★ロック・アーティストとして2曲以上同時TOP10はこれだけあった
★トゥエンティ・ワン・パイロッツ、今年33週間第1位
★ドレイクは31週間第1位
★今週は3組がTOP10に2曲同時チャートイン。過去には?
★ジョン・パーディ、なぜ?
★「Bohemian Rhapsody」再び
★『Suicide Squad』アルバム、シングル、ヒット中!
★スキレット、3枚連続第1位
★『アメリカン・アイドル』優勝者、アルバム・チャート初登場は何位?
8/27付。今週のビルボード・シングル・チャートから。
今週の第1位。シーア・フィーチャリング・ショーン・ポールの「Cheap Thrills」。4週連続第1位です。デジタル・セールスでは4位から6位、ストリーミングでは9位変わらずなのにラジオ・ソングスで2週連続第1位で、ずっとエアプレイで引っ張っているといった感じですね。
第4位にはサウンドトラック『Suicide Squad: The Album』からのシングルのひとつ、トゥエンティ・ワン・パイロッツの「Heathens」です。先週の11位から一気にTOP5に入りました。デジタル・セールスで7位から2位、ストリーミングは8位から2位、でもラジオ・ソングスではまだ圏外とのこと。1位になるにはエアプレイが早く伸びてこなければなりません。また、7位にはアルバム『Blurryface』からのセカンド・シングル「Ride」が2週連続で記録した最高位6位のあと3週連続で7位に留まっています。TOP10に2曲以上同時に入ったケースはたくさんありますが、オルタナティヴ・ロック・アーティストとしては2014年に「Royals」と「Team」が同時にTOP10に入ったロード以来2組目だそうです。ロック・デュオあるいはグループとしては2000年のサンタナ以来です。HOT100チャートでロック・アーティストとして2曲以上同時TOP10入りはこれだけあるそうです。
* Twenty One Pilots: “Heathens”, “Ride” (2016)
* Lorde: “Royals”, “Team” (2014)
* Santana: “Maria Maria” (feat. The Product G&B), “Smooth” (feat. Rob Thomas) (2000)
* Bryan Adams: “All for Love” (with Rod Stewart and Sting), “Please Forgive Me” (1993-94)
* John Mellencamp: “Hurts So Good”, “Jack & Diane” (1982)
* J. Geils Band: “Centerfold”, “Freeze-Frame” (1982)
* John Lennon: “(Just Like) Starting Over”, “Woman” (1981)
* Dave Clark Five: “Bits and Pieces”, “Glad All Over” (1964)
* Beatles:
“Come Together”, “Something” (1969)
“Penny Lane”, “Strawberry Fields Forever” (1967)
“Day Tripper”, “We Can Work It Out” (1966)
“I Feel Fine”, “She’s a Woman” (1964-65)
“Love Me Do”, “P.S. I Love You” (1964)
“Do You Want to Know a Secret”, “Love Me Do” (1964)
“Can’t Buy Me Love”, “Do You Want to Know a Secret” (1964)
“Can’t Buy Me Love”, “Do You Want to Know a Secret”, “Twist and Shout” (1964)
“Can’t Buy Me Love”, “Do You Want to Know a Secret”, “She Loves You”, “Twist and Shout” (1964)
“Can’t Buy Me Love”, “I Want to Hold Your Hand”, “Please Please Me”, “She Loves You”, “Twist and Shout” (1964)
“I Want to Hold Your Hand”, “Please Please Me”, “She Loves You”, “Twist and Shout” (1964)
“I Want to Hold Your Hand”, “Please Please Me”, “She Loves You” (1964)
“I Want to Hold Your Hand”, “She Loves You” (1964)
* Elvis Presley;
“Little Sister”, “(Marie’s the Name) His Latest Flame” (1961)
“I Need Your Love Tonight”. “(Now and Then There’s) A Fool Such as I” (1959)
“I Got Stung”, “One Night” (1958)
若い方でチャートを深く知りたい方は是非1960年代のチャートをじっくりご覧になられることをお勧めします。今とは違う空気が流れています。
