2/11付
★シングル・チャート集計方法若干変更
★アルバム・チャートは換算枚数でのランキングを各ジャンルに拡大
★「Closer」各週数ランキングで歴代単独1位へ!
★ショーン・メンデス、ACチャートで快挙
★ジョン・メイヤー、AFI初登場
★人気コンピレーション2枚登場
★第59回グラミー賞おもな受賞結果
2/11付。今週のビルボード・シングル・チャートから。
2/11付のチャートから集計方法が若干変更されました。デジタルなどのセールス、ストリーミング、エアプレイのデータをポイント化して一定の比率をかけて合計したポイントで順位が決めてられていますが、この比率が変更されたとのことです。また、集計にパンドラでのストリーミング・データも加えられることになりました。これはHOT100だけでなく、カントリー、ロック、R&Bヒップホップ、ラップ、R&B、ラテン、ダンス/エレクトロニック、クリスチャン、ゴスペル・ソングス・チャートにも適用されます。
さて、第1位ですが、2/4付に続いてミーゴス・フィーチャリング・リル・ウージー・ヴァートの「Bad And Boujee」が輝きました、3週目の第1位です。相変わらずストリーミングの水準が4700万ストリームスと高く、ストリーミングで5週連続第1位。デジタル・セールスは4位から3位、ラジオ・ソングスは27位から23位へ上昇しました。デジタル・リリースされたセカンド・アルバム『Culture』は1/27にリリースされました。セカンド・シングス「T-Shirt」は登場2週目で43位から今週37位へアップしています。
第2位は3/3にアルバム『÷(ディヴァイン)』のリリースが決まっているエド・シーランの「Shape Of You」です。UK、オーストラリアでは3週連続第1位。デジタル・セールスで3週連続第1位。ストリーミングは2位変わらず、ラジオ・ソングスは12位から5位へアップしました。リリースから3週連続で10万以上のダウンロードを記録。これは昨年5月からジャスティン・ティンバーレイク「Can’t Stop The Feeling!」が記録した、リリースから8週連続10万以上ダウンロード以来とのことです。もう1曲同時にHOT100に初登場した「Castle On The Hill」はUK、オーストラリアではデビューから3週連続2位ですが、HOT100では6位→28位→39位となっています。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/sny538991
そして3位にまた上がったのがチェインスモーカーズ・フィーチャリング・ホールジーの「Closer」。初登場以来26週連続でTOP10入り。実に半年です。もちろんビルボード記録更新中。さらに、TOP3は21週目、TOP5は24週目となり、こちらも歴代単独1位に近づいています。1位は12週間記録しました。HOT100で12週以上の1位は17曲。記録的な大ヒットです。ランキングをご紹介します。
TOP3週数ランキング:
1位 21週 Closer / Chainsmokers Featuring Halsey (2016) 継続中
1位 21週 Uptown Funk! / Mark Ronson Featuring Bruno Mars (2015)
3位 19週 Smooth / Santana Featuring Rob Thomas (1999(
4位 18週 We Belong Together / Mariah Carey (2005)
4位 18週 Un-Break My Heart / Toni Braxton (1996)
6位 17週 All About That Bass / Meghan Trainor (2014)
7位 16週 One Dance / Drake Featuring WizKid and Kyla (2016)
7位 16週 I Gotta Feeling / Black Eyed Peas (2009)
7位 16週 Dilemma / Nelly Featuring Kelly Rowland (2002)
7位 16週 How You Remind Me / Nickelback (2001)
7位 16週 One Sweet Day / Mariah Carey and Boyz II Men (1995)
7位 16週 The Sign / Ace of Base (1994)
7位 16週 I Will Always Love You / Whitney Houston (1992)
TOP5週数ランキング:
1位 25週 Uptown Funk! / Mark Ronson Featuring Bruno Mars (2015)
1位 25週 How Do I Live / LeAnn Rimes (1997)
3位 24週 Closer / Chainsmokers Featuring Halsey (2016) 継続中
4位 23週 The Twist / Chubby Checker (1960)
5位 21週 Smooth / Santana Featuring Rob Thomas (1999)
5位 21週 Un-Break My Heart / Toni Braxton (1996)
7位 20週 Somebody That I Used to Know / Gotye Featuring Kimbra (2012)
7位 20週 No One / Alicia Keys (2007)
7位 20週 We Belong Together / Mariah Carey (2005)
7位 20週 Macarena (Bayside Boys Mix) / Los Del Rio (1996)
7位 20週 Gangsta’s Paradise / Coolio Featuring L.V. (1995)
TOP10週数ランキング:
1位 32週 How Do I Live / LeAnn Rimes (1997)
2位 31週 Uptown Funk! / Mark Ronson Featuring Bruno Mars (2015)
3位 30週 Smooth / Santana Featuring Rob Thomas (1999)
4位 29週 Party Rock Anthem / LMFAO Featuring Lauren Bennett and GoonRock (2011)
5位 28週 Foolish Games/You Were Meant for Me / Jewel (1997)
