８／１５付。今週のビルボード・アルバム・チャートから。
今週の第１位はジル・スコットの『Woman』が初登場で第１位。６２，０００ＥＡＵ（換算枚数）のセールスでした。今週からBILLBOARD 200、HOT100などに使われているストリーミング・データにアップル・ミュージックのデータが加わりました。現在ストリーミング・データの集計対象は次の通りです。
Amazon Prime, Apple Music, Beats Music, Google Play, Medianet, Rdio, Rhapsody, Slacker, Tidal, Spotify, Groove Music Pass (旧Xbox Music)
ジル・スコットは５枚目のスタジオ・アルバムで、前作２０１１年の『The Light Of The Sun』に続いて２作連続２枚目の第１位となりました。今年BILLBOARD 200で初めて１位になったアルバムは２５枚あるのですが、女性ソロとなるとメーガン・トレイナー、ケリー・クラークソンに続いてまだ３人目なんです。女性ヴォーカルも含めるとアラバマ・シェイクスやフローレンス＆ザ・マシンも入ります。
今週のＴＯＰ１０内初登場はあと３枚です。
第３位に初登場したのが１９９８年にデビューしたロック・バンド、ラム・オブ・ゴッドの８枚目のスタジオ・アルバム『VII: Sturm Und Drang』です。４枚目のＴＯＰ１０入りとなりました。ロック・アルバム・チャートでは２００９年『Wrath』、２０１２年『Resolution』に続いて３枚目の第１位です。『Sturm Und Drang』はドイツ語で英語では『Storm And Stress』です。
第５位が、エミネム、ザ・ウィークエンド、ノトーリアスＢＩＧやこの映画にも出演している５０セントなどラップ・アーティストの作品が収録されているサウンドトラック『Southpaw: Music From And Inspired By The Motion Picture』です。映画はジェイク・ギレンホール主演のボクシング映画で７／２４に公開されました。今年に入ってから７枚目のＴＯＰ１０サウンドトラックになりましたが、去年はこれが１年で５枚しかありませんでした。
第７位が１９９９年２月７日ニュー・ジャージー州メイプルウッド生まれの１６歳、ベア・ミラーのデビュー・アルバム『Not An Apology』です。昨年ＥＰ『Young Blood』が発売され最高位６４位を記録しています。彼女は２０１２年に『Ｘファクター シーズン２』に出て第９位でした。デビー・ライアン、ナタリー・ラ・ローズとともに７／１５からスタートしたフィフス・ハーモニーのＵＳツアーのオープニング・アクトを務めています。
１８位にマルーン５の『V』（最高位１位）が入っていますが、このアルバムが１００万枚のセールスを記録したそうです。アルバムからは「Maps」（最高位６位）、「Animals」（最高位３位）、「Sugar」（最高位２位）、「This Summer’s Gonna Hurt…」（最高位２３位）の４曲がヒットしました。マルーン５はこれでスタジオ・アルバム５枚がすべてミリオン・セラーとなりました。最も売れたのは２００２年のデビュー・アルバム『Songs About Jane』の５１０万枚とのことで、マルーン５のすべてのアルバムの全米セールス合計は１２９０万枚とのことです。
６０位にはサンタモニカで１９９６年に結成されたケルティック・バンドのゲーリック・ストーム『Matching Sweaters』が初登場しました。９７年の映画『タイタニック』ではバンドとして映画に出演して注目され、９８年にアルバム『Gaelic Storm』でデビューしました。今週ワールド・アルバム・チャートで初登場１位です。１９９０年にスタートしたこのチャートでは６枚連続６枚目の第１位となり、１位獲得枚数では、ケルティック・サンダー（１２枚）、ケルティック・ウーマン（１０枚）、ジプシー・キングス（８枚）、チーフタンズ（７枚）に次ぐ歴代５位となりました。
８１位にはレーナード・スキナードの『One More For The Fans』が初登場です。昨年１１月１２日にジョージア州アトランタのフォックス・シアターで一夜限りで行われたスペシャル・ライブです。レーナード・スキナードの功績をたたえたライブで次から次へとゲスト・アーティストが登場して彼らの曲をパフォーマンスしました。参加したアーティストはアーロン・ルイス、ジェイソン・イズベル、チャーリー・ダニエルズ、グレッグ・オールマン、チープ・トリック、ピーター・フランプトン、アラバマ、ウォーレン・へインズ、トレイス・アドキンスなど。ライブの模様は７／１９にＡＸＳでも放送されました。
さて第４９回のＣＭＡアワードの概要が発表されましたが、司会は８年連続でブラッド・ペイズリー＆キャリー・アンダーウッドです。ブラッド・ペイズリーはＣＭＡ歴代５位となる１４個のアワードを受賞しています。キャリー・アンダーウッドは５個受賞です。９／９にノミネートが発表になり、授賞式は１１／４、ナッシュヴィルのブリジストン・アリーナで。ＡＢＣを通じて全米に生中継されます。
イギリスのサリー州ポロ・クラブで、チャリティ団体“Prostate Cander”が主催して行われるイベント“Rock N Horsepower”に一夜限りでフェイセズが再結成されるとのことです。すでにベースのロニー・レイン（９７年６月４日没）とキーボードのイアン・マクレガン（２０１４年１２月３日没）はいませんが、ヴォーカルのロッド・スチュワート、ギターのロニー・ウッド、ドラムスのケニー・ジョーンズが参加してフェイセズのヒット曲をパフォーマンスするとのことです。今年の１月にロッドの誕生パーティでは一度セッションしているようですが、公式の場では初めて。この４０年ぶりの再結成に合わせて８／２８にボックスセット『You Can Make Me Dance Sing Or Anything 1970-1975 Studio Album Box Set』が発売されます。
