5/30付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。
今週の第1位はサウンドトラック『Pitch Perfect 2』。107,000EAU(換算枚数)のセールス、実売は92,000枚でした。アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。
『Empire: Original Soundtrack From Season 1』(今週34位)、『Furious 7』(今週5位)に続いて今年3枚目のサウンドトラックの第1位です。これは『グリー』の『The Power Of Madonna』、『3 – Showstoppers』、『Journey To Regionals』の3枚のサウンドトラックが1位になった2010年以来のことです。もしもう1枚サウンドトラックが1位になってカレンダー・イヤーで4枚の1位となると結構前の記録以来になると思います。
映画の方は、5/15に公開されて3日間でアメリカ、カナダ合計で7030万ドルの興行成績でした。前作は公開第1週で6500万ドルでしたのでそれを超えました。ちなみに前作のサウンドトラックはこれまで120万枚のセールスとなっています。「Cups」が大ヒットしました。
サウンドトラックといえば今週はTOP5にこの『Pitch Perfect 2』と、『Furious 7』、そして『Fifty Shades Of Grey』(3位)がランクされています。TOP5にサントラ3枚は2007年9月8日付以来とのことで、その時は『High School Musical 2』(1位)、『Hannah Montana 2: Meet Miley Cyrus』(3位)、『Hairspray』(4位)の3枚が同時にTOP5に入っておりました。
今週のTOP10内初登場はあと1枚です。
第6位に初登場したのが、インキュバスの『Trust Fall (Side A) (EP)』です。6枚目のTOP10アルバムとなりました。1991年カリフォルニア州で結成と活動歴は24年と古く、2003年から現在の5人組となってて、日本には今年を含めて6度来日をしているようです。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/prl546510
今週の4位には先週の30位からデヴィッド・ゲッタの『Listen』が急上昇しました。旧譜の急上昇で最近最も多いパターンが期間限定のディスカウント・セールです。今回はグーグル・プレイで99セント・セールをしたため昨年12月に記録した最高位22位を一気に更新して第4位まで上昇しました。来週はどこまで下がるやら。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/sny507006
14位にはスヌープ・ドッグの『Bush』が初登場しました。R&Bヒップホップ・アルバムでは6枚目の第1位です。すでにセカンド・シングルがチャートインしていまして、R&Bヒップホップ・ソングス・チャートでは「California Roll」が49位に初登場しました。フィーチャリングがなんとスティーヴィー・ワンダー。スティーヴィー・ワンダーとしては1963年の初チャートイン以来74曲目のヒットとなりました。ちなみにスヌープ・ドッグの初チャートインは1992年で70曲目のR&Bヒットです。5/20にファレル・ウィリアムス・プロデュースのPVがリリースされました。
30位はエド・シーランの『5』が初登場です。これまでアルバム・チャートにはチャートインしていない5枚のEPがあってそれをまとめたセットのようです。合計32曲が収録されていますが、デジタル・リリースのみでCD化の予定はないようです。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/mca11646
5/14にB.B.キングが亡くなって彼のアルバムが再び売れていますが、56位に『Live At The Regal』がリエントリー、59位に『The Complete Collection』、118位に『Greatest Hits』が初登場しました。1週間でカタログ・アルバム・セールスが合計34,000枚(前週比約17倍)、デジタル・トラック・セールスが45,000ダウンロード(前週比約26倍)あったそうです。ブルースのデジタル・セールス・チャートでは上位25曲中18曲がB.B.キングでした。
ところで、5/21にブラザーズ・ジョンソンの、弟のルイス・ジョンソンが60歳の若さで亡くなりました。ベースをたたいて弾くチョッパーベースが有名で、マイケル・ジャクソン、クインシー・ジョーンズなどクインシー・ジョーンズ・プロデュースの作品に多く参加しました。ブラザース・ジョンソンで「I’ll Be Good To You」(76年)、「Strawberry Letter 23」(77年)、「Stomp」(80年)の3曲がR&Bソングス・チャートで1位になっています。ご冥福をお祈りします。
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5/30付。今週のビルボード・シングル・チャートから。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/atl548251
今週の第1位は6週連続第1位でウィズ・カリファ・フィーチャリング・チャーリー・プースの「See You Again」です。デジタル・セールスで7週連続、ストリーミングで6週連続1位。ラジオ・ソングスでは4位から2位と上昇しています。