6位 26週 Closer / Chainsmokers Featuring Halsey (2016) 継続中
6位 26週 Truly Madly Deeply / Savage Garden (1998)
8位 25週 Trap Queen / Fetty Wap (2015)
8位 25週 All About That Bass / Meghan Trainor (2014)
8位 25週 Counting Stars / OneRepublic (2014)
8位 25週 Apologize / Timbaland Featuring OneRepublic (2007)
8位 25週 Un-Break My Heart / Toni Braxton (1996)
8位 25週 The Twist / Chubby Checker (1960)
21位から30位の間にショーン・メンデスの曲が2曲入っています。25位から21位にアップしたのがアルバム『Illumiate』(最高位1位)からのセカンド・シングル「Mercy」。そして登場34週目、最高位は第6位で、26位から28位にランクインしているのが「Treat You Better」です。こちらがアダルト・コンテンポラリー・チャートで1位になりました。ACチャートでは2曲目の第1位。最初の1位は昨年4月に2週間1位になって昨年のアダルト・コンテポラリー年間第1位の「Stitches」です。このチャートでデビューから2曲連続1位は2002年のジョシュ・グローバン「To Where You Are」、「O Holy Night」、2012、13年のフィリップ・フィリップス「Home」、「Gone, Gone, Gone」がありました。
86位には2011年アメリカン・アイドル準優勝となったカントリー・シンガー、ローレン・アライナの「Road Less Travelled」が初登場しました。HOT100ではアメリカン・アイドルの時の「Like My Mother Does」(2011年最高位20位)以来2曲目の登場です。アルバム『Road Less Travelled』は1/27にリリースされました。この曲はローレン・アライナなどとともにメーガン・トレーナーもソングライターに入っています。メーガン・トレーナーはソングライターとして合計11曲目のHOT100ヒットですが、そのうち4曲が他のアーティストへの提供です。フィフス・ハーモニー、ラスカル・フラッツ、ジェニファー・ロペスに曲を提供してHOT100にエントリーしています。
100位にはワーレイ・フィーチャリング・リル・ウェインの「Running Back」が初登場。HOT100登場曲数でドレイクと並んで歴代2位タイとなっていたリル・ウェインですが、この曲で単独2位となりました。通算133曲目です。これまでTOP10ヒットが19曲、うち2曲が第1位となりました。HOT100登場曲数第1位は207曲でグリー・キャストです。
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2/11付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。
シングル・チャートで2/11付から集計ルールが若干変更になりましたが、アルバム・チャートの方ではこれまでビルボード200が採用してきたアルバム・セールスにストリーミングやトラック・セールスを加えた換算枚数でのランキング形式を、他のジャンルにも適用して発表しました。適用されたのがロック、オルタナティヴ、ハード・ロック、R&Bヒップホップ、ラップ、R&B、アメリカーナ/フォーク、カントリー、ラテン、リージョナル・メキシカン、ラテン・ポップ、ラテン・リズム、トロピカル、ダンス/エレクトロニック、クリスチャン、ゴスペル、クリスチャン&ゴスペル、サウンドトラック、カタログ・アルバム・チャートです。
今週の第1位はこれで5週目の第1位となったザ・ウィークエンドの『Starboy』です。今週もストリーミングの換算枚数分が36,000枚分あり、これを加えて56,000EAUのセールスでした。R&Bヒップホップ・アルバム・チャートでもこの換算枚数が効いて初登場の昨年12/17以来2週目の第1位になりました。
アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。EAUは換算枚数をあらわしています。
今週はTOP10内にいきなり初登場したアルバムが2枚ありました。
第2位に初登場したのが4曲入りデジタルEPでのリリースをしたジョン・メイヤーの『The Search For Everything : Wave One (EP)』です。49,000EAU、実売38,000枚でした。今年の後半に発売予定のアルバム『The Search For Everything』収録予定の4曲ですが、これから毎月このような形で続編をリリースしていくようです。8枚目のTOP10入りとなりました。
第5位には1991年カリフォルニア州ユカイアで結成された4人組ロック・バンド、AFIの10枚目のスタジオ・アルバム『AFI (The Blood Album)』です。今回コンコード・レコード移籍第1弾で通算4枚目のTOP10入りとなりました。オルタナティヴ、ハード・ロック・アルバム・チャートでは初めての第1位、ロック・アルバム・チャートでは第2位にそれぞれ初登場しています。
人気コンピレーション・アルバムが2枚初登場しています。
ひとつは2/12に授賞式が行われたグラミー賞のノミネート曲を収録したシリーズの『2017 Grammy Nominees』です。16位に初登場しました。こちらは95年に最初のアルバム『Grammy Nominees』がエントリー。最高位は26位でした。それから23枚目のTOP40入りです。うち15枚がTOP10入りを記録。過去最高順位は『2013』と『2014』の第2位です。
http://item.rakuten.co.jp/americanpie/razkb00093
もうひとつは18位に初登場した旬のヒット曲を子供たちのコーラスで収録した『Kidz Bop』シリーズ、キッズ・バップ・キッズの『Kidz Bop 34』です。このシリーズでは49枚目のエントリーです。初エントリーは2001年10月27日付で初登場が最高位76位だった『Kidz Bop』。TOP40入りは33枚目となりました。これまで全米で1710万枚のセールスを積み上げている人気シリーズです。子供向けアルバムのチャートであるキッド・アルバムズ・チャートでは36枚目の第1位となっています。
両シリーズともまだビルボード200ではNo.1は記録していません。
