. Runnin’ Down a Dream / Tom Petty (89/23)
9. Mary Jane’s Last Dance (94/14)
8. Refugee (80/15)
7. You Got Lucky (83/20)
6. You Don’t Know How It Feels / Tom Petty (95/13)
5. Don’t Come Around Here No More (85/13)
4. I Won’t Back Down / Tom Petty (89/12)
3. Don’t Do Me Like That (80/10)
2. Free Fallin’ / Tom Petty (90/7)
1. Stop Draggin’ My Heart Around / Stevie Nicks with Tom Petty & the Heartbreakers (81/3)
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10/14付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。
第1位はアメリカのロック・バンド、キラーズの5枚目のスタジオ・アルバム『Wonderful Wonderful』が初登場です。118,000EAU、実売は111,000枚です。デビューから13年で初めてNo.1アルバムが誕生しました。スタジオ・アルバムはすべてTOP10に入っています。アメリカのバンドですが、実はUKでは2004年のデビュー・アルバム『Hot Fuss』からこのアルバムまで5枚連続で第1位を記録しています。今回の第1位にはちょっとしたカラクリが。これはもうカラクリと言ってはいけないですね、システムです。2018年からツアーが予定されていますが、そのチケットにこのアルバムの購入権が付いているのです。CDでもダウンロードでもどちらかで購入できます。それでちょっと多めに売れたとのことです。今回はそれがなくても1位になったかもしれません。今年6枚目のロック・アルバムのNo.1が誕生しました。昨年は10枚のロック・アルバムが1位になっています。
アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。EAUは換算枚数をあらわして
います。
今週のTOP10内初登場はあと2枚あります。
第2位はマックルモアのセカンド・ソロ・アルバム『Gemini』が初登場しました。51,000EAU、実売は27,000枚でした。マックルモア&ライアン・ルイスとして2012年の『The Heist』が2位、2016年の『This Unruly Mess I’ve Made』が最高位4位を記録しています。この2枚も『Gemini』もR&Bヒップホップ・アルバム、ラップ・アルバム・チャートで1位になっています。マックルモアは2005年に『The Language Of My World』というデビュー・アルバムをリリースしているのですが、こちらはチャートインしませんでした。HOT100ではスカイラー・グレイをフィーチャリングした「Glorious」が49位上昇中、ケシャをフィーチャリングした「Good Old Days」が70位に初登場しました。
第5位にはジェネイ・アイコの3年ぶりのアルバム『Trip』が初登場しました。37,000EAU、実売は1万枚です。トラック・ストリーミングが3780万もあってこれが25,000枚のセールスに換算されました。ジェネイ・アイコは4枚のアルバムを出していますが、すべてTOP10入りしているんです。2013年のEP『Sail Out』が8位、2014年のファースト・アルバム『Souled Out』が3位、2016年恋人ビッグ・ショーンとのユニット、トゥエンティ・エイティエイト『TWENTY88』が最高位5位でした。また、彼女はPETA(People for Ethical Treatment of Animals)というアメリカの動物保護団体による動物の毛皮を着用・使用を反対したキャンペーンに賛同して、このキャンペーンを注目してもらうために自らのセミ・ヌードを公開しています。なお祖父(母方)は日本人で、母親は日本、スパニッシュ、ドミニカの血を引いているそうです。
先週の100位初登場から大ジャンプアップしてTOP10に入ったアルバムがあります。96ポイント・アップで今週4位に急上昇したのが、ケヴィン・ゲイツの『By Any Means 2』です。R&Bヒップホップ・アルバム・チャートでは50位から第3位へジャンプ・アップ!現在50位まで発表されているこのチャートでは47ポイントアップは最大上昇幅です。75位まで発表されていた時代を含めると2013年11月に67位から1位にアップしたエミネムの『The Marshall Mathers LP 2』以来のアップです。このアルバムは9/21にリリースされたため、先週9/30付の集計では1日だけの集計で100位に初登場しました。今週は1週間フルの集計になって40,000EAU、実売15,000枚のセールスを記録して一気に4位へアップしました。これはケリー・クラークソンの『Piece By Piece』が昨年3/9付で120位から6位へアップして以来の上昇幅となりました。この時はアメリカン・アイドルに出演して「Piece By Piece」のバラード・バージョンを歌って、オリジナル・アルバムが急上昇しました。
2017MTVヨーロッパ・ミュージック・アワードのノミネートが発表されました。テイラー・スウィフトがベスト・アーティスト、ベスト・ポップ、ベスト・ビデオなど今回最多の6ノミネートを勝ち取りました。続いてショーン・メンデスがベスト・ソング、ベスト・アーティスト、ベスト・ポップなど5ノミネートで続いています。11/12にロンドン・ウェンブリーのSSEアリーナでリタ・オラの司会で授賞式が行われます。
今年はジョーン・バエズ、ELO、ジャーニー、パール・ジャム、2パック、イエスが受賞したロックンロール・ホール・オブ・フェイムですが、来年のノミネートが発表になりました。19アーティストです。ノミネートの対象は初めて発売されたレコーディングから25年以上経過していることが条件です。12月5日までに800人余りの会員の投票で5、6アーティストが決まります。来年4/14にクリーヴランドのパブリック・ホールで授賞式が行われる予定です。ノミネートは以下のとおりです。カッコ内はノミネート回数です。
Bon Jovi (2), Cars (3), Depeche Mode (2), Dire Straits (1), Eurythmics (1), J. Geils Band (5), Judas Priest (1), Kate Bush (1), LL Cool J (4), Link Wray (2), MC5 (3), Meters (4), Moody Blues (1), Nina Simone (1), Radiohead (1), Rage Against The Machine (1), Rufus featuring Chaka Khan (2), Sister Rosetta Tharpe (1), Zombies (3)