ところで14週間第1位を続けたマーク・ロンソン・フィーチャリング・ブルーノ・マーズの「Uptown Funk!」ですが、1位を落ちた後、2位3週、3位、4位と下がって今週は第5位に入っています。これでなんとTOP5=24週となってHOT100チャートのTOP5週数ランキングで歴代2位となっていました。TOP3は以下の通りです。
1位 25週 How Do I Live / LeAnn Rimes (97年/最高位2位)
2位 24週 Uptown Funk! / Mark Ronson Featuring Bruno Mars (15/1)
3位 23週 The Twist / Chubby Checker (60/1)
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/bmchbmrbd0500a
ところで、現在ワールド・ツアー中のテイラー・スウィフトのアルバム『1989』から正式に4枚目のラジオ・ソングとなったのが「Bad Blood」(エルトン・ジョンがバック・ヴォーカルで参加しているニール・セダカの「Bad Blood」(75年1位)とは同名異曲。)です。『1989』が発売された昨年11月とその後1月にそれぞれ1週間ずつチャートインして最高位は78位でした。今週ダウンロードで26位に再登場、ラジオ・ソングスでは46位に初登場しました。また、この曲は5/21のニュースでリリースから24時間でミュージック・ビデオ専門サイトのVEVOで再生回数歴代1位を記録したとのことです。これまではニッキー・ミナージュ「Anakonda」の1960万回(2014年8月)でした。「Bad Blood」はこれを上回る2010万回の再生を24時間で記録したとのことです。もちろん全世界での再生回数です。このうちのアメリカ国内での再生回数が24日までカウントされて6/6付のHOT100に反映されます。
93位にニック・フラディアーニの「Beautiful Life」が初登場しました。1985年11月15日コネチカット州生まれの29歳です。ビーチ・アヴェニューというバンドのヴォーカリストですが、ソロで『アメリカン・アイドル シーズン14』にエントリーして優勝しました。この曲は6/7にカナダで開幕する第7回FIFA女子ワールドカップの公式テーマソングです。最近の『アメリカン・アイドル』優勝者ですが、ヒットから遠ざかっていますね。2013年優勝のキャンディス・グローヴァー「I Am Beautiful」は最高位90位、2014年優勝のケイレブ・ジョンソン「As Long As You Love Me」はチャートインしませんでした。そして今回が93位。FIFAの公式ソングとのことなのでちょっとヒットが期待できるでしょうか。
その『アメリカン・アイドル シーズン14』の最終日、つまり優勝者決定日にパフォーマンスしたのがエアロスミスのスティーヴン・タイラーでした。初のカントリー・アルバムがリリースされるとのことで、それに先駆けて「Love Is Your Name」という曲を披露しました。この曲が今週カントリー・エアプレイ・チャートで33位に初登場しています。もちろん初めてカントリー・チャートにチャートインしました。エアロスミスの曲では過去にカントリー・ソングス・チャートでヒットがあります。「Fever」がガース・ブルックスのカバーで95年23位、「I Don’t Want To Miss A Thing」がマーク・チェズナットのカバーで99年1位になりました。
5/16に49歳になったジャネット・ジャクソンですが、今年はニュー・アルバムの発売と2008年以来のワールド・ツアーが予定されています。これまでTOP10ヒット27曲(エルトン・ジョン、マライア・キャリーと並んで歴代5位タイ)、No.1は10曲を記録しているジャネットのオールタイムTOP25ヒットをご紹介します。
25位 Scream / Michael Jackson & Janet Jackson (95/5)
24位 I Get Lonely / Janet feat. BLACKstreet (98/3)
23位 You Want This/70’s Love Groove (94/8)
22位 Someone to Call My Lover (01/3)
21位 What’s It Gonna Be?! / Busta Rhymes feat. Janet (99/3)
20位 If (93/4)
19位 Any Time, Any Place/And On and On (94/2)
18位 Come Back to Me (90/2)
17位 Let’s Wait Awhile (87/2)
16位 Nasty (86/3)
15位 Black Cat (90/1)
14位 What Have You Done for Me Lately (86/4)
13位 Control (87/5)
12位 Alright (90/4)
11位 Rhythm Nation (90/2)
10位 Doesn’t Really Matter (00/1)
9位 Runaway (95/3)
8位 Again (93/1)
7位 When I Think of You (86/1)
6位 Love Will Never Do (Without You) (91/1)
5位 Together Again (98/1)
4位 All for You (01/1)
3位 That’s the Way Love Goes (93/1)
2位 Escapade (90/1)
1位 Miss You Much (89/1)
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