28位にはニッキー・ジャムの『Fenix』が初登場しました。今週からストリーミングなどを換算した枚数でのランキングとなったラテン・アルバム・チャートで初登場1位でした。ポイントの内訳は、アルバム・セールスが48%、ストリーミングで37%、トラック・セールスで15%となって、集計方法の変更が初登場1位をもたらしました。スタジオ・アルバムとしては9年ぶりです。この間にエンリケ・イグレシアスとのコラボ「El Pardon」がラテン・ソングス・チャートで歴代2位の1位週数となる30週間第1位を記録しました。この曲はYouTubeでは全世界で12億回以上の視聴を記録しています。ニッキー・ジャムの曲全体では50億回以上の視聴を記録しているほどの人気アーティストなんです。2016年に1位になった「Hasta El Amanecer」はラテン・ソングス・チャートで18週間第1位を記録して今週まだ第4位におります。歴代3位となる53週連続でTOP5入りと大ヒット中です。このアルバムはJバルヴィン、ショーン・ポール、ダディ・ヤンキーなどが参加している26曲入りで、CDのリリース予定がなくデジタルのみでの発売です。
最後に2/12にロス・アンゼルス、ステイプルズ・センターで授賞式が行われた第59回グラミー賞の主な受賞作品をご紹介します。
Album Of The Year: 25 / Adele
Record Of The Year: Hello / Adele
Song Of The Year: Hello / Adele Adkins & Greg Kurstin (Adele)
Best New Artist: Chance The Rapper
Best Pop Duo/Group Performance: Stressed Out / Twenty One Pilots
Best Pop Vocal Album: 25 / Adele
Best Pop Solo Performance: Hello / Adele
Best Dance Recording: Don’t Let Me Down / Chainsmokers featuring Daya
Best Dance/Electronic Album: Skin / Flume
Best Rock Song: Blackstar / David Bowie (David Bowie)
Best Rock Performance: Blackstar / David Bowie
Best Metal Performance: Dystopia / Megadeth
Best Rock Album: Tell Me I’m Pretty / Cage The Elephant
Best Alternative Music Album: Blackstar / David Bowie
Best Urban Contemporary Album: Lemonade / Beyonce
Best R&B Performance: Cranes in the Sky / Solange
Best R&B Song: Lake By the Ocean / Hod David & Musze (Maxwell)
Best R&B Album: Lalah Hathaway Live / Lalah Hathaway
Best Rap Album: Coloring Book / Chance The Rapper
Best Rap Performance: No Problem / Chance the Rapper Featuring Lil Wayne & 2 Chainz
Best Rap/Sung Performance: Hotline Bling / Drake
Best Rap Song: Hotline Bling / Aubrey Graham & Paul Jefferies (Drake)
Best Country Solo Performance: My Church / Maren Morris
Best Country Duo/Group Performance: Jolene / Pentatonix Featuring Dolly Parton
Best Country Song: Humble and Kind / Lori McKenna (Tim McGraw)
Best Country Album: A Sailor’s Guide to Earth / Sturgill Simpson
Best Reggae Album: Ziggy Marley / Ziggy Marley
Best World Music Album: Sing Me Home / Yo-Yo Ma & The Silk Road Ensemble
Best Compilation Soundtrack For Visual Media: Miles Ahead / Miles Davis & Various Artists
Best Score Soundtrack For Visual Media: Star Wars: The Force Awakens / John Williams
Producer Of The Year, Non-Classical: Greg Kurstin
Best Classical Solo Vocal Album: Schumann & Berg / Dorothea Roschmann, Mitsuko Uchida
Shakespeare Songs / Ian Bostridge, Antonio Pappano
Best Music Video: Formation / Beyonce
Best Music Film: The Beatles: Eight Days A Week The Touring Years (The Beatles)
アデルが主要3部門を独占。2012年の第54回でも『21』関係で3部門を独占していました。他の部門もあわせて今回は5部門で受賞しました。デヴィッド・ボウイも5部門で受賞しています。最優秀新人のチャンス・ザ・ラッパーはCDリリースなしでのノミネートで受賞の快挙を達成しました。またドロテア・レシュマンの『シューマン リーダークライス、女の愛と生涯/ベルク 初期の7つの歌』が最優秀クラシック・ヴォーカル・ソロを受賞。伴奏で参加した内田光子さんも受賞対象で2度目のグラミー賞受賞となりました。こちらの賞はもうひとつ、イアン・ボストリッジ、アントニオ・パッパーノ(伴奏)の『シェイクスピア歌曲集』も同時受賞しています。