トゥエンティ・ワン・パイロッツですが、ロック・ソングス・チャートでは今週「Heathens」が第1位になりました。先週までの第1位が6/25から9週連続で「Ride」。そしてその前の第1位が1/9から5/14を除いて「Stredded Out」が23週間第1位でした。そう、このチャートでトゥエンティ・ワン・パイロッツが3曲連続で1位を独占しているのです。HOT100ではビートルズが1964年に「I Want To Hold Your Hand」、「She Loves You」、「Can’t Buy Me Love」で3曲連続第1位を独占というのがありましたね。また今年のロック・ソングス・チャートはエル・キングの「Ex’s & Oh’s」が10週目の第1位を記録した1/2と亡くなってラジオで彼の曲がかかりまくった5/14のプリンスの「Purple Rain」以外の35週中33週間でトゥエンティ・ワン・パイロッツが1位を独占しています。すごい占有率です。7/9付けでは1位「Ride」、2位「Heathens」、3位「Stressed Out」とこのチャートで初めてTOP3を1アーティストで独占しました。
こちらもR&Bヒップホップ・ソングス・チャートで1位占有率がすごいドレイクですが、ウィズキッドとカイラがフィーチャリングされた「One Dance」は今週2位から下がって5位です。これでドレイクの連続TOP10入りは48週となってついに歴代2位のエース・オブ・ベース(1993-94年:当時は歴代1位)に並びました。歴代1位は2010年から翌年にかけて69週連続でTOP10入りを記録したケイティ・ペリーです。R&Bヒップホップ・ソングス・チャートでは今週も第1位でこれで15週連続第1位で、今年の35週間のチャートのうち、31週間でドレイクが第1位です。
ところで、先ほどトゥエンティ・ワン・パイロッツが2曲同時にTOP10に入っているという話題をお届けしましたが、今週他に2組のアーティストが2曲同時にTOP10に入っているんです。6位にホールジーをフィーチャリングした「Closer」と8位にデイヤをフィーチャリングした「Don’t Let Me Down」が入っているチェインスモーカーズ。そして3位の「This Is What You Came For」でカルヴィン・ハリスにフィーチャリング・アーティストとして参加、10位に「Needed Me」がチャートインしているリアーナです。このような3アーティスト以上が同時にTOP10に入っている例って、あるんですね。最近では2014年8月23日付。イギー・アゼリア、チャーリーXCXとアリアナ・グランデでしたの3組がTOP10に2曲同時にエントリーしていました。最多は4組同時で2008年に2回も!9月27日付でT.I.、Tペイン、リル・ウェイン(3曲)とカニエ・ウエスト。12月27日付では、T.I.、カニエ・ウエスト、ビヨンセとブリトニー・スピアーズが2曲同時にTOP10に入っていました。
53位には59位からアップ、最高位51位更新を狙っているジョン・パーディの「Head Over Boots」です。今週カントリー・エアプレイ・チャートで1位になりました。HOT100では24週目のチャートイン。24週目?確か51位以下は21週以上はチャートインできないはずでは。特例で赤丸が付いている間はチャートインできるというのがありますが。21週目55位は赤丸付。22週目51位も赤丸付。ここまではよしとしても23週目59位は赤丸なし。通常この場合、23週目はチャートインせず22週目の51位が最後のチャートインとなるはずなんです。先週なんでチャートインしちゃったんでしょう。今週は53位で赤丸付です。この曲カントリー・エアプレイ・チャートでは今週46週目のチャートインなんです。こちらのチャートで46週間かかっての1位は歴代4番目の1位到達スロー記録となりました。以下の通りです。
51週 2011/2/19 Voices / Chris Youg
49週 2015/7/25 Love You Like That / Canaan Smith
49週 2012/1/21 Let It Rain / David Nail Feat. Sarah Buxton
46週 2016/8/27 Head Over Boots / Jon Pardi
64位にはサウンドトラック『Suicide Squad: The Album』からパニック!アット・ザ・ディスコの「Bohemian Rhapsody」が初登場しました。クイーンのあの名曲のカバーです。この曲がHOT100に登場したのはこれで5回目となりました。オリジナルが76年最高位9位。クイーンのこのバージョンがサウンドトラック『Wayne’s World』に収録されて、このアルバムからのカットで再びHOT100に登場して92年最高位2位。サウンドトラック『High School High』からブレイズがカバーして96年42位。そして2010年最高位84位を記録したのはグリー・キャスト・フィーチャリング・ジョナサン・グロフのバージョンでした。
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8/27付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。