最後にエルヴィス・プレスリーのニュー・アルバムの話を。１０／３０発売予定ですが『If I Can Dream: Elvis Presley with The Royal Philharmonic Orchestra』がリリースされます。これはエルヴィスの歌の部分だけを取り出して、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラがそれに演奏をかぶせるものだそうです。「Love Me Tender」や「Burning Love」などが収録予定とのことです。
（アルバムチャートは実売のセールスに加えて収録曲のダウンロードやストリーミング回数も加味してランキングされています。ＥＡＵは換算枚数をあらわしています。）
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８／１５付。今週のビルボード・シングル・チャートから。
今週も第１位はＯＭＩの『Cheerleader』。これで４週連続の第１位となりました。デジタル・セールスが２位へダウン、ラジオ・ソングスとストリーミングは先週と変わらずで第３位でした。レゲエの男性ソロではショーン・キングストン「Beautiful Girls」（２００７年）以来の４週目の第１位です。男性ソロのレゲエ・アーティストの１位最長記録は１９９３年のスノー「Informer」の７週です。
先週、エド・シーランの「Photograph」が２１位から２０位に入り（今週も２０位）、１枚のアルバムから４曲目のＴＯＰ２０入りを記録しました。２０１０年以降では男性ソロアーティストでは９枚目のアルバムとのことなので全部ご紹介します。
* Lil Wayne / Tha Carter IV (2011)
「6 Foot 7 Foot」(Feat. Cory Gunz)（最高位９位）、「How To Love」（５位）、「She Will」(Feat. Drake)（３位）、「Mirror」(w/Bruno Mars)（１６位）
* Drake / Take Care (2011)
「Take Care」(Feat. Rihanna)（７位）、「Make Me Proud」(Feat. Nicki Minaj)（９位）、「Headlines」（１２位）、「The Motto」(Feat. Lil Wayne)（１４位）
* David Guetta / Nothing But The Beat (2011)
「Turn Me On」(Fedat. Nicki Minaj)（４位）、「Without You」(w/Usher)（４位）、「Titanium」(w/Sia)（７位）「Where Them Girls At」(Feat. Flo Rida & Nicki Minaj)（１４位）
* Flo Rida / Wild Ones (2012)
「Whistle」（１位）、「Good Feeling」（３位）、「Wild Ones」(Feat. Sia)（５位）、「I Cry」（６位）
* Justin Bieber / Believe (2012)
「Boyfriend」（２位）、「Beauty and a Beat」(Feat. Nicki Minaj)（５位）、「As Long As You Love Me」(Feat. Big Sean)（６位）、「Die in Your Arms」（１７位）
* Calvin Harris / 18 Months (2012)
「We Found Love」(w/Rihanna)（１位）、「Sweet Nothing」(w/Florence Welch)（１０位）、「Feel So Close」（１２位）、「I Need Your Love」(Feat. Ellie Goulding)（１６位）、「Let’s Go」(Feat. Ne-Yo)（１７位）
* Eminem / The Marshall Mathers LP 2 (2014)
「The Monster」(w/Rihanna)（１位）、「Berzerk」（３位）、「Rap God」（７位）、「Survival」（１６位）
* Ed Sheeran / X (2014)
「Sing」（１３位）、「Don’t」(９位）、「Thinking Out Loud」（２位）、「Photogragh」（２０位）
* Jason Derulo / Before Everything Is 4 (2015)
「Talk Dirty」（３位）、「Wiggle」（５位）、「Trumpets」（１４位）、「The Other Side」（１８位）
ＨＯＴ１００では７／４に８４位に初登場、これが最高位で２週間チャートインして消えたマドンナの「B**** I’m Madonna」ですが、ダンス・クラブ・ソングス・チャートでは今週１位になりました。これでこのチャートでは４６曲目の第１位です。もちろん１位獲得曲数では歴代１位独走中です。ビルボードのすべてのシングル／ソングス・チャートのそれぞれの１位獲得曲数でも４６曲１位は史上第１位の大記録です。史上２位は４４曲でカントリー・ソングス・チャートでジョージ・ストレイトが記録しています。
５人組が４人組となったワン・ダイレクション。抜けたゼインは婚約を解消したようですが、４人組で発売されるニュー・アルバムからのファースト・シングル「Drag Me Down」が７／３１にリリースされましたが、スポティファイではリリース開始から２４時間のストリーミング回数が全世界で４７５万回となり、これまでの記録（４／１７、ウィズ・カリファ・フィーチャリング・チャーリー・プースの「See You Again」の４２６万回）を大きく塗り替えました。ＨＯＴ１００でもＴＯＰ５内に初登場するようです。
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