今週の第1位は初登場、サウンドトラック『Suicide Squad: The Album』です。182,000EAU、実売は128,000枚でした。サウンドトラックの1位はちょうど1年前、昨年8月22日付のディズニー映画の『Descendants』以来です。ウィル・スミス主演。日本公開は9/10と決まっています。このアルバムからトゥエンティ・ワン・パイロッツやパニック!アット・ザ・ディスコの他に、今週HOT100には38位から15位に「Sucker For Pain」(リル・ウェイン、ウィズ・カリファ&イマジン・ドラゴンズ・ウィズ・ロジック、タイ・ダラ・サイン・フィーチャリング・Xアンバサダーズ)、90位から33位に「Purple Lamborghini」(スクリレックス&リック・ロス)、62位に初登場で「Gangsta」(ケラーニ)とヒット曲続出です。
アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。EAUは換算枚数をあらわしています。
今週のTOP10内初登場はあと3枚です。
第3位に初登場したのが、スキレットの『Unleashed』です。1996年にテネシー州メンフィスで結成されたクリスチャン・ロック・バンドで、1組の夫婦を含む男女2人ずつのバンドなんです。今作は10枚目のスタジオ・アルバムで、2009年『Awake』(最高位2位)、2013年『Rise』(最高位4位)と3枚連続でポップではTOP5入り、クリスチャン・アルバム・チャートでは3枚連続第1位を記録しました。
第5位は旬のヒット曲をぎっしりつめたオムニバス・アルバム『Now 59』が初登場です。今週はもう1枚このシリーズで『NOW That’s What I Call Party Anthems 3』が65位に初登場していて、『NOW』シリーズは合計120枚のチャート・インとなりました。そのうちナンバー・シリーズは59枚連続でTOP10入りを果たしています。シリーズでは65枚目のTOP10入りです。今回はジャスティン・ティンバーレイクのNo.1ソング「Can’t Stop The Feeling!」やデザイナーのNo.1ソング「Panda」、ケント・ジョーンズの「Don’t Mind」などまだCD発売がないアーティストの曲も収録されています。
第8位には実売8,000枚ながら、トッラク・セールスで稼いで、32,000EAUのセールスとなったDJスネイクの『Encore』が入りました。ダンス・エレクトロニック・アルバム・チャート第1位です。収録曲で今週UKで初登場2位のジャスティン・ビーバーとコラボした「Let Me Love You」は今週HOT100で12位に初登場しました。DJスネイクは1986年6月13日パリ生まれ。レディ・ガガのアルバム『Born This Way』や最近ではメジャー・レイザーの「Lean On」などを手掛けています。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/snyl531810
第79位にはエルヴィス・プレスリーの『Elvis: Way Down In The Jungle Room』が初登場。この収録は1976年2月と8月にメンフィスの自宅で行なわれ、エルヴィス最後のレコーディング・セッションとなりました。このレコーディングが『ジャングル・ルーム・セッション』と言われ、この録音から『From Elvis Presley Boulevard, Memphis, Tennessee』(76年41位)と『Moody Blue』(77年3位)がリリースされました。この作品はオリジナル音源とアウトテイクなどを集めた音源の2枚組となっています。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/dtrsdotnf0100a
121位にはニック・フラディアーニのデビュー・アルバム『Hurricane』が初登場です。昨年の『アメリカン・アイドル シーズン14』の優勝者です。今年の最後のシーズン優勝者のトレント・ハーモンは現在アルバム製作中とのことでした。それにしても初登場順位が低いですね。過去の優勝者の初登場順位は以下の通りでした。
シーズン アーティスト名/タイトル (年/初登場順位)
1 Kelly Clarkson / Thankful (03/1)
2 Ruben Studdard / Soulful (03/1)
3 Fantasia / Free Yourself (04/8)
4 Carrie Underwood / Some Hearts (05/2)
5 Taylor Hicks / Taylor Hicks (06/2)
6 Jordin Sparks / Jordin Sparks (07/10)
7 David Cook / David Cook (08/3)
8 Kris Allen / Kris Allen (09/11)
9 Lee DeWyze / Live It Up (10/19)
10 Scotty McCreery / Clear As Day (11/1)
11 Phillip Phillips / The World From the Side of the Moon (12/4)
12 Candice Glover / Music Speaks (14/14)
13 Caleb Johnson / Testify (14/24)
14 Nick Fradiani / Hurricane (